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東京湾の水位を相互バックアップ体制で管理!湾岸エリアを浸水から守る高潮対策センター【関東大震災から100年】

2023.09.03 Vol.web original

【高潮対策センター・辰巳水門・辰巳排水機場】

 閉鎖性が高く水深の浅い東京湾の最奥部に位置する東京港は、高潮などの影響を受けやすい地形である。その背後には明治末期から昭和40年代後半にかけて行われていた地下水の汲み上げや天然ガスの採掘などにより発生した地盤沈下の影響で低い土地が広がっているうえ、高潮が発生していない通常の満潮時でも海面以下となる、いわゆるゼロメートル地帯が23区の約2割(124km2)に及んでおり、そこには約150万人が生活している。つまり東京湾は高潮が発生しやすく、湾岸エリアは甚大な被害を受けやすい地形といえる。

 一方で、主に海底で発生する地震に伴う海底地盤の変動などにより引き起こされる津波は、湾の入り口付近が狭く内側が広い東京湾の場合、最奥に位置する東京港には津波は伝わりづらく、影響を受けにくいとされている。

 そのため東京湾には、水門、陸こう、防波堤、排水機場など防災機能を持つ海岸保全施設は低地帯を囲うように設置され、浸水被害を日常的に防いでいる。

 運河に設けられた「水門」や陸地での浸水を防ぐ「陸こう」などの管理業務を担うのが、辰巳と港南の二カ所にある高潮対策センターだ。センターでは水門15施設のほか、排水機場2施設、陸こう26施設などを沿岸5区(中央区、港区、江東区、品川区、大田区)に配置し防災体制を敷いている。

 水門の開閉操作は高潮対策センターから基本的に遠隔操作で行う。通常は辰巳の高潮対策センターが司令塔となり、港南の第二高潮対策センターとそれぞれの管轄の水門を操作しているが、どちらか一方のセンターが機能しなくなった場合にも、もう一方のセンターが全水門の操作を行うことが可能。この相互バックアップ体制に加え、万が一、両方のセンターからも遠隔操作ができなくなった場合には現地で「機側操作」を行う。一つの門は重さ約70~75tあり、手動により自重で閉門することができる。センターでは20戸の職員住宅を備え、常時、約40分以内に手動で水門を閉める体制を整えている。

 海からの水の流入を防ぐため水門を閉めると、雨水・下水などから流入する水によって囲われた内水域の水位が上昇する。その水は水門閉鎖後、排水機場の巨大なポンプにより外水域へ強制排水される。辰巳排水機場では、5基の排水機を備えており、25メートルプール1つ分(約225t)の水を最短約2秒で排水することができる。港湾局が管理する排水機場は全部で2か所、計12台の排水機が設置されている。

 高潮は主に、台風などの低気圧の通過や風の拭き寄せによる潮位の上昇を要因として発生する。常に高潮の脅威にさらされている東京湾を、二重三重の備えと設備で守る東京の高潮対策。個人でもハザードマップを参考に水害への備えをしておきたい。

辰巳の高潮対策センター。水門の開閉操作を遠隔操作で行う

 

水門を開閉するための巻き上げ機

 

万が一、2つのセンターのどちらからも遠隔操作ができない場合は手動で水門を閉じる

災害時のエネルギー消失を防げ! 丸の内仲通り地下20m下を通る「丸の内仲通り洞道」【関東大震災から100年】

2023.09.02 Vol.web original

 関東大震災100年目の節目を迎える今年、東京都は災害時に備え都民の安全・安心を確保できる強靭で持続可能な都市の実現を目指し「風水害」「地震」「火山噴火」「電力・通信等の途絶」「感染症」の5つの危機や複合災害を念頭に「TOKYO強靭化プロジェクト」を始動。気候変動により頻発化、激甚化する風水害や、大規模地震など、いつ起きてもおかしくない災害に備える東京の災害対策最前線を取材した。

 東京都は7月24日、26日の2日間にわたり、東京都が進める「TOKYO強靭化プロジェクト」関連施設のメディア向けインフラツアーを実施。26日に行われた2日目のツアーでは電力対策に関連する施設「丸の内二重橋ビルプラント」・「丸の内仲通り洞道」と風水害対策関連施設として「高潮対策センター」「辰巳水門」「辰巳排水機場」を視察。

【丸の内二重橋ビルプラント】

 災害時、深刻な二次的被害をもたらすのがエネルギーの消失。東京都では「災害時の電力不安に強いまちづくり」を推進し、自立分散型電源確保の促進や、エリア一帯に効率よくエネルギーを供給するための導管整備に際する助成やエネルギー供給プラントの建設支援を行っている。

 その一つ「丸の内二重橋ビルプラント」・「丸の内仲通り洞道」は、大手町・丸の内・有楽町エリアのエネルギー供給網の要となる重要施設。

「丸の内二重橋ビルプラント」は従来の蒸気供給に加え、新たに冷温水供給やコージェネレーションシステム発電による電力供給により、有楽町地域のエネルギー安定供給を支えている施設。

 2機のガスコージェネレーションシステムで計2000kwの熱源を作り出すことができ、年間を通じて電力を高効率で製造。蒸気と温熱の併用方式により周囲の建物の異なる需要にも対応可能となっている。

丸の内二重橋ビルプラントのガスコージェネレーションシステム

 

プラントで作られたエネルギーは洞道を通る配管からエリアへ供給

資生堂パーラー考案のレシピも!食を通じて防災を考える「銀座もしもイブニングカフェ」

2023.09.01 Vol.Web Original

 関東大震災から100年の節目に当たる「防災の日」の1日、銀座エリア最大の商業施設「GINZA SIX」の2階「三原テラス」にて、食を通じて防災を考える期間限定イベント「銀座もしもイブニングカフェ at 三原テラス(以下、銀座もしもイブニングカフェ)」がスタートした。

関東大震災100年!備蓄食品や ローリングストックに「ノザキのコンビーフ」

2023.09.01 Vol.755

 9月1日は「防災の日」。今年は関東大震災から100年の節目にもあたり、今後の災害への備えを進めておきたいもの。

 非常用の備蓄食品やローリングストックに便利な「ノザキのコンビーフ」は、パッケージがアルミック缶に刷新され、製造日から3年6カ月の常温保存が可能に。調理なしでそのままでもおいしく食べられ、野菜や卵などいろいろな食材と相性抜群なので、毎日のおかずや簡単なおつまみ、休日の作り置きなどさまざまなシーンで活用できる。

「ノザキのコンビーフ(80g×6個)」を5名にプレゼント

平常時はテニスコートや運動公園!? 台風や集中豪雨の際は水を取り込み河川の水位を調整する「白子川調節池群」【関東大震災から100年】

2023.09.01 Vol.Web Original

「関東大震災」から100年となる2023年、東京都では「100年先も安心」を旗印に「TOKYO強靭化プロジェクト」を始動した。現在、東京に迫る「風水害」「地震」「火山噴火」「電力・通信等の途絶」及び「感染症」の5つの危機に対してさまざまな対策が立てられている。東京都では7月24、26日には同プロジェクトの関連施設のメディア向けインフラツアーを行った。

 昨今、日本各地で線状降水帯による豪雨や台風による水害が多発していることから「風水害」への警戒度が急速に上がっている。かつて東京都では1993年の台風11号で総雨量288mmを記録し、約3000棟もの家屋が床上・床下浸水。2005年9月の集中豪雨では1時間に112mmもの雨量を記録し、約6000棟が床上・床下浸水した。

 東京といった都市部における風水害の際に最も懸念されるのは雨が地表面を流れて一気に河川に流入する「都市型水害」というもの。これは昭和30年代から急速に進んだ都市化に伴い雨水の地下浸透が減少したことが原因。この河川の水位が上がることで起こる洪水の対策として「調節池」が挙げられる。調節池は洪水時に河川の水を別のところに取り込み、水位を保つという役割のもの。

災害時はもちろんだが平時の備えも大事。東京都の漏水率3%を支える「水道局研修・開発センター」【関東大震災から100年】

2023.08.31 Vol.Web Original

 1923年9月1日に起こった「関東大震災」から100年が経つ2023年、東京都では「100年先も安心」を旗印に「TOKYO強靭化プロジェクト」を始動した。現在、東京に迫る「風水害」「地震」「火山噴火」「電力・通信等の途絶」及び「感染症」の5つの危機に対してさまざまな対策が立てられている。東京都では7月24、26日には同プロジェクトの関連施設のメディア向けインフラツアーを行った。

 東京ではかねてから「首都直下地震」がいつ起きてもおかしくないといわれている。都心南部直下地震(都内最大震度7を想定)の際には死者約6000人、建物被害約19万4000棟という試算が出ている。地震への備えとしては「建物の耐震化」「燃え広がらない・燃えない街づくり」「応急活動をささえる交通網の確保」といったことが真っ先に挙げられるのだが、忘れてならないのは「水道施設の耐震化」だ。

 地面に埋められている水道管は真っ先に地震の影響を受けるといっても過言ではない。そしておいそれと掘り起こして修復するということも簡単なことではないため、平時からの備えが最も重要となる。

2025年度完成予定の「環状七号線地下広域調節池」は1時間に100mmの集中豪雨にも高い効果が期待【関東大震災から100年】

2023.08.30 Vol.Web Original

 今年2023年は1923年9月1日に起こった「関東大震災」から100年が経つ。東京都では100年前の悲劇を繰り返さないために「TOKYO強靭化プロジェクト」を始動している。同プロジェクトは「風水害」「地震」「火山噴火」「電力・通信等の途絶」及び「感染症」の5つの危機に対して、都民の安全・安心を確保できる強靭で持続可能な都市を実現することを目的としたもの。7月24、26日には関連施設のメディア向けインフラツアーが行われた。

 5つの危機の中でも昨今、急速に警戒度が上がっているのが「風水害」。日本各地では線状降水帯による豪雨や台風による水害が多発している。かつて東京都では1993年の台風11号で総雨量288mmを記録し、約3000棟もの家屋が床上・床下浸水。2005年9月の集中豪雨では1時間に112mmもの雨量を記録し、約6000棟が床上・床下浸水した。

元バレーボール女子日本代表の栗原恵さん「普段からのコミュニケーションと共存意識が大事」【関東大震災から100年】

2023.08.29 Vol.Web Original

 今年2023年は1923年9月1日に起こった「関東大震災」から100年が経つ。この節目の年にTOKYO HEADLINEではさまざまなジャンルの人にさまざまな視点から防災について話を聞いていく。今回は元バレーボール女子日本代表の栗原恵さん。

9月は「防災月間」!「Amazon」がおすすめ災害対策アイテムを解説

2023.08.27 Vol.755

 地震や気象災害などが増加傾向にある近年。9月1日の「防災の日」、9月の「防災月間」に向け、インターネット通販大手の「Amazon」が災害への備えについてメディアブリーフィングを行った。

東京スカイツリータウンは防災タワーだった!地震の揺れを減らす心柱や区内を見守るカメラも

2023.08.26 Vol.755

 墨田区押上の複合商業施設「東京スカイツリータウン」にて、関東大震災100年を前に防災機能の施設が報道陣に公開された。

小池百合子東京都知事インタビュー「『未来の東京』戦略」はバージョンアップだけでなくゲームチェンジするくらいの勢いが必要

2023.06.27 Vol.Web Original

 年頭の記者会見で岸田文雄首相が「異次元の少子化対策」に言及するなど、改めて少子化対策や子育て政策に注目が集まっている。 6月13日には政府が「こども未来戦略方針」を決定するも、年3兆円台半ばに上る財源の具体策は示されていない。そんな中、いち早く1月に「『未来の東京』戦略 version up 2023」を策定し、少子化対策を強力に推進することを表明した東京都の小池百合子知事に話を聞いた。(聞き手・一木広治)

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