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堂本光一に「君にできないことなんてない」と信頼の言葉送った英国人演出家「スターであることは孤独」

2025.06.04 Vol.web orignal

 ミュージカル 『ナイツ・テイル -騎士物語』ARENA LIVEの製作発表会見が3日、都内にて行われ、俳優の堂本光一、井上芳雄らキャストと脚本・演出のジョン・ケアードが登壇。堂本と井上がケアードとの再タッグに喜びを語った。

 シェイクスピア最後の作品として知られる「二人の貴公子」(共作・ジョン・フレッチャー)を、ジョン・ケアード脚本・演出、堂本光一と井上芳雄の初タッグで舞台化。2018年に初演され、2020年にコンサート版、2021年に帝劇で再演。

 ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクターであり『レ・ミゼラブル』日本初演や舞台『千と千尋の神隠し』を手がけた演出家ジョン・ケアードは「この作品には戦争という悪、環境保護、女性の社会的地位向上という3つのテーマが描かれており、今こそやる意義がある作品」と意気込み。

 アーサイト役の堂本も「やればやるほど発見がある作品。悩むこともあるかもしれませんが、そういう環境に身を置けることが楽しみ」。パラモン役の井上も「それだけこの作品が力を持っているということ」と再演に気合十分。

 6000人超のアリーナを備える東京ガーデンシアターに張りだし舞台を設け、かつてないスケールで繰り広げられるコンサート版。「演者にはずっと舞台上に居続けてもらう」と演者にはハードなプランを語るケアードに、堂本が「実はジョンは初演のときもそう言ってて、それをみんなで大反対した」と明かし会場も爆笑。音楽から振り付け、殺陣も力を入れると聞いた井上も「これもうほぼ本編になるんじゃ」とコンサート版にとどまらない内容に苦笑。

 上演時間は約2時間半、休憩時間もほぼないという説明に堂本は「コンサートだから。コンサートは休憩ないから」と頼もしい一言。井上も「ミュージカルのコンサートバージョンをこれだけの規模でやることはあまりない。誰も見たことがないものになるのでは。でも、たくさんの人に見られるのはうれしいこと。人に見られたくてこの仕事をやっているので(笑)」と笑いを誘った。

 壮大な挑戦に、ケアードと挑む喜びを語ったキャストたち。堂本が「以前、もし僕が期待通りでなかったら…と聞いたら、ジョンが“僕が光一とやると決めたんだから君にできないことなんてないんだよ”と言ってくれたことが印象深くて」と振り返ると、ケアードも「日本では、スターであることのプレッシャー、完璧でなければという孤独があると思う。日本は目上の人を敬うという素晴らしい文化があるけれど、スターもアンサンブルも家族のように支え合えばいい」と家族のようなカンパニーに胸を張った。

 家族さながら笑い満載となった会見では、堂本が「他人の作品の気がしない」というケアード演出『千と千尋の神隠し』の話題も。帝国劇場で、ちょうど設営中だった『千と千尋の神隠し』のセットに「潜入した」という堂本。会見で度々、堂本の風呂好きをイジっていた井上が「この人“一番風呂”に入ったんです」と堂本がセットの風呂桶に入ったと暴露。千尋を演じた上白石も「突然、光一さんから風呂桶に入った写真が送られてきた(笑)」と明かし会場も大笑い。

 また、囲み取材で長嶋茂雄氏の訃報について聞かれると、野球ファンの堂本は「自分にとってもヒーロー。人間性もチームを引っ張る指揮官としても心に残るものを見せてもらった。長嶋茂雄というヒーローは永久に生き続けると思う」と長嶋氏をしのんでいた。

 この日の登壇者は堂本光一、井上芳雄、音月桂、上白石萌音、島田歌穂、宮川浩、大澄賢也、ジョン・ケアード(脚本・演出)、今井麻緒子(日本語脚本・歌詞)。

 ミュージカル『ナイツ・テイル -騎士物語‐』 ARENA LIVEは8月2~10日、有明・東京ガーデンシアターにて全12回公演。

舞台『千と千尋の神隠し』「イギリス演劇界や若者層の間で早くも話題」ロンドン公演「想像しない売れ行き」で延長

2024.03.01 Vol.web original

 舞台『千と千尋の神隠し』 の製作発表会見が29日、都内にて行われ、主人公の千尋役の橋本環奈、上白石萌音、川栄李奈、福地桃子をはじめキャストとスタッフが登壇。東宝の松岡宏泰代表取締役が、4月からロンドン公演を行う本作の現地での前評判を明かした。

 宮﨑駿の不朽の名作を英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクター、ジョン・ケアード翻案・演出により世界で初めて舞台化。名古屋・御園座での再演(2023)を経て、今年3月から帝国劇場公演を皮切りとする全国ツアーおよび英国・ロンドンで初の海外公演を行う。

 冒頭、東宝の松岡宏泰代表取締役は「最初、舞台化を聞いたとき、世界中で評価された奇跡のような作品を舞台化するというのは、壮大なチャレンジというか無謀と思われるのではと感じた」と明かしつつ、大きな話題を呼んだ初演を振り返り「今回は日本各地だけでなく、英国演劇の聖地、ウエストエンドでも上演されます」と意気込み。

 演出のジョン・ケアード氏も「宮﨑駿さんは素晴らしい物語の語り部でありアニメーターでもあるが、同時に日本の歴史、文化を伝えている人だとも思う」と、日本のキャスト、日本語のセリフのままロンドンで大規模公演を行う試みに気合十分。

 さらに「例えばディズニーの作品だと善人と悪人がいて若者が成長していく物語という傾向がありますが、宮﨑作品は、善人と悪人がいるのではなく、ヒロインやヒーローですら、誰もが良いところと悪いところを持っているという複雑さに満ちていて、それこそ人間世界だと思う」と宮﨑作品の根底にある要素を舞台でも伝えたいと語った。

 ケアード氏が「アメリカでもイギリスでも演劇ファン層は必ずしも若くないんですが、宮﨑ファンは若い人が多いので新たな層が来てくれるのでは」と言うと、共同プロデューサーのイアン・ギリー氏が「チケット購入者は18歳から32歳くらいの方が多い」と明かし「ウエストエンドで一番大きい劇場を押さえましたが、これまでにないほど好調な売れ行き。ロンドンっ子はもちろん、ロンドンの演劇関係者の間でも話題を呼んでいる」。

 松岡代表も「ロンドン公演がここまでチケットが売れるとは想像しておらず、売れ行きが良いので延長することになった。この作品の魅力は海外でも本当に通用する」と感嘆しつつ「他の国の製作の人たちからも多数お声がけいただいているので、ジョンさんたちとこれからの展開を考えていけたら」とさらなる展開に意欲。

 一方、千尋役の橋本環奈、上白石萌音、川栄李奈、福地桃子には「ロンドンっ子たちに本作を宣伝するとしたら?」という質問が。4人が頭をひねっていると、湯婆婆・銭婆役の夏木マリが「おいでな」と劇中台詞でまとめ、拍手をさらっていた。

 この日は、スタジオジブリ 鈴木敏夫プロデューサーからの「単なる再演ではなく、まさに新しいことにチャレンジし続ける“千尋”。 私も楽しみにしています」とのコメントを夏木が代読した。

 舞台『千と千尋の神隠し』は東京・帝国劇場(3月11日から30日まで。チケット即日完売)を皮切りに、英国ロンドン・コロシアム(4月30日~8月24日)、愛知・御園座(4月7日~20日)、福岡・博多座(4月27日~5月19日)、 大阪・梅田芸術劇場メインホール (5月27日~6月6日)、北海道・札幌文化芸術劇場 hitaru(6月15日~20日)にて上演。

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