仲野太賀「生き生きと、生命力がある人間として演じたい」 新大河ドラマ『豊臣兄弟!』で主演  天下一の補佐役・豊臣秀長を演じる

 

「生き生きと、生命力がしっかりある人として演じたい」

 

 約1年に渡って秀長からみた戦国時代の物語が積み重ねられていく。兄・藤吉郎(後の秀吉)が家を飛び出し不在のなかで、小一郎(のちの秀長)は家族を支えるため、そして生きていくために泥だらけで奮闘する。そんな小一郎を、仲野はどう捉えているのか。

「小一郎は農民の時に村を襲われたり、大切な人を失ったりしていて、痛みを知っている人なんですよね。だから侍になってからも無駄な争いをなるべく避け、いかに争わずにみんなが笑って生きれる世を作れるか、ということが彼の願いの真ん中にある。とても素敵だな、と思います。いま現在も世界を見渡すと争いは絶えない。小一郎みたいなリーダーがいてくれたら平和な世になるのかな、そんなことを想像しています」

 青年期の小一郎についてはほとんど資料が残っていない。そえゆえに、想像力を膨らませて、『豊臣兄弟!』の小一郎を作っている。

一般的に豊臣秀長は、兄に振り回され一歩下がって兄を支えているような印象があると思うんです。しかし、そうなる前の若い時代の役作りは難しかったですね。補佐官的なイメージに縛られて、この役はこういうことはしないと制限をかけていくと、どんどんが小さくなってしまう気がして悩みどころではありました。

 小一郎は百姓として生まれ、家族大切な人友達がいる。そういう脚本の設定は大切にしながら、ただ受け身な人ではなく能動的に演じたい。小一郎の中に脈々とある生きるための生命力を大事にしたいと思っています

 貧しいながらも家族と一緒に田んぼを耕しながら自給自足の生活を送っていくことが小一郎にとっての幸福だったと思います。だけど、村を野盗に襲われたり、大切な人を失ったりと、それすら叶わない。ただ、家族と平和に暮らしたかっただけなのに、と。そういうところからこみ上げてくる、小一郎の“幸せになりたい!”、”自分らしく生きたい”いうエネルギーみたいなものを生き生きと表現できたら物語を推進していくパワーになっていくのかなと考えています」