漫画家・魚喃キリコさんが死去、本人の意向で一年後に公表 代表作「blue」「南瓜とマヨネーズ」
漫画家の魚喃キリコさんが昨年12月25日に亡くなっていたことが12月25日、東京ニュース通信社から発表された。52歳。同社は「一年の時を経てのご報告となりましたことは、故人ならびにご遺族の意向によるものです」と報告している。
魚喃さんは1972年新潟県生まれ。1993年に『月刊漫画ガロ』(青林堂)に「hole」が掲載されてデビュー。代表作に「blue」「Strawberry shortcakes」「南瓜とマヨネーズ」などがあり、これらの作品が実写映画化されるなど人気を博した。また、自身が原作を務めた映画『ストロベリーショートケイクス』(2006)に岩瀬塔子名義で出演し、NHKラジオ第1放送で2002~2008年まで放送されたラジオ番組「土曜の夜はケータイ短歌」ではふかわりょうと共にMCを務めた。
東京ニュース通信社では「【訃報】漫画家・魚喃キリコ氏 逝去に関するお知らせ」として魚喃さんの死去を発表。
「これまで魚喃キリコ氏は、数々の作品を通して人の普遍的な感情や真理を、独自の視点で紐解き、その繊細な表現方法により、多くの読者の共感を集めてきました」「その作品は、孤独や痛み、愛情といった人の内面を静かに、しかし確かな言葉と美しい線で紡ぎ出すことにより、多くの創作者や読者の心に深い影響を与えました」と功績を称えた。
同社では2020年に魚喃さんの過去作品『痛々しいラヴ』『南瓜とマヨネーズ』『ハルチン1』『ハルチン2』『strawberry shortcakes』『短編集』『キャンディーの色は赤。』の限定新装版および『魚喃キリコ 作品解説集』、未発表作品や未収録作品をまとめた『魚喃キリコ 未収録作品集 上』『魚喃キリコ 未収録作品集 下』を刊行している。

