安藤達也が圧勝も「決めきれなくてすいません!【8・3 修斗】

 プロフェッショナル修斗公式戦「This is SHOOTO Vol.2」(8月3日、東京・渋谷TSUTAYA O-East)のメーンで安藤達也が金物屋の秀と対戦。3-0の判定で勝利を収めた。

安藤の強烈なパウンド(撮影・仲西マティアス)

安藤がパワフルな攻めで秀を圧倒

 安藤は1Rからパワフルな打撃で主導権を握る。秀はグラウンドに勝機を見出すべくタックルを仕掛けるも逆に安藤が上を取ってパウンドで攻め立てる。秀も下から安藤の右腕を取って極めにかかるが、安藤はそれをしのぐと秀をつぶして強烈なパウンドにヒジ打ちで削っていく。

 2Rも開始早々、安藤のボディーストレートが決まる。ダメージの大きい秀はグラウンドに誘うが安藤は側転で足を越え、サイドポジションを取るとまたもパンチの連打。秀は今度は下から足を取りにいくがしのいだ安藤は自在にポジションを変えながらパウンドで滅多打ち。しかし秀は打たれながらも上体を動かし続け必死の防御。レフェリーも止めるに止められない状況に。秀はバックマウントの安藤を前に落とすと安藤は腕十字に移行。しかし秀は巧みに体勢を入れ替え、逆にバックを取るとスリーパーホールド。一気の形勢逆転に会場が沸く。スリーパーは逃げられたものの秀はバックマウントからパンチの連打を放つが、ここでラウンド終了のブザーが鳴り千載一遇のチャンスを逃してしまう。

秀は2Rにスリーパーで見せ場を作ったが…(撮影・仲西マティアス)

金物屋の秀も2Rにあわやの場面作る
 これまでは3Rになるとガス欠を起こすことも多かった安藤だが、この日は3Rになっても動きは衰えない。秀も大きなダメージをため込みながらも最後までしつこいタックルで勝利への執念を見せる。しかし安藤は秀をつぶすとパウンドとヒジ打ち。なおも下からその腕を取りにいく秀だったが、安藤のパンチは止まらず秀は動いてパンチをかわすのが精いっぱい。秀の粘りに安藤も決めきれないまま3Rが終了した。

 判定は2人が30-27、1人が30-26と安藤が圧勝。判定ではあったが秀の驚異的な粘りでメーンにふさわしい好試合となった。

 安藤は試合後のマイクでまず「決めきれなくて本当にすいません!」と絶叫。そして「半年ぶりに試合をさせてもらって、ぶっちゃけ、“決められるっしょ!”と思ったんですけど、格闘技は甘くなかったっす。メーンなのに最後決められなくてすいませんでした」と判定決着に悔しさを隠せない様子だった。そして「今日、マイクを持たせてもらったら言わしてもらおうと思ったんですが…。次の試合できっちりやるんで、引き続き応援よろしくお願いします」とアピールは自重。次回に期待となった。

グラウンドを制した仲宗根(撮影・仲西マティアス)

仲宗根武蔵がきっちり判定勝ち

 第6試合ではフライ級の注目カード、仲宗根武蔵vs関口祐冬が行われ、仲宗根が3-0の判定で勝利を収めた。

 関口は1R、仲宗根のローキックに合わせ水面蹴りを見せるなど非凡な動きを見せるが、仲宗根は関口の打撃をさばいてタックルからテイクダウンをきっちり取り切り試合をコントロールする。2Rに入ると関口はトリッキーな動きの打撃で攻撃の糸口を探るが仲宗根は惑わされることもなくタックル、そしてテイクダウンを決めるとバックに回ってチョークを狙うなど、1Rに続きグラウンドでポイントを重ね、3-0の判定で勝利を収めた。

飯野がパウンドでKO勝ち(撮影・仲西マティアス)

改名の飯野タテオが2年ぶりの復帰戦で1RKO勝ち

 約2年ぶりの復帰戦となった飯野タテオ(ジェットタテオより改名)は小川竜輔を1R1分4秒、KOで破り復帰戦を飾った。

 飯野は1R開始早々からアグレッシブな打撃を繰り出す。途中、ミドルキックがローブローとなり中断する場面もあったが、再開後は左右のローキックからパンチでケージまで追い込みヒザ蹴りでダウンを奪うとパウンドの連打。小川の動きが取ったところでレフェリーが試合を止めた。

 飯野は「ここからリスタート。自分のことをアピールしていきたい」と復活ののろしを上げた。

平良(左)が落ち着いた試合さばきで一本勝ち(撮影・仲西マティアス)

フライ級新人王決定トーナメントで平良達郎が三角絞めで一本勝ち

 第1試合で行われたフライ級の「新人王決定戦トーナメント1回戦」で平良達郎が1R2分46秒、三角絞めで大竹陽を破り決勝に進出した。

 平良は右ストレートの連打から両足タックルで難なくテイクダウンに成功するとサイドからマウントポジションを取り切り、パウンド、ヒジ打ちと完全に大竹をコントロール。最後は三角絞めをガッチリと極めると大竹は失神。平良がデビュー戦を鮮やかな一本勝ちで飾った。

プロフェッショナル修斗公式戦「This is SHOOTO V ol.2」(8月3日、東京・渋谷TSUTAYA O-East)
◆メインイベント 第7試合 バンタム級5分3R
◯安藤達也(フリー)(判定3-0=30-27、30-27、30-26)金物屋の秀(SHOOTO GYM K'z FACTORY)●

◆第6試合 フライ級5分2R
◯仲宗根武蔵(Theパラエストラ沖縄)(判定3-0=20-18、20-18、20-19)関口祐冬(修斗GYM東京)●

◆第5試合 バンタム級5分2R
◯海下 DRAGON 竜太(パラエストラTB)(判定3-0=20-18、20-18、20-18)緒方史朗(パラエストラ松戸)●

◆第4試合 フライ級5分2R
◯飯野タテオ(和術慧舟會HEARTS)(1R1分4秒、KO)小川竜輔(リバーサルジム立川ALPHA)●

◆第3試合 ライト級5分2R
△鈴木淑徳(和術慧舟會HEARTS)(判定0-0=19-19、19-19、19-19)Ju-sei Aquila(パラエストラ小岩)△

◆第2試合 バンタム級5分2R
△岩鬼(フリー)(判定0-1=19-20、19-19、19-19)よしずみ(SHOOTO GYM K'z FACTORY)△

◆第1試合「新人王決定トーナメント 1回戦」フライ級5分2R
◯平良達郎(1R2分46秒、三角絞め)大竹陽(SHOOTO GYM K'z FACTORY)●