JOYSOUND SPECIAL INTERVIEW YU-A

振り切ったニューシングル『優しい顔で近づかないで』

切なさが募るラブバラードやダンサブルなナンバーまで、曲ごとにさまざまな表情を見せてくれるYU-Aが、ニューシングル『優しい顔で近づかないで』を28日にリリースする。「振り切った作品」という本人に、この曲について聞いた。

——新曲は心の声をそのまま出してしまったような曲ですね。
「この曲は、プロデュースしてくれた、Jin Nakamuraさんとの出会いから生まれた楽曲です。先日、サードアルバムを発表して、私としては次のシーズンに向けて、考えを巡らせていたタイミング。新しいエッセンスを取り入れたいなと思っていたときに、Jinさんとご一緒する機会があって、その場で一緒に楽曲を作ろうって話になったんです」
——展開が早いですね!
「そうなんです、楽曲の方向性も決まりましたから。お話をするなかで、私は世の中に対するアンチテーゼというか、反抗というかそういうのが強いよね、そういう曲にしようよ、と(笑)」

——そう言われて、自分自身はしっくりきましたか?
「きましたね。例えばですけど、私、1番のものをあんまり好きにならないんです。流行っているものは着たくないし、グループとかでも一番人気の人を好きにならない。どうしても青レンジャーのポジションの人を好きになっちゃう(笑)。それに、本当に小さなころから、大人に対する不信感とか理不尽なことが多いなってすごく感じていたし……そういうのって、大人になれば自然と消えていくものなのかなと思っていたんですけど、今でもなくならない。みんなもそういう葛藤ってあるんじゃないかと思うんです。けど、うまいこと消化しているように見えたりもして……。私はやっぱりいちいち気になってしまうし、それによって遠回りしている感もあるんです」

——その気持ちを綴ったんですね。
「私をはじめとした、不器用な人たちに聞いてもらいたいなとは思いますね。焦ったりしているかもしれないけど、私もだよ、一緒に戦ってみようって」

——Jin Nakamuraさんとの仕事は楽しめましたか?
「初めてお会いしたときからしゃべりやすかったし、楽曲もこれまでとは違う感触で新鮮です。歌っているとその変化がよく分かるんですよ。メロディーはキャッチーだし、予想のつかないところに飛んでいきます」

——この曲は、作詞においても新しいアプローチをしていますね。
「初めて共作しました。自分だけでは考えつかないことができたり、言葉の使い方や置き方とか、学ぶところが多かったです。いろいろお話もして楽しかったです。恋バナとか」

——新しづくしのシングルなんですね カップリングの『SUNDAY』にしてもこれまでになかったタイプの曲。
「そうですね。来年からいろんなことを変えてみようと思っているんですよ。ダンスを思いっきりやってみるとか。その前段階というか、間の作品ということもあって、思い切っていろいろやることができたのかな。本当にいろんなことが新鮮でした。ただ、分かったこともあって、それがなんだかんだいって私らしさってあるんだなってこと。違ったアプローチをしても、完成してみると私になってるなって思いました」
——最後に、この曲をカラオケで歌うときのアドバイスをお願いします。
「ポイントはサビ。基本的に全部高くて自分で歌っていてもしんどい時があります(笑)。なので、息継ぎが重要。しっかり息を吸って、気持ちよく歌っていただけたらいいですね」
(本紙・酒井紫野)

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New Release
『優しい顔で近づかないで』

タイトル曲は、木曜ミステリーシアター『赤川次郎原作 毒〈ポイズン〉』(読売テレビ・日本テレビ系)主題歌としてもおなじみのナンバー。母への素直な気持ちを歌う人気曲『ごめんね、ママ』もピアノバージョンで収録。よしもとアール・アンド・シーから11月28日リリース。初回盤(CD+DVD)は1500円、通常盤は1050円(ともに税込)。12月26日にはLIVE DVDが発売される。