11年ぶりに復活!伝説のDDT「本屋プロレス」とは何か?

2019.11.25 Vol.Web Original
 新宿区・中井の伊野尾書店にて23日、DDTプロレスリングの大社長こと高木三四郎が「本屋プロレス again」を行った。11年ぶりの著書『年商500万円の弱小プロレス団体が上場企業のグループ入りするまで』(徳間書店)の発売を記念したイベント。同イベントは2008年に高木が『俺たち文化系プロレス DDT』を刊行した際にも開催され、当時DDT所属だった飯伏幸太(現・新日本プロレス)とのアスファルト上の死闘は伝説として語り継がれてきた。試合開始前に伊野尾書店の伊野尾宏之店長が「2008年の『本屋プロレス』にきた方ってどれくらいいます?」と聞くと、1/3程度の人はリピーター客であることが判明。  伊野尾店長は「前回の『本屋プロレス』の1年後に両国(国技館)に出るぞっていった時に『絶対潰れるわ』って思ったんですよ(笑)。その時に『うちで本屋プロレスをやってくれたDDTが、一世一代の勝負をやるんでみんなで両国に行こうよ』って声をかけたら、50人くらいの人が集まってくれた。それで観たのがHARASHIMA 対 飯伏幸太戦で、みんな感動しました。そこで『DDTいいね』ってみんなが行くようになって、いまでも30人くらいの方が両国に一緒に行ってくれるようになり、11年経ってなんとか伊野尾書店も続くことができ、その間にDDTはさいたまスーパーアリーナでやるような団体になってしまいました。ここまでくることができて個人的には感慨深いです」と挨拶。

【おすすめ書店イベント】『つけびの村 噂が5人を殺したのか?』刊行記念イベント

2019.11.18 Vol.724
「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」……事件当時、報道された貼り紙に覚えのある人も多いだろう。2013年に山口県周南市金峰(みたけ)地区で発生した山口連続殺人放火事件を丹念に取材したルポの書籍化『つけびの村 噂が5人を殺したのか?』(晶文社)。著者の高橋ユキと、新刊『黙示録 映画プロデューサー・奥山和由の天国と地獄』(文藝春秋)が好評の映画史・時代劇研究家の春日太一がトークイベントを開催。取材の裏話や本には書けなかったエピソードを交えつつ本書の魅力に迫る。 ※発行日までに完売になってしまう場合もありますのでご了承下さい。

インパクト大の“前後不覚”なネコは天才!?猫写真家・沖昌之が“必死すぎるネコ”を撮り逃さないワケ

2019.11.16 Vol.724
 猫写真家の沖昌之が、累計発行部数5万部を突破した写真集『必死すぎるネコ』の第2弾、『必死すぎるネコ 〜前後不覚 篇〜』の発売を記念したトークイベントを新宿の紀伊國屋書店新宿本店にて行った。イベント冒頭で、前回の写真集を制作する前の段階で、担当編集者から手塚治虫の漫画『火の鳥』のように「○○編」を重ねながら超大作化させる壮大な構想を提案されたことを明かした沖。当初はあまりの熱意に戸惑いつつも、結果的にその写真集のヒットがプロの猫写真家として活動を続ける力になったそうで、「そういう意味で僕にとって『必死すぎるネコ』は大事なターニングポイント」と語った。この日は『必死すぎるネコ 〜前後不覚 篇〜』に収録した写真の撮影エピソードを中心にトーク。

【オススメBOOK】正常は発狂の一種でしょ?『生命式』

2019.11.14 Vol.724

 本を紹介する枠を受け持っていると、時折「献本」という形で本が送られてくる。そんな中で封を開けた瞬間から異様なパワーが漲っているというか、やたらとオーラのある本が出てきてびっくりすることがあるが、本書もそんな一冊である。  芥川賞受賞作『コンビニ人間』で知られる村田沙耶香自身がセレクトした12篇を収めた最新短編集。まったく予備知識を入れずに読み始めた表題作、ありふれた職場の日常の描写から1ページ目をめくって出てきた台詞「中尾さん、美味しいかなあ」に、えぇ〜。「生命式」って、表紙の燭台って、そういう意味だったのかと鮮やかに騙されてむしろ爽快といった気分になった。一般的なカニバリズムを描いた創作物にありがちな後ろめたさや背徳めいた部分が一切なく、地続きの未来にありえるのかもと思わせるところが見事だ。  人間、生きていると山本のように死んでしまう身近な人はいる。昨日までしゃべって、笑って、元気だった友人でも、ある日突然階段で落ちたり、会社にタクシーが突っ込んできたりして亡くなってしまう。ふと彼や彼女の生命式を思った。 「だって正常は発狂の一種でしょ?」  そんなふうにつぶやきながら食べるのかな、と。

愛国を生業にした“残念な”人びとの群像劇『愛国商売』

2019.11.13 Vol.724
 メディア出演も多い気鋭の若手論客、古谷経衡が初めて手がけた長篇小説作品『愛国奴』が、『愛国商売』に改題されて待望の文庫となった。主人公の南部照一は大学卒業後、茨城県取手市で私設私書箱サービスを営んでいる。飼い猫と車と読書を愛する在宅ワーカーだった照一が、SNSで出会った書店員に誘われて保守系言論人の勉強会に参加し、中堅警備会社の懸賞論文に入選したことで「愛国ビジネス」渦巻く保守論壇の世界に足を踏み入れて……。著者自身の実体験をもとにした小説とあって、トンデモ陰謀論を振りかざしてネット右翼に称賛される“残念な”人々のおかしくも哀しい姿がリアルに描かれている。

その男、孤独につき『小説 孤独のグルメ 望郷篇』

2019.10.26 Vol.723

 10月からSeason8の放送が始まったドラマ「孤独のグルメ」。井之頭五郎といえばすっかり松重豊のイメージが板についている人も多いだろう。  ドラマ版の原作『孤独のグルメ』は原作・久住昌之、作画・谷口ジローによる漫画だが、この漫画の連載を立ち上げた編集者が本書の著者・壹岐真也である。WEB媒体「日刊SPA!」で連載された漫画版を底本としたオリジナル小説をまとめたものが『小説 孤独のグルメ 望郷編』だ。  小説版は、設定こそ井之頭五郎だが、漫画版にもドラマ版にも依拠しないオリジナルな魅力にあふれている。たとえば小説なのでドラマや漫画よりどっぷり五郎のモノローグで進行していくのだが、どこかで聞いたような唄やフレーズが度々挟み込まれるあたり。フリーランスとして1人で仕事をしている五郎の頭の中には、常に心のつぶやきに加え入れ替わり立ち替わりいつかの回想や音楽や言葉が鳴っているのだろう。分かる。日常的に孤独に親しんだ経験があるならば理解できるはずだ。  もちろん食べたことがないのに〈懐かしい〉食べ物の数々も健在。著者の分身かとも思うが、酒を飲まずにカルピスウォーターを愛飲しているところは、パラレルワールドを生きる五郎というべきか。マルコヴィッチならぬ井之頭五郎の穴のような読書体験だ。

角川文庫『ロウソクの科学』ノーベル化学賞効果で緊急重版!

2019.10.24 Vol.723

 スマートフォンなどに使われるリチウムイオン電池を開発し、2019年のノーベル化学賞を受賞した旭化成名誉フェローで名城大教授の吉野彰氏。記者会見で化学に興味を持ったきっかけとして挙げた英国の化学者ファラデーの著書『ロウソクの科学』が、ノーベル賞効果で書店からの注文が相次ぎ、緊急で2万部の重版を決定した。1860年に子どもたちに行った講義を収録した同書は、たった1本のロウソクを題材にさまざまな化学現象を解説する。吉野氏は小学校の担任からこの本を勧められ、「化学っておもしろそうだな」と思ったという。  2016年に医学生理学賞を受賞した東工大栄誉教授の大隈良典氏も、自身の原点として同書を挙げている。角川文庫版のほか岩波文庫版『ロウソクの科学』や角川つばさ文庫『ロウソクの科学―世界一の先生が教える超おもしろい理科―』も好調だ。

編集者・島本脩二の「本作り」に触れる

2019.10.16 Vol.723

 小学館の編集者として矢沢永吉『成り上がり』や『日本国憲法』などさまざまなベストセラーを生み出した編集者・島本脩二。本展では本を作るうえで欠かせない印刷、紙、製本などとの関わりから編集とデザインの役割を伝える。学生が自作した課題書籍『二〇××年の私』約180点や島本が編集した書籍約140点も展示され、自身の仕事と学生の作品を通して島本の思想と実践に迫る。

立場の違う広報担当者同士の本音トーク 鹿写真家・石井陽子とリトルモア広報が語る「広報力」をアップするには?

2019.10.14 Vol.723
 鹿写真家の石井陽子が、馬喰町のギャラリーKKAGでの写真展「鹿の惑星」(〜9月28日)で、自身の写真集『しかしか』を発行するリトルモアで広報を担当する福桜麻依子とトークイベント「写真家のための広報力アップ戦略会議」を行った。会場には同社の営業や郷土芸能の鹿踊りの踊り手、バス停専門のカメラマンなど多彩な人が集まった。  仕事で奈良に出張した際に撮影したことがきっかけで鹿写真家として活動する石井だが、普段は外資系メーカーの広報。対する福桜は出版社の広報で、その仕事は宣伝費を使い広告を出すのではなく、パブリシティという形で無償で媒体に取り上げてもらうもの。  もともとは演劇を志し、ひょんなことから出版社に入社した福桜は「私はすごく台詞覚えがよかったんですよ(笑)。それがなぜ生きるかというとリリースの内容を覚えていて、たとえば鹿のことはまったく知らなくても、一度石井さんの取材に立ち会って話を聞くと覚えられる」と、意外な能力が広報に役立ったと言及。石井も「広報は専門家ではない言葉で伝わるように話して、メディアに取材してもらうまでが仕事で、その後は黒子だから前に出ない。写真家になって取材されて話す立場にすごく戸惑うんですけど(笑)、自分で話すのは難しいですね」とうなずく。

いつまでも消えないクリームソーダ『空色のクリームソーダRecipe』

2019.09.23 Vol.722

 本から「素敵」さがあふれ出ている。なにせ「空色」で「クリームソーダ」で「旅する喫茶」の店主なのだ。これでときめかない乙女はいるまい、というくらいの「素敵」のロイヤルストレートフラッシュだ。  普段は洋服デザイナーをしている著者。友人と作り始めたクリームソーダをきっかけに、オリジナルのクリームソーダを作っては撮影した写真をSNSに投稿し、現在では旅先でクリームソーダを作って振る舞う一期一会の活動も行っているのだという。  そうしてできた35のクリームソーダをレシピにまとめたのが本書だ。空の色や季節、旅先の思い出などが閉じ込められたクリームソーダは、味わいやそこに込められた物語まで想像させて文字通り「ずっと眺めていたい」気分になる。  食べ物や飲み物というのは作って食べてしまえば跡形もなく消えてなくなってしまい、それがどんな姿や味だったのかはもはや記憶に頼るしかない儚いものだ。著者のクリームソーダには、そうした儚いものをなんとかこの世につなぎとめておきたいという願いが感じられる。  もちろん想像の味を現実にするためにも有効なレシピなのだが、いつまでも消えない記憶のように、繰り返し眺められるクリームソーダがあってもいい。

季節の不調に摂り入れたい『食薬習慣』

2019.09.17 Vol.722
腕利き宣伝マンが猛プッシュ「コレよ、コレ!」

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