“キックルール”ラストマッチで敗れたはずの皇治が一転「判定勝ち」に。ルールになかった延長ラウンドに突入【HEAT】

判定負けからまさかの訂正で判定勝ちとなった皇治(左)

「HEAT50」(5月7日、愛知・名古屋国際会議場イベントホール)で“キックルール”ラストマッチを戦った皇治(TEAM ONE)の判定負けが一転、まさかの判定勝ちに訂正された。

 皇治はメインイベントでダウサコン・BANG BANG GYM(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム)と対戦し、延長の末、0-3の判定で敗れていた。HEATは5月14日、この試合の公式記録をダウサコンの判定勝ちを皇治の判定勝ちに訂正すると発表した。

 それによると、この試合は通常のHEAT KICKルールではなく、HEAT KICK特別ルールで行われたのだが、HEAT KICKルールとの相違点は首相撲・キャッチしてからの打撃は一切認められないという点と延長ラウンドは行われずマストシステムで判定が行われるというもの。

 試合は3R終了時点で判定は30-29、29-30、29-29の三者三様のドロー。本来ならここで29-29のドローとしたジャッジがマスト判定を下さねばならなかったのだが、試合は延長ラウンドに進んでしまい、このラウンドはジャッジ3者とも10-9でダウサコンを支持し、ダウサコンの判定勝ちとなった。

 HEATの公式ホームページではこの試合の結果については「試合結果は協議中」と記載されていたのだが、今回、HEAT事務局、審判団で協議した結果、延長ラウンドの判定は無効とし、3Rまでのマストシステムで判定を行い、2-1の判定で皇治の判定勝ちとなった。

 今回の訂正についてHEAT事務局は「今回、HEAT事務局と審判団の競技ルールの不徹底・確認の甘さによりまして、通常のHEAT KICKルールの形で延長ラウンドを行ってしまい、皇治選手、ダウサコン選手をはじめ、関係者の方々、両選手を応援していただいた多くのファンに大変ご迷惑をおかけしました事を深くお詫び申し上げます。今後はこのような事が二度とないよう、大会運営やルールの見直しを図り、試合前後の審判団のミーティングなど、選手にとってより良い競技環境作りを徹底することに努めていきたいと考えております」とコメントしている。