三谷幸喜25年ぶりの連ドラ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』を、クライマックスの前に考察したい【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】
黒田勇樹です。
今週はいつにも増してnoteな1週間でした。なんだ、noteな1週間って! いや、次回作に向けて虎視眈々の1週間でもあったので、ご安心ください。
今週はちょっと趣を変えてドラマのことについて書いてます。では始めましょう。
普段は、映画か舞台か「チケット代で採算を立てている作品」を書くようにしているのですが、今回は「広告収入で採算を立てている」テレビドラマについて書きます。
ただし、サブスクと言われる有料配信サービスもかなり増えたので、特にテレビドラマは「課金と広告の境目」が曖昧になっていることを念頭に置いておいて頂ければと思います。
このドラマは、若き日の三谷さんをモデルに書いた半自伝ということらしいのですが、
めちゃくちゃ面白くて、メチャクチャ泣ける。それが筆者の最初の感想でした。が、しかし、周囲からの同意は得られず、ネットでは「視聴率低迷」との記事が飛び交っています。
「なんでだ!?」と、思い友人たちに聞いて回ったところ「それは、黒田くんが演出家をやってるからだよ」と、言われました。
「本当にそうだろうか…」、この違和感がこの記事を書き始めた衝動です。
だって、三谷さんの代表作「王様のレストラン」も、同じバックステージ物の形を取っており、料理とか接客とかしたことがない人たちも、めちゃくちゃ楽しんでいたじゃないですか!
「演出したことないから、共感できない」ってどういうことだよ、と熟考した結果、回答が出たので記録しておきます。
「映画的な構造とサブスクを見据えたビジネス」ほぼ正解だと思います。
最近映画監督として活躍されている三谷さんなので、筆のクセが映画に寄っているということもあるのかもしれませんが、それよりも先。
「完結した時に、評価が爆発してサブスクがめっちゃ回る」みたいな、実験をしているのではないかと穿った目で見守っています。
「視聴率が低い」と、言いながら毎日ネットニュースになっているということはそれだけ注目はされていて、毎回キャスティングなどでのサプライズも仕込まれているのでサブスクで確認したくなる人も多いでしょう。
これは、分割された映画であり、完結を迎えることによって、伝説になる傑作だと思っています。
昭和を書いて、令和の作品にする。やっぱ三谷さんは天才だな。
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1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として舞台やドラマ、映画、CMなどで活躍。
主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともにTBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。山田洋次監督映画『学校III』にて日本アカデミー賞新人男優賞やキネマ旬報新人男優賞などを受賞。2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパーメディアフリーター」と名乗り、ネットを中心に活動を始めるが2014年に「俳優復帰」を宣言し、小劇場を中心に精力的に活動を再開。
2016年に監督映画「恐怖!セミ男」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて上映。
現在は、映画やドラマ監督、舞台の脚本演出など幅広く活動中。
公式サイト:黒田運送(株)
Twitterアカウント:@yuukikuroda23

