日々の営みを見つめる絵画の世界、心落ち着く「生誕160年記念 グランマ・モーゼス展 ― 素敵な100年人生」

《シュガリング・オフ》1955年 個人蔵(ギャラリー・セント・エティエンヌ、ニューヨーク寄託)©2021, Grandma Moses Properties Co., NY

 絵を描くおばあさんとして知られる、アメリカの国民的画家「グランマ・モーゼス」ことアンナ・メアリー・ロバートソン・モーゼス(1860−1961)の生誕160年を機に開催される展覧会。国内で開催される回顧展としては16年ぶりとなる。

 農場の主婦だったモーゼスは70歳を過ぎてから絵筆をとり、農場をとりまく風景や生活を素朴な筆致で描いた作品で人気作家となったが、生涯、農家の主婦としての暮らしを守りながら、101歳で亡くなる年まで描き続けた。

 同展では、最初期の作品から100歳で描いた絶筆、また愛用品ほか関連資料まで、日本初来日を含む約130点を展示。モーゼスと縁のある場所や人生の転機となった作品や絵画を始める前から得意とした刺繍絵などを紹介する第1章「アンナ・メアリー・ロバートソン・モーゼス」、地域の行事や日々の営みを見つめた作品を展示する第2章「仕事と幸せと」、農場の四季を描いた作品を紹介する第3章「季節ごとのお祝い」、そして、100歳で描き絶筆となった《虹》を含む、彼女が心から愛した自然を題材にした作品がそろう第4章「美しき世界」からなる4章構成。

生誕160年記念 グランマ・モーゼス展 ― 素敵な100年人生
【会場・会期】世田谷美術館 11月20日(土)~2022年2月27日(日)
【時間】10~18時(入場は閉場の30分前まで)
【休】月曜(祝・休日の場合は開館、翌平日休館)および12月29日(水)~2022年1月3日(月) ※1月10日(月・祝)は開館、翌1月11日(火)は休館
【料金】一般1600円、65歳以上1300円、大高生800円、中小生500円 ※日時指定制
【問い合わせ】050-5541-8600(ハローダイヤル)
【交通】東急田園都市線 用賀駅から美術館行バス「美術館」下車 徒歩3分
【URL】https://www.grandma-moses.jp/