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78歳の寺尾聰「仕事辞めようかとよぎった」体調不良から回復 父・宇野重吉、三國連太郎の代からの“弟”佐藤浩市も安堵

2025.05.23 Vol.web original

 

 映画『父と僕の終わらない歌』の初日舞台挨拶が23日、都内にて行われ、俳優の寺尾聰、松坂桃李らキャストと小泉徳宏監督が登壇。先日78歳の誕生日を祝福された寺尾が、自身の体調不良に言及する一幕があった。

 2016年に世界で感動を呼んだイギリスの親子の実話をもとに、日本の横須賀に生きる父と息子に置き換え、アルツハイマー病の父が若き日に諦めたレコードデビューの夢を、再び叶えようとするまでを描く。

 冒頭、共演者たちをハイタッチで迎えた寺尾。豪華な顔ぶれを見渡し「この顔ぶれ見てください、最高でしょ」と誇らしげな顔を見せ、一体となれたというチームに感謝。さらに、医師役で友情出演をし、寺尾とも親交の深い佐藤浩市がシークレットゲストとして登壇。先日18日に78歳の誕生日を迎えた寺尾を花束で祝福した。

 佐藤の登場に寺尾が「声が出ないくらい驚いてます」と感激しつつ「血はつながっていないけど弟のように思ってきた。親父同士もそういう関係で、親の代からの付き合いなんです」と言うと、佐藤も「普段は寺兄(てらにぃ)と呼んでいるんです」。寺尾の父・宇野重吉と佐藤の父・三國連太郎の交流から続く、兄弟のような間柄という2人。寺尾は「初めて向かい合って芝居できてうれしかった」と意外にも初の対面芝居を喜んだ。

 さらに寺尾は「ライブ仲間でもあるんで。彼のレコーディングのときに僕、ギター1本持って駆け付けて飛び入り参加してるんです」と明かし「あれ、レコードになってるでしょ?」。佐藤は「なってます…CDですけど」と返し会場も大笑い。

 トークでは、寺尾が自身の体調不良に言及する場面も。

 寺尾と親子役を演じて以来「オヤジ」と慕うディーン・フジオカが、寺尾からの出演依頼の電話で「これが最後かもと言っていた」と明かし、佐藤が「先日チャリティーゴルフで、飛距離が出てたんで安心した」と振り返ると、寺尾が「最近、身体の調子も少しずつ戻ってきたんで。去年の春ごろ、正直あまり具合が良くない状態だった。ディーンに電話をしたときは、これが最後で仕事辞めようかなと内心、頭によぎったことがあって。でも早く処置したので、今は非常に快適」と体調不良から回復したことを明かし、一同を安堵させた。

 さらにこの日は、本作の“息子”松坂が寺尾に、キャストたちがジャケットに寄せ書きした、寺尾が歌う劇中曲のレコードをプレゼント。寺尾は「売り出したいね」と冗談めかしつつ大感激。「うらやましいでしょ、最高の俳優たちが兄弟だったり息子だったり」と、満面の笑みを見せていた。

 この日の登壇者は寺尾聰、松坂桃李、佐藤栞里、副島淳、 ディーン・フジオカ、松坂慶子、佐藤浩市、小泉徳宏監督。

横浜流星の印象を三浦友和が撤回「ナルシズムを楽しんでいると…とんでもない偏見だった」

2022.09.27 Vol.web original

 

 映画『線は、僕を描く』完成報告会が27日、都内にて行われ、横浜流星、清原果耶、細田佳央太、江口洋介、三浦友和と小泉徳宏監督が登壇。三浦が横浜に抱いていた印象を覆されたエピソードを語った。

 ある悲しい過去を持つ主人公・青山霜介(あおやま そうすけ)が水墨画の世界と出会い、再び前へ進もうとする青春感動作。

 実際に自ら筆をとり水墨画に挑んだ主演・横浜は「墨と水と神と筆だけでこんなにも美しい世界が広がることに感銘を受けました」と、その魅力にすっかりはまった様子。その兄弟子役の江口も横浜の役作りについて「1年前から(水墨画の練習を)やっていて。映画の中で、壁に貼ってある練習した画も、実際に彼が描いたもの。普通はスタッフが描いたものを貼っていたりするんですけど。水墨画にどっぷりつかっていましたね」と感嘆。

 そんな江口に、横浜も「江口さんは撮影現場の太陽ですね。皆の太陽であり兄貴的存在。僕も勝手に兄貴だと思っています」と信頼のまなざし。

 すると、江口とはドラマ『ウォーカーズ』(NHK 2006年)以来2回目の共演だという三浦が「そのときと全く印象が変わってた。“岩”みたいな感じだったんですよ、イメージで言うとね。それが今回は“マシュマロマン”みたいだった」と評し、江口も苦笑。

 さらに三浦は、横浜の印象について「原作、脚本を読んで、霜介が流星くんと聞いたとき、ちょっと違うかもと正直思ったんです」と明かし「(横浜は)都会的な感じがするのと、二枚目過ぎるのと、ナルシズムを楽しんでいるんじゃないかみたいな印象があったんです、会う前ですよ」。

 三浦の“ぶっちゃけ”ぶりに、司会の辻岡義堂アナが「それ偏見では」とたじろぐと、三浦も「実際に会ってみてとんでもない偏見だったと気づいたんです」と明かし「(横浜は)現場に、コンビニの袋で来るんですよ。その中に台本とか携帯とか入れて。毎日それで来るので“バッグ無いの?”と聞いたら“これなんです”って」と、コンビニ袋をカバン代わりに使う横浜のフランクすぎる一面を明かし「ちょっと偏見を持っていて、失礼したな、と。素晴らしい俳優であり男であると、本当に思いました」。

 横浜も「その偏見を覆せてよかったです(笑)」と笑顔を見せていた。

 映画『線は、僕を描く』は10月21日より公開。

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