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劇画家さいとう・たかをの「サバイバル」連載開始50周年を記念した特別展が7月19日からスタート

2025.07.17 Vol.Web Original

 劇画家のさいとう・たかをが1976年から1978年にかけて「週刊少年サンデー」で連載した「サバイバル」の連載開始50周年を記念した特別展が7月19日から東京・豊島区のトキワ荘通り昭和レトロ館で開催される。

「サバイバル」は日本が戦後初めて経験した大地震・阪神淡路大震災の20年前に描かれた作品で、中学生の主人公・鈴木サトルが突然の大地震により荒廃した日本で、たくましく生き抜いていく物語。

「連載50周年記念特別展「さいとう・たかを サバイバル」生き抜く力を、すべての人に。」と銘打たれた同展では、作中でサトルがたどった道のりやその行動を通して、彼がどのように過酷な状況を生き抜いていったのかを振り返る。

 混沌を極める国際情勢、世界的なパンデミック、気候変動、自然災害が相次ぐ現代社会では同作が描く世界は決してフィクションで終わる事象ではなく、現実的な概念として常に頭の片隅に置いておいておかねばいけないこと。数々の困難に見舞われながら、決して希望を捨てず、自らの「生き抜く力」を信じて歩んだサトルの姿は連載開始から50年を経た今こそ、今を生きる人々に大きなヒントを与えてくれるはず。

 また当時としては先進的だった「さいとう・プロダクション」での分業制作体制の確立がもたらした成果としての、精緻で迫力あふれる作画の数々も複製原画で見ることができる。

 同展は10月13日まで。

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