相模原ヨシ!圧倒的スケールのリニア中央新幹線「神奈川県駅」工事現場に行ってみた

約17メートルほど掘削が進んだ工事現場。上方に架けられた橋は資機材を下ろすための工事用

 実際に約17メートルほど掘削が進んだ工事現場を見学した。向かって右手が名古屋方面、左手が品川方面となり、左手奥は一番深いところで約25メートルほど掘削が進んでいる。前面に広がっている範囲はななめに掘削する「のり面掘削」で、右手は地上から仮土留壁を構築する一般的な工法で工事。通常は支保工(上や横からの荷重を支える仮設建造物)を組むと作業空間が狭くなってしまうため、このように大規模にななめに掘り進める工事現場は「神奈川県駅」ならではといえるそうだ。

地上から「関東ローム層」をななめに掘り進める「のり面掘削」の様子

 とにかくスケールの大きな工事現場。トラックの運転手なども含めると、1日約150人の作業員がこの現場に携わる。中央に架けられた2本の橋は、今後地下から駅の構造物を作る際に資機材を下ろすための橋で、最終的には撤去されるそう。また、現場の背面に掘削した土を置いておけることから、埋め戻し用に新たな土を用意する必要がなく、土を搬出する際のダンプトラックの台数の削減にもつながっているという。

現場の背面には掘削された土が設置され、駅の構造物が完成後に埋め戻される