レディ・ガガ 自叙伝的な最新作『ジョアン』は「深くて、よりパーソナルな作品」

 世界各地で人気を集める米アーティストのレディー・ガガ。作品、コンサート、そしてさまざまなゴシップと常に話題を発表し続けている彼女は先日、最新アルバム『ジョアン』をリリース。本国はもちろん、日本を初めとした世界各地でチャートを駆け上がっている。

「これまでに発表してきた作品もそれぞれ自叙伝的な側面を持っています。なかでも学生時代にいじめにあった経験が反映された『ボーン・ディス・ウェイ』は特にそう。ただ『ジョアン』は、自分の歴史を掘り下げ、より私的な作品です」

 本作では「家族」について書いた。

「プロデューサーのマーク・ロンソンが、本当に書きたいことは何って聞いてくれたことで、私はまだ家族ついて書いていなかったということに気づきました」

 タイトル『ジョアン』は、家族にとって女神のような存在という叔母の名前で、ガガ自身のミドルネームでもある。

「父の姉ジョアンは難病のために19歳で他界しました。父はまだ15歳でした。叔母の死という悲劇は家族に大きな影響を与えています。もし叔母が生きていたら父はどうなっていたんだろうと想像することもあるくらいです」

 楽曲だけでなく、ビジュアルにも思いを込めた。今回はピンク。そしてハット。

「家の中でしか自由じゃない私が、どうやってたくさんの人に共感してもらえる音楽を作れるんだろうって孤独を感じていた時があったんです。湯上がりにピンクのハットをかぶってみたら、すごく気分が良くなったんです。どんなに最悪の日だって、ピンクのハットで、多少は良くなる。それに気づきました。それと、ピンクは女性的なカラーだけど、楽器を弾きバンドをやってっていうような強い女性だって着ていい、ハイヒールだって履いていいんだってこと。叔母のジョアンもそんな女性だったみたいだから」

「次の10年、音楽を作るのに加えて、家族を作ることにも挑戦したい」と、ガガ。30歳を迎え、彼女のチャレンジャー精神がカバーするフィールドは広がっている。