蔦重プロデュース、幻の喜多川歌麿作品が約43年ぶりに再発見 特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」

婦人相学十躰 ポッピンを吹く娘(ふじんそうがくじってい ぽっぴんをふくむすめ) 作者名:喜多川歌麿(きたがわうたまろ)/制作年:寛政4~5年(1792~93)頃 /判型:大判錦絵/版元名:蔦屋重三郎/展示期間:5月20日~6月15日(後期展示)

 現在放送中のNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」でもおなじみ「蔦重」こと蔦屋重三郎(1750~97)。貸本業から身を起こし、社会状況の変化をつぶさにとらえ、まさに江戸のメディア王となったその軌跡とともに、喜多川歌麿や東洲斎写楽など、彼が発掘した数々の才能を紹介する展覧会。

 会場では、彼が出版した「吉原細見」をはじめ洒落本、黄表紙などの他、名絵師たちの作品、蔦重ともゆかりが深い平賀源内作「エレキテル」などを展示。さらに「べらぼう」との連携で蔦重が活躍した頃の江戸の街へタイムトリップしたような空間も登場する。

 また今回、本展覧会に関連する調査の中で、蔦屋重三郎がプロデュースした喜多川歌麿作品の中でも特に重要と思われる作品「婦人相学十躰 ポッピンを吹く娘」が約43年ぶりに再発見され、5月20日から同展で特別公開することが決定。歌麿の「婦人相学十躰」は、その最初期のシリーズであり、中でも「ポッピンを吹く娘」は「十躰」「十品」両シリーズ名で出版された貴重な作例。貴重な機会をお見逃しなく。

特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」
東京国立博物館 平成館 開催中~6月15日(日)
【時間】9時30分~17時※毎週金・土は20時まで開館 ※入館は閉館の30分前まで
【休】月
【当日券】一般2100円、大学生1300円、高校生900円
【問い合わせ】050-5541-8600(ハローダイヤル)
【交通】JR上野駅 公園口または鶯谷駅 南口下車徒歩10分
【URL】https://tsutaju2025.jp/