樹木希林“企画”試写会で黒木華&多部未華子が爆笑秘話を明かす

 映画『日日是好日(にちにちこれこうじつ)』特別試写会イベントが3日、都内にて行われ、黒木華、多部未華子、原作者・森下典子らが和服姿で登壇した。

 本作は人気エッセイスト森下が茶道教室に通った20年を綴ったロングセラーを『さよなら渓谷』の大森立嗣監督が映画化した話題作。先月15日に亡くなった樹木希林が茶道教室の先生役で出演している。

 この日は「KIMONO de CINEMA」と題し、作品の世界観にちなみ観客も着物姿という鑑賞会。冒頭、登壇した同作のオフィシャルアドバイザー観世あすかさんは「実はこの会は樹木希林さんから私に与えられたミッションでした」と切り出し、樹木から突然、茶道指南の依頼を受けたことや、余命宣告を受けた樹木が残りの時間を同作に注ぐと決意したことなどを明かし「しんどいけど、ものづくりというのは大変なのよ、映画は撮ったら終わりじゃないの。その後が大事なのよ、だから私は宣伝を頑張るの、とおっしゃって、この会を思い付いた。樹木さんが1年以上の歳月をかけ宣伝の陣頭指揮も取った映画。一度は出演を迷われたこともあったようですが、主演が黒木さんということで心動いたと聞いています。黒木さんと多部さんは自分の後を継いでくれる、芯のある女優とおっしゃっていました」と樹木の残した言葉と思いを伝えた。

 そんな樹木と今回、念願の初共演を果たした黒木と多部。黒木は「他の役者さんからも絶対に共演したほうがいいと伺っていました。実際にお会いしてみて、役を生きるということをすごく感じ自分もこういうふうになりたいと思いました」と樹木との仕事を振り返り「言葉ではなく姿で大切なことを伝えてくれました。雑談はたくさんしたんですが…なんであんな映画に出たの?とか(笑)」。すると多部も「直球でいろいろ聞いてこられるんですよね(笑)。どこに住んでいるの? とか誰と住んでいるの? とか整形しているの?とか(笑)」と樹木の直球すぎる質問の数々を明かし、会場も思わず笑いに包まれた。さらに黒木が「(付き合うなら)どんな人がいいですかね、と相談したら、自分と同じような人しか来ないわよと言われて。もうちょっと自分、頑張ろうと思いました(笑)」とこちらも樹木らしいエピソードを明かした。

 また、この日は黒木と多部がお互いの印象を一言で表現。黒木は多部の印象を「箱。どんなことを考えているのか、中を空けてみたくなる」と表現し、多部は黒木を「ミステリアス。いい意味でつかみどころが無い」と回答。樹木が後を託しただけあって、実力派女優の底知れない魅力をお互いに感じていた様子だった。

『日日是好日』は10月6~8日に先行上映を実施。13日より全国公開。