6・22『VTJ 2nd』 宇野と所が一本勝ち 高谷はKOで散る

 22日に水道橋のTDCホールで開催された『VTJ 2nd』で、日本vs北米の3×3の対抗戦が行われ、日本勢が2勝1敗で勝ち越した。
 第1試合は宇野薫vsアンソニー・アヴィラ。宇野はVTJの前身となる『ヴァーリトゥードジャパン』にも出場している、日本の総合格闘技界ではレジェンドともいえる存在。UFCにも過去2度定期参戦。国内ではHERO’S、DREAMといったメジャーイベントでも活躍し、知名度も高い。一方のアヴィラはアメリカのローカル団体ながら2本のベルトを保持し、近い将来のUFC入りが確実といわれている選手。
 宇野にとってアヴィラは日本では知名度はないが実力は折り紙つきという、非常に戦いにくい相手なのだ。
 しかし1Rこそアヴィラの打撃にてこずった宇野だったが、2Rになると左ミドルで打撃でも主導権を握ると、距離を見切り、組みついてテイクダウンしグラウンドでコントロール。スリーパーホールドでアヴィラを追い込む。3Rには左ミドルから左ハイを放ち、組みついてテイクダウンするとバックに回ってパウンドから右腕を首に差し入れスリーパーで一気に絞め上げるとアヴィラはたまらずギブアップ。3R1分53秒、チョークスリーパで宇野が勝利を収めた。

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 対抗戦の2試合目は所英男vsテイラー・マコーストン。ともにグラウンドを得意としており、カード発表時から“手が合う”といわれていた2人。1Rからグラウンドでのハイレベルな攻防が繰り広げられる。パンチを放った際にバランスを崩したマコーストンの上を取った所だが、なかなか攻め込めない。ラウンド後半にはマコーストンがフロントチョーク、所はアームロックを狙う。攻守がくるくる入れ替わる文字通り“手の合う”展開が繰り広げられた。そして2R。マコーストンはタックルからバックを取ると、グラウンドへと流れ、アキレス腱固めを狙うが、その一瞬先に所がヒールホールド一閃。マコーストンの左足を破壊し、2R1分34秒、所が勝利を収めた。

 第3試合は高谷裕之vsダニエル・ロメロ。宇野、所が快勝し、ここは負けられない高谷だったが、開始のブザー早々に一気に前に出るロメロの勢いを止められない。一度はケージに詰めて組みつき、インターバルを取った高谷だったが、再度のラッシュに中央からケージまで吹っ飛ばされ、追撃のパウンドで1R3分23秒、KO負けを喫した。