SearchSearch

妻夫木聡 広瀬すず、永山瑛太と沖縄の友人宅を訪問「すずちゃんだ!瑛太だ!ってなっちゃって」

2025.05.05 Vol.web original

 

 映画『宝島』(9月19日公開)の完成報告会見が5日、都内にて行われ、俳優の妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝と大友啓史監督が登壇。キャストたちが沖縄ロケの思い出を振り返った。

 第160回直木賞、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞で三冠に輝いた、真藤順丈による同名小説を映画化。戦後沖縄を舞台に、歴史の陰に埋もれた真実を描く。

 途中、2度の中断を経て6年をかけて完成したという本作。完成した作品に主演の妻夫木が「この作品が持つ圧倒的な生命力を感じました」と言えば、広瀬も「とても良い意味で疲れました(笑)」、窪田も「ウチナーンチュ(沖縄の人)の皆が全力で生きている、その魂を感じました」と感嘆。

 この日は、そんな3人のリーダー・オン役の永山瑛太からビデオメッセージも到着。永山は役へのプレッシャーを振り返りつつ「完成した作品を見て、涙腺の弱い私はボロボロに…。周りの方々にバレないように涙を拭いていました」と明かし、完成作に自信。

 そんな永山に妻夫木は「お互い20歳くらいのころから、何回共演したかという間柄。彼がいるだけで心強いし、彼がオン役を演じてくれて役になりきれた」と感謝。思いを寄せる役どころの広瀬は「どう見てもヒーロー。その姿がかっこよくて、ついて行きたくなる。完成作を見て、これは瑛太さんしかいないと思いました」、弟役の窪田も「瑛太さんじゃなきゃ、あの偉大なオンちゃんはできなかった」。
 
 沖縄ロケでは、妻夫木の友人宅を訪れたというキャストたち。広瀬が「一緒にカチャーシー(沖縄の踊り)を踊りました」と振り返ると、妻夫木が、現地のリアルなカチャーシーを教わろうと、広瀬、永山と一緒に友人宅を訪れたと言い「でも皆が、すずちゃんだ!瑛太だ!ってなっちゃって、誰もカチャーシー踊らなくて。そしたら、サッカーしよう!ってなっちゃって」と苦笑。

 窪田と広瀬は「昔から知り合いなんじゃ…と錯覚するほど温かく迎えてくれた」とアットホームな沖縄のおもてなしに感謝していた。

妻夫木聡、沖縄戦の絵の前で「涙で動けなくなった」戦後コザ舞台の主演作「映画だけで終わらせたくない。未来にバトンを」

2025.05.05 Vol.web original

 

 映画『宝島』(9月19日公開)の完成報告会見が5日、都内にて行われ、俳優の妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝と大友啓史監督が登壇。主演・妻夫木が沖縄コザを舞台にした同作にかける思いを語った。

 第160回直木賞、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞で三冠に輝いた、真藤順丈による同名小説を映画化。戦後沖縄を舞台に、歴史の陰に埋もれた真実を描く。

 米軍基地から奪った物資を住民らに分け与える“戦果アギアー”と呼ばれる若者たちを演じた3人。

 主人公グスク役の妻夫木は、オファーを受けたときの思いを聞かれると「この作品がコザが舞台なんですけど『涙そうそう』(2006)のときもコザが舞台で、縁があるな、と。原作も読ませていただいて、もしかしたら自分は導かれたのかもしれないと運命的なものを感じました」と語り「『涙そうそう』で出会ったコザの人たちとも未だに仲良くしています。沖縄には今も続く問題がありますし、そういう現地の方々の言葉にならない声を表現していかなければという使命感も感じました」。

 現地の親友たちの案内で、沖縄戦で集団自決が起きたチビチリガマと、避難者の中にいたハワイからの帰国者の説得により多くの命が助かったシムクガマに訪れたという妻夫木。「その後、美術館に丸木夫妻の沖縄戦の絵を見に行ったんですけど、そこにチビチリガマとシムクガマの絵もあって。僕は絵を見て涙して動けなくなってしまって」と明かし、そのときの思いを胸に役を演じきったことを語った。

 物語で描かれるコザ暴動(騒動)について、妻夫木が「僕もいろいろな方に取材したんですが“暴動”ととらえてない方もいて。実際に体験した人の中には、憎しみや怒りだけでこうなったんじゃないと言っている方もいた」と語ると、大友監督も「コザ暴動はコザ騒動とも言われている。沖縄の方々が戦後、暴動をおこしたのはあの1回だけ。しかも夜始まって、朝には自然解散している。調べていくと、カチャーシーを踊っているだけの人もいたり、いろんな人がいた」と、当時のカオスな感情のうねりをよみがえらせた撮影を振り返り「演出家がコントロールしようと思っちゃいけないこともある。歴史とか沖縄のことを取り上げるときに知ったかぶっちゃいけない」。

 映画からあふれるエネルギーを熱く語った妻夫木。今後公開に向け、宣伝アンバサダーとして全国各地を巡ると言い「沖縄を舞台にしているけれどこれは日本の物語、そして皆さんの物語だと思っています。僕らが受け継がれたものを未来にバトンを渡さなければ。アンバサダーとして直に言葉を届けに行きたい」。

「映画だけで終わらせたくない作品。応援歌のように、日本を応援する映画になれば」と期待と意気込みを語っていた。

 

Copyrighted Image