現王者・竿本樹生が前王者・伊藤盛一郎に判定勝ち【10・28 ZST】

伊藤(左)と竿本のパンチが交錯(撮影・星野雄飛)

竿本が判定ながら前王者越え果たす
「ZST.62」(10月28日、神奈川・横浜大さん橋ホール)で現フライ級王者の竿本樹生と前王者の伊藤盛一郎が対戦した。

 伊藤がZSTで試合をするのは2016年のユン・ホヨン戦以来。RIZIN参戦後も相次ぐケガで総合格闘技の試合も2017年4月のRIZINでの才賀紀左衛門戦以来。

 伊藤は1Rからそんなブランクを感じさせない動きを見せる。しかし、竿本は随所でパンチをクリーンヒットし、ポイントを稼ぐ。伊藤は2Rはタックルからグラウンドでの一本を狙うが、竿本もきっちり対応。試合終了間際に伊藤が下から狙った腕十字も抜けてしまい、決めるには至らない。

 2人は2Rほぼノンストップの激しい攻防を繰り広げた末、試合終了のゴング。判定は3者が竿本を支持。伊藤のベルト返上で行われた王座決定戦で王座に就いた竿本だったが、この日、前王者越えを果たした。

グラウンドでは駒杵が一枚上手(撮影・星野雄飛)

駒杵嵩大がタイガー石井に判定勝ち
 第8試合では駒杵嵩大がタイガー石井と対戦。2-0の判定で勝利を収めた。

 駒杵は8月大会でフライ級王者の竿本と対戦。3-0の判定で敗れたものの柔道全日本強化選手という肩書きに負けないキラリと光る動きを随所で見せていた。

 この日は打撃でくる石井に対し、一気に距離を詰め組み付くと、柔道仕込みの投げ技を繰り出し何度もテイクダウンに成功。グラウンドでもきっちりポジションをキープし、石井をコントロール。決めきることはできなかったが、最後まで主導権を握ったまま判定勝ちを収めた。

渡部と島村の一戦はドローに終わる(撮影・星野雄飛)

島村裕と渡部拳士郎はドロー
 第9試合では島村裕と渡部拳士郎が対戦。ともにシビアな関節技を持つ者同士の戦いとなった。

 試合は1Rから島村が重いローキックで攻め込んで行く。テイクダウンを狙った島村だったが、逆に渡部に上のポジションを許してしまう。2Rになると島村の左ローで渡部はダメージが蓄積。バランスを崩す場面も見られるようになる。タックルの踏み込みも浅く、試合は島村のペース。最後も渡部のタックルを組み止め引き込んで下からの三角絞めを狙ったところでゴング。しかし1Rの攻防が響き、ジャッジ1人が島村を支持したものの、残る2人はイーブンで1-0のドローとなった。

第7試合で戦った上田(左)と佐々木は試合後、互いの健闘を称えあう(撮影・星野雄飛)
「ZST.62」(10月28日、神奈川・横浜大さん橋ホール)
◆第11試合 メインイベントZSTライト級タイトルマッチ ZSTタイトルマッチルール ライト級5分3ラウンド
●平信一(綱島柔術)(判定0-3)小金翔(フリー)◯

◆第10試合 セミファイナル ZSTルール フライ級5分2ラウンド
◯竿本樹生(BRAVE GYM)(判定3-0)伊藤盛一郎(リバーサルジム横浜グランドスラム)●

◆第9試合 ZSTルール フェザー級5分2ラウンド
△島村裕(総合格闘技宇留野道場)(判定1-0)渡部拳士郎(フリー)△

◆第8試合 ZSTルール フライ級5分2ラウンド
◯駒杵嵩大(クレイジーアーマメント)(判定2-0)タイガー石井(FightingNxus/虎の子レスリングクラブ)●

◆第7試合 ZSTルール フライ級5分2ラウンド
△上田貴央(FIGHTER’SFLOW)(判定1-0)佐々木亮太(蒼天塾 あざみ野道場)△

◆第6試合 ZSTルール フェザー級5分2ラウンド
◯浜松ヤマト(T.GRIP.TOKYO)(1R4分42秒、フロントチョーク)小川将貴(ピロクテテス新潟)●

◆第5試合 ZSTルール フェザー級5分2ラウンド
△寺本大輔(リバーサルジム横浜グランドスラム)(判定0-0)直斗(総合格闘技宇留野道場)△

◆第4試合 ZSTルール フライ級5分2ラウンド
●田村淳(拳心会)(判定0-3)小林優(パラエストラ吉祥寺)◯

◆第3試合 ZSTルール フライ級5分2ラウンド
●田丸慶輔(総合格闘技宇留野道場)(1R3分18秒、レフェリーストップ川端祐樹(NEO JUDO ACADEMY)◯

◆第2試合 ZSTルール バンタム級5分2ラウンド
△諏訪部哲平(和術慧舟會駿河道場)(判定0-0)河村泰博(新潟イエローマンズ)△

◆第1試合 ZSTルール フェザー級5分2ラウンド
◯木下尚祐(和術慧舟會GODS)(判定3-0)山本空良(パワーオブドリーム札幌)●