空前の編み物ブーム!話題の手編みハンカチ「ニッタオル」を不器用記者が編んでみた

初めての編み物「ニッタオル」で初心者はここにつまずいた!
①細編みの1段目でくさり編みの目が拾えない。
“くさり編みの半目と裏山を拾う” がどこをどうするのか分からなかった。必要以上に力を入れていて、目が詰まりすぎていたことも原因だと思う。毛糸は何本もの細い糸が束になっており、通そうと思えばどこでも通せるのだが、何か違うなという違和感を放置しないことだ。こればかりは力加減と初心者向けの書籍や編み物動画などを見て確認し、やりながら “ここに通すんだな” というのを感覚でつかめるようになるしかない。
②細編みの往復編みの2段目が編めない。
上記と同じ理由なのだが細編みの2段目、折り返してどこに針を入れたらいいのか分からなかった。ここかなーというところに入れて、まぁいいかと編み進めていき、何か違うなーと思ってほどくことを繰り返した。繰り返すうちに糸がボソボソになるので、ますますどこに入れたらいいのか分からないスパイラルに陥った。
③適当にやっていたら編み地が台形になった。
魔の2段目を超えてすいすい編めるようになった後の落とし穴。途中で目数を数え間違えたり、時間が取れなくて手を止めたりして、前の段に合わせればいいやと思っていたらだんだん台形になった。とはいえ1~2段目はもうやりたくないので、許せるところまでほどいて編み直すということを何度か繰り返した。

細編みの四角い部分を編み終えた後も全然違う縁編みをやりかけたが、適度な力加減を覚えると針を動かすだけで編めるようになり、どこを見れば目数や段数が数えられるのか、編み図のマークの意味と編み方が何となく分かってきた。仕事で手芸が得意な人にインタビューして自分を奮い立たせ、新幹線などのまとまった移動時間が一番編み物に集中できることを知った。
「最初はよろよろしたりくるくるしたりして “本当に編めるのかな” と心配になると思うんですけど、段数が重なるとだんだん面になってハンカチになるので、安心して編み進めてください(笑)。さらに縁編みをつけていくと、一気にハンカチらしくなって感動しますよ」とmarshellさん。出来上がったニッタオルはゆがんでいたが、自分にとってはヨレヨレ具合がかわいかった(親バカ)。本当は母へのプレゼントと考えていて、タイミングもクオリティーもまったくふさわしくなかったが、見せたら「使うよ」と言ってもらってくれたのもうれしかった。
ほろ苦い編み物デビューを飾った記者だが “こんな不器用でも編み終わったら幸せになるよ” と伝えたい。なお、ハマナカでは無料で出入り自由、自分の編みたいものを持ち込んで編む「あみだおれフェス」を不定期で開催中(次回は7月2日に新宿オカダヤ本店、5日にオカダヤ町田店)。心が折れる前に経験者に教えてもらうのが編み物上達への近道かもしれない。『推し色で編むニッタオル』は一部書店チェーンやネット書店、手芸店などにて発売中。
(TOKYO HEADLINE・後藤花絵)
