40年以上前に原案が! SNS映えで人気のミニチュアテーマパーク『スモールワールズ TOKYO』誕生秘話

2020.09.18 Vol.web original

近藤正拡 さん(株式会社 SMALL WORLDS 代表取締役) 「実はスモールワールズのアイデアは 1970年代にすでに生まれていたものなんです。僕は そのアイデアを受け継いで実現させたに過ぎないんです」  そう語るのは今、話題のミニチュア世界のテーマパーク『スモールワールズ TOKYO』を 運営する株式会社 SMALL WORLDS代表の近藤正拡さん。2008年、近藤さんは東京ディズニーランド誘致を実現させた伝説的人物・堀貞一郎氏と出会う。スモールワールズの原案は、その堀氏が 1970年代に企画したものだったという。 「1975年に掘さんが書かれた第一原稿の企画書があり、1990年代にそれを手直ししたものが、スモールワールズの原型となっています。僕は堀さんの資料整理を手伝いながらその企画書を読ませていただいたのですが、それは金融で働いてきた視点から見てもサービスを立ち上げた視点から見ても、見事に考えつくされているものでした。読んだ瞬間にビジョンがすべて見えたんです。これをぜひ、自分の手で実現したいと思いました。企画書を読んだ翌年には、スモールワールズを設立する目的で、当時務めていたヤフーを退職したんです。  堀さんはスモールワールズの原案を企画した 1970年代に、これからの日本の人口の変異や社会構造、どんな文化が到来するかということを予測していました。やがて携帯電話の普及率が9割を超え、人々はリアルなコミュニケーションをより望む時代になるだろうという仮説を当時すでに立てており、東京ディズニーランドや東京ディズニーシーはそれに基づいて新たなカルチャーを生み出すことに成功しました。70年代や90年代にした予測がほとんど外れていないって恐ろしいことですよ。そんな堀さんの企画に惚れ込んで、僕も人生をかけたいと思ったんです」  スモールワールズ設立を決意した当時、近藤さんが読んでいたのがその堀氏の著作。 「堀さんと出会ってすぐに、もっと堀さんのことを知ろうと思ってまず読んだのが『“感動” が人を動かす』と『人生は出会った人で決まる』でした。ここに書かれていることは、今の 僕の考え方の柱となっています。『“感動”が人を動かす』は、東京ディズニーランド立ち上 げのバックグラウンドストーリーが記されている本です。僕の前職は、いわばインターネットの世界で人を集めるのが仕事でしたが、テーマパークはリアルに人を集めなければならない。そのために、ディズニーで堀さんたちが目指したのは“人の心を揺さぶる”ことでした。 僕はネットで人を集める戦略は一通りやり尽くしたと思っていたのですが、顧客の心をつ かむサービスを生み出すには人の心を動かすことだという原点に立ち返らせてくれた本でもありました」  会社で働きながら起業準備を進める人が多い中、近藤さんは起業を決意して間もなく退職し、2016年に株式会社 SMALL WORLDSを設立するまでの約6年間、さまざまな企業やプロジェクトを手伝いながら起業準備を進めていくという形を選んだ。 「その6年間は、堀さんが生み出したビジョンを自分の中に落とし込みながら、起業に必要なスキルや人材、人脈を集めるためにも必要な時間でした。その期間、僕は堀さんのもとに何度も通いながら、堀さんがどうやってここまでの企画を作ったのか、彼のたどった思考を追体験する作業をしていました。堀さんは答えどころかヒントすらくれないんです(笑)。 今は資料をすべて引き継いだので分かっていますが、当時は1つずつ、堀さんと問答のようなやりとりをしながら、堀さんがその企画を生み出していった過程を辿っていきました」  その準備期間、堀氏の企画を自分の中に落とし込み、自らもさまざまなプロジェクトに携わり、その経験を生かしながら事業計画に磨きをかけていった近藤さん。 「中でもとくに大きな経験となったのが、伊佐山元さんが代表を務めるWiLと経産省がともに立ち上げたイノベーター育成プログラムに携わったことでした。これは日本の起業家をシリコンバレーに送りイノベーションの現場を体験させるというプロジェクトで、僕自身も勉強になることが本当に多かったです。この経験とともに重要な知見を与えてくれた のが、入山章栄さんの『世界標準の経営理論』です。イノベーションに関する本で、主要な 経営理論の数々を解説する内容となっています。この本は、堀さんの企画書に対して、僕が 自分なりの考え方を加えるうえでとても重要な本となりました。企画書に書かれていない 部分、いわば未知の世界に入ったときに、自分なりの答えを見出していく助けになった本です」

社会課題は起業アイデアの宝庫! 次世代のソーシャルビジネスが持つ可能性「SDGs×起業」

2019.11.25 Vol.724
 2015年9月にニューヨークの国連本部で開かれた「国連持続可能な開発サミット」で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」で掲げられた17の「持続可能な開発目標(SDGs)」。SDGsは、途上国から先進国まですべての国に対し、豊かさを追求しながら、地球を守ることを呼びかけており、それまでのミレニアム開発目標(MDGs)より一層普遍的な指標として、2030年までの解決を目指して、さまざまな分野の目標に取り組んでいく。  2016年の正式発効から日本でも少しずつ認知され、現在では強い関心を持つ企業や自治体も増えている。そんな中、企業としての成長を目指しながら社会課題を解決していく、次世代のソーシャルビジネスが注目を集めている。  持続可能な開発の定義は「将来の世代がそのニーズを充足する能力を損なわずに、現世代のニーズを充足する開発」。今、SDGsを通してより深く社会と結びつく起業の形に大きな期待が寄せられている。

過疎化がすすむ地方に“若者が働きたい”雇用を作る!宇佐美孝太(株式会社skyer 代表取締役)

2019.11.17 Vol.724
「それまで鳥取県には接点も無く行ったこともありませんでした。知っていたのは砂丘がある、ということくらいでしたね(笑)」と語るのは、鳥取県で主にドローン事業を主体とする株式会社skyer (スカイヤー)を立ち上げた宇佐美さん。地方での起業を実現させた「無いこと」の強みとは。

日本の農業の未来を見すえ、産地の流通改革を。菊池紳(たべもの株式会社 創業者)

2019.11.16 Vol.724
 産地と都市をつなぎ、ニーズをマッチングさせる流通・物流プラットフォーム「SEND」を開発し注目を集めたプラネット・テーブル創業者・菊池紳さん。そして今、さらに挑む生産地の出荷・物流を救う新たなビジネスとは。

「宇宙とVR…科学的根拠と若い発想からのエンタメ性が強み」合同会社Yspace ・田中克明(共同代表)

2019.08.09 Vol.720
「あの電話が無かったら、そして忙しいからと断っていたら“いま”は無かったかもしれません(笑)」と振り返るYspaceの田中克明さん。民間による月面探査プロジェクトなどで知られる宇宙スタートアップ企業ispaceでのインターン時代に出会った、起業の“チャンス”とは。

「AIを生かした人間性ある社会を、データセキュリティーで支える」EAGLYS株式会社・今林広樹

2019.07.20 Vol.720
 データを暗号化したまま処理できる“秘密計算”という技術とAIによる〈SecureAIエンジン〉の研究開発・提供を行うEAGLYSの今林広樹さん。脳科学をベースにデータサイエンティストとして活動するなかで直面したのは、これからの情報社会に解決しなくてはならない、世界的な課題だった。

【学生起業】起業を意識する学生×学生起業家 「学生起業あるある」座談会

2019.07.14 Vol.720
なぜ学生で起業? リスクや起業できた要因、起業後の現実とは? 【学生起業】  いま日本でも、大学や大学院に在籍しながら起業する、起業を志す人が少しずつ増えている。起業という人生の選択を、なぜ学生のうちに決断したのか。そして実際にどんなことに直面し、どう乗り越えたのか。学生起業を経験した起業家を直撃。さらに起業した学生と起業したい学生による座談会を実施!

【インタビュー】葦苅晟矢、コオロギの食用化と養魚飼料の実用化という道なき道を拓く

2018.12.03 Vol.712
“食料問題を解決する未来食”と言われ、昨今メディアでも取り上げられる機会も増えてきた昆虫。前人未踏のプロジェクトとも言える、昆虫コオロギの食用化と養魚飼料としての実用化に挑むのは、早稲田大学在学中に起業を果たした25歳。葦苅晟矢氏が見据える昆虫食の未来を通じて、誰も描いたことのない世界を作ることの面白さ——起業の醍醐味が伝わってきた。

“日本最年少起業家”が次に挑む、前代未聞のビジネスとは「リアルでの体験が価値になる」吉田拓巳氏

2018.11.22 Vol.712
 15歳でグラフィック・映像制作会社「セブンセンス」を設立、16歳でネット疑似投票サイト「Teens Opinion」を立ち上げるなど“日本最年少起業家”として早くから注目を集めてきた吉田拓巳氏。23歳にして創業8期目を迎える注目企業の代表を務める彼の出発点から、今年立ち上げた驚きの新ビジネスまでを語ってもらった。

日本で感じた「ないなんて、ありえない」が世界へ 「言葉の違いで起きる問題をオイラで解決したい」コチュ・オヤ(オイラ 代表取締役)

2018.06.26 Vol.707
 共通の言語を持たない人たちと一緒に働いたり同じ地域コミュニティーで暮らすことは、こと東京においては、スタンダードになりつつある。さまざまな言語が行き交うなかで、今、注目を集めているのが「オイラ」という通訳者のグローバルなプラットフォームだ。アプリから最適な通訳者を選び、必要な時に必要なだけリアルタイムで通訳を頼める、言い換えれば通訳者のマッチングサービス。コチュ・オヤさんが日本に暮らす中で生まれたサービスが、広がりを見せている。

「ハートが叫んでいるものを 実行に起こすことが大切」大野 暉(サイバーセキュリティクラウド代表取締役)

2018.06.19 Vol.web original
「世界中の人々が安心安全に使えるサイバー空間を創造する」。サイバー攻撃から、NTTドコモやANAをはじめ4000超のサイトを守り、クラウド型WAF市場で国内No.1の実績を持つ株式会社サイバーセキュリティクラウド。16歳からビジネスを始めるなど、異色の経歴を持つ若き経営者に話を聞いた。

Copyrighted Image