【今月の“人”】山下泰裕 JOC会長「東京五輪を成功に導かなければならない」

2019.07.07 Vol.720
 日本オリンピック委員会(JOC)は6月27日、東京都内で評議員会を開き、山下泰裕全日本柔道連盟会長ら27人の理事就任を承認した。その後の臨時理事会では、山下氏が互選により新会長に選出され、2020年東京五輪に向けた新体制が発足した。  山下氏は記者会見で「責任の重さを痛感している。東京五輪を成功に導かなければならない」と抱負を述べた。  山下氏は柔道の全日本で9連覇を達成し、1984年のロス五輪無差別級では金メダルを獲得。国民栄誉賞を授与されるなど日本柔道界のレジェンド的な存在。  山下新会長の誕生は、東京五輪招致をめぐる不正疑惑でフランス当局の捜査対象となっている竹田恒和前会長の退任によるもの。  その不正疑惑により組織として機能不全に陥っていることが露呈されたJOCの立て直しを任された格好となった山下氏だが、就任のあいさつで「私一人にできることは限られている。(新役員)それぞれ役割を明確にし、みんなで努力していきたい」と語るように山下氏一人でできることではない。  新たな船出の日に東京五輪の組織委員会の森会長が「もういっぺん、JOC、スポーツ協会が一本化したらいろんな意味でいいなと思っている」などと発言するなど前途多難を感じさせるが、山下氏の手腕に期待したいところだ。

JOCの竹田会長が会見も質疑応答なしで7分で終了

2019.02.09 Vol.715
 2020年東京オリンピック・パラリンピック招致をめぐる贈賄の容疑者としてフランス当局から正式捜査を開始された日本オリンピック委員会(JOC)の武田恒和会長が1月15日、東京都内で会見した。  竹田氏は「フランス当局と全面的に協力することを通じて、自ら潔白を証明することに全力を尽くす」と不正を否定したものの、約7分間にわたり自らの見解を述べただけで、報道陣の質問は一切受け付けなかった。  その理由は「フランス当局が調査中の案件のため慎重に検討した結果」というものなのだが、捜査に影響する質問であれば弁護士を同席させ相談のうえで「答えられない」と言うこともできたはず。  また会見の前に「質疑応答なし」ということを報道陣に伝えなかったことから、竹田氏がそそくさと会見場を去った後に、報道陣の不満が爆発。「失礼だ」「都合の悪いことは喋らないということでしょ」「言えないことがあるなら答えられないと言えばいい。それができないというのは頭が悪いのか? それすら判断できないのか?」といった辛辣な言葉が飛び、司会を務めた柳谷直哉JOC広報・企画部長が竹田氏の会見時間を大きく上回る時間、報道陣の質問に答えるはめとなった。その中には竹田氏も答えられるとも思える部分もあり、質疑応答がなかったことへの不可解さだけが目立ってしまうという、疑惑の払拭には逆効果の会見となった。

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