佐藤二朗の怪演が爆発する!サスペンスアクションムービー『爆弾』が、恐ろしい作品だった!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】
黒田勇樹です。
今週も特に社会復帰するでもなく、noteでいろいろなことを書き連ねる1週間でした。
いや、よく考えたらもともと復帰というほど社会と関わっていたのかという疑問すらわいてきたりしています。それにnoteでいろいろ発信しているんだから、実は社会復帰はしているだろうと思うようにします。
何を書いているのか最早自分でも分からなくなってきたので、今週も始めましょう。
ほぼ、取調室で、あれやこれやと口八丁にいい加減なことを言う佐藤二朗さん演じる「爆弾魔であろう」自称“スズキ”の取り調べの場面だけで、ストーリーは進んでいきます。
そこに、合間合間でスズキの言う通りに起こる爆発事件。
ここは、密室で行われる頭脳戦に挟まれる、激しいアクションシーンで観客を飽きさせない丁寧な、フックになっていました。
これ以上書くと、ネタバレ甚だしいので、ストーリーについての言及は、ここまでにしようと思いますが「天才」役の山田裕貴くん、「現場の警官」役の伊藤沙莉さん、「若手刑事」役の寛一郎さんが、特に素晴らしかった。
こういう、ノワールサスペンスと言うか、犯罪を扱う映画を観るときに、どうしても意識してしまうのが「正義のありかた」。
台本が非常に巧妙だったので、それの影響もあるでしょうが、とても繊細に、それぞれの正義を演じられていました。
主演の、佐藤二朗さん。実は、これは尊敬を含めていいますが「シリアスには向いていない」と思っていて『さがす』の、時だったかな?「福田作品の印象が強すぎて、ふざけているようにしか見えない」と、少し萎えてしまったことがあります。
しかし、今回は「ふざけているように見える」ことが、最大のギミックで、圧巻の演技をされていらっしゃいました。
映像も、とても良くて「ピント」の合わせ方がずっと「見たい方に合わせない」という、かなりハイテクニックなことをやってらっしゃって「だってこれ、ミステリーだから」というメッセージを存分に撮影方法から、工夫されていたと感じました。
本当に、どこまで書けばネタバレにならないのかわからないほど複雑なシナリオを、見事に映像化され、キャストの皆様も見事に演じられている傑作でした。
筆者は、次回作を書いたり演じたりするのがとても怖くなりました。皆様、是非、この恐怖と正義の物語を劇場で、御覧下さい。

