ボイメン 小林豊が語る「祖母の愛」! 由紀さおりの孫役で「いつもそばにいたいなと思った」

BOYS AND MENのメンバーとして俳優業からバラエティーまで、多彩な活躍をみせる小林豊。最新映画『ブルーヘブンを君に』では、由紀さおりの孫役を好演。本当に祖母と孫のようだった、撮影現場でのほっこりエピソードとは。

撮影・小黒冴夏 ヘアメイク・帆足雅子(planchette) スタイリスト・網野正和

奇跡の青いバラ・ブルーヘブンに教えられたこと
「実際に咲いたブルーヘブンを見ると本当にきれいなバラだなと思うのですが、これが“絶対に作るのは無理だ”と言われていた青いバラだということを知ると、より神秘的に感じました。単なる花というより、努力の結晶というか思いのかたまりであり、こうして映画にもなり、ぼくにとってはこの映画と一緒に、生涯忘れられない特別な花になりました」と、奇跡の青いバラ「ブルーヘブン」のへの思いを語る小林豊。

 彼が出演する最新作『ブルーヘブンを君に』は、不可能の代名詞といわれた「青いバラ」を品種改良により生み出した実在のバラ育種家の女性をモデルに、夢を追うことの素晴らしさを描いた感動作。同作で小林は、2019年に芸能生活50年を迎え、本作で映画初主演を果たした由紀さおりが演じる、ブルーヘブンを生み出した女性園芸家・鷺坂冬子の孫・蒼太を好演している。

「僕はこれまで、どちらかというとけっこう変わった役を演じることが多かったのですが、今回は蒼太という人間味あふれる等身大の役どころで、自分でもこの役を頂いたことは少し意外でした」

 蒼太は、人はいいが何事も長く続かないところのある青年。祖母・冬子に紹介してもらった職場も内緒で辞めてしまう。どう冬子に切り出すか迷っていたところ、冬子から唐突に“空を飛びたい”という夢を叶えるため手伝ってほしいと頼まれる。弟・正樹や溶接工・夏芽とともに、かつて不可能と言われた“青いバラ”を作り出した祖母の、新たなチャレンジを支えようとするが…。

「秦監督に、どう演じましょうかと伺ったところ、小林さんのそのままでとおっしゃっていただきました。確かに僕は自由人なので、蒼太らしいといえばいえるかもしれません。ただ僕は、蒼太と違って面倒を起こさないように生きるほうですけど(笑)。あと監督から言われたのは“まっすぐ、お祖母ちゃん子であってほしい”ということでした。あれほどのテキトー人間だったら、祖母の伝手なのに仕事を辞めたらそのままどこかへ行ってしまいそうなものなのに、そばで支えようとする。お祖母ちゃんと愛情でつながっている子なんだと」

 いい加減な蒼太の中でも譲れない思いを軸に、いくつになっても夢を追い続ける祖母を見守り、成長していく好青年を体現。

「蒼太の人物像以外にも、普段から共演の多いメンバーの本田剛文と兄弟役ということで、どう新しい見せ方ができるかということや、柳ゆり菜さんが演じる夏芽との恋愛模様など、ひと筋縄ではいかないいろいろな要素があったので、蒼太の成長を見せつつ人間味をそのままに表現したいと思っていました。でも一番、大きかったのは、由紀さおりさんの孫役なんだ、ということでした(笑)」

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