歴史的大停電だって「ケセラセラ」!旅してわかった、スペイン人の陽気さの理由

スペインは外食費が安い!朝から飲んでても誰も怒らない

 

 ケセラセラはスペイン語で、あれこれ心配しても仕方がない、なるようになるさという意味だ。その日はマラガで民泊を利用する予定だったのだが、ホステルの管理人からは「道が分からなかったら迎えに行くね」という趣旨のメッセージが届いていて、停電のことには特に触れられていなかった。世紀の大停電も、スペイン人にとっては些細なことなのかもしれない。

スペインの民泊は自宅感がすごい

 海外のホテルでは飲料水は購入しなければならない場合があったり、アメニティにタオルがついていない……なんていうこともままあるのだが、ホステルについてみると、部屋には十分なほどのタオルと水のペットボトル、お菓子が置いてあった。その日常感に安心して、ホテルを飛び出してスペインの「停電祭」(停電で急な休みが手に入り、現地の人々が喜びを込めてそう呼んでいた)に混ざることにした。

時々、お値段変わらず小皿とは呼べない量が出てくる

 スペインといえば、タパス料理が有名だ。タパスと呼ばれる小皿料理を複数人でシェアして食べるのが一般的で、様々な種類の料理を少しずつ楽しむことができる。バルは単なる飲み屋ではなく、朝食やランチを楽しむこともでき、そして何時でもアルコールが提供される。

 初めてスペインに行くと、飲食店で提供されるアルコールの値段の安さに驚かされるだろう。スペインではアルコール類に対する税率が低く、特にワインはほぼ無税に近い。国産ワインも多く、輸送費もかからないため、1杯2〜3ユーロから楽しむことができる。

 パエリアにガスパチョ、新鮮な海産物を使ったカルパッチョなども、タパス(小皿)で楽しめば1皿3ユーロから楽しめる。海の幸が多く使われるためかダシの効いた料理も多く、日本人の口にも馴染みやすい。それにこれだけ外食費が安ければ、急な休みが飲酒祭りになるのも無理もない。