佐々木大蔵が鈴木勇人を返り討ちし2階級制覇達成【2・24 Krush.111】

佐々木の右ハイに鈴木の顔がゆがむ(撮影・小林郁人)

鈴木は最後まで佐々木の牙城を崩せず


 2度のダウンでがけっぷちに立たされた鈴木は3R、距離を詰めてパンチの連打も佐々木はがっちりガードを固め、打ち終わりにパンチの連打で反撃。鈴木が押し込むが、佐々木はここでも巧みに体を寄せ連打を許さない。そして鈴木が押し返すと佐々木は顔面前蹴りをヒット。ラウンド終盤には側転蹴りまで見せた。

 一見、鈴木が押し込んでいるように見える展開でも試合を動かしているのは佐々木。鈴木が最後までこの構図を崩すことができなかったのは、佐々木の顔はほとんど傷がなかったのに比べ、鈴木の顔は佐々木のパンチで赤くはれていたことでも明白。

 判定もジャッジ3者とも30-26と佐々木の完勝だった。

 この勝利で佐々木はかつて保持したライト級との2階級制覇を達成した。
 
 試合後のマイクで佐々木は「コロナウイルスで躊躇された方もいると思うんですけど、そういった中でお越し頂きありがとうございます。スーパー・ライト級は第8代目のチャンピオンで、結構チャンピオンが変わる難しい階級だと思いますが、ベルトも一つのところにいたいと思うので、僕がしっかりこのベルトを守っていきます。K-1でも3月に安保選手と不可思選手がタイトルマッチをしますが、チャンピオンから“佐々木大蔵とだったらタイトルマッチをやってもいいな”と言われる選手になっていこうと思います。みなさんの声がパワーになっています。こんな僕でもこういうところで活躍できるんだっていうのを糧にして明日から過ごしていってください」などと新型コロナウイルスで騒がしい中、駆け付けたファンに感謝の気持ちを伝えた。