「肥満症」の最新知見を昭和医科大学・山岸昌一教授が紹介 新素材「メタボレード」の解説も
世界保険機関(WHO)の発表によると、世界で肥満に分類される大人の数は2022年の時点で約8億9000万人。世界のおよそ10人に1人が肥満を抱えていると言われる中で、近年、糖尿病治療薬であるGLP-1受容体作動薬のダイエット目的による使用が問題となっている。
インナービューティーブランド「エステプロ・ラボ」を手がけるプロラボホールディングスは4月13日、都内で報道陣向けの勉強会を行い、昭和医科大学医学部内科学講座糖尿病・代謝・内分泌内科学部門の教授で医学博士の山岸昌一氏が講演を行った。
山岸氏は肥満について「体格指数(BMI)、体重(kg)÷身長(m)の2乗の数値が25を超えると肥満、さらに肥満に関連する11種類の合併症(耐糖能異常、高血圧、脂質異常症、高尿酸血症、冠動脈疾患、脳梗塞、脂肪肝、不妊、睡眠時無呼吸症候群、変形性関節症、肥満関連腎臓病など)が1つ以上あるか、あるいは内臓脂肪の蓄積がある場合に肥満症と分類される。
欧米では心血管・腎・代謝(CKM)症候群という新たな概念が生まれ、また、代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)という概念も提唱されている。CKM症候群のステージ1は、アジア人の場合、BMI23以上、腹囲が男性90cm、女性80cm以上、空腹時血糖値100-124mg/dL、ヘモグロビンA1c5.7-6.4%のいずれかに該当するというもの。こうした背景から肥満を前臨床肥満と臨床肥満に分類し、前臨床肥満の段階で食事療法、運動療法、認知行動療法などが行われ、臨床肥満では薬物治療や、最近では肥満に特化した外科的治療なども行われるようになってきている」と解説。
ところが、せっかく減量しても「ほとんどの方が5年以内にリバウンドしてしまう」といい、その理由として「生体が肥満の状態を記憶している、腸内細菌叢に異常が起こりその状態が減量後も持続する、減量に伴い筋肉量も低下する、空腹感が増加することなどが挙げられている。そうした中で抗糖尿病薬、抗肥満薬として、インスリン分泌を促すホルモンであるインクレチンの模倣薬(GLP-1受容体作動薬など)が市場に出てきた」と山岸氏。

