KEY WORD で見るニュース 2015.2.6〜2015.2.19

エアコン住民投票
 埼玉県所沢市で航空自衛隊入間基地の航空機騒音を軽減するため整備された28小中学校の防音校舎にエアコンを設置すべきかを問う住民投票が15日、行われた。設置に賛成が5万6921票、反対が3万47票だった。住民投票条例は結果の尊重を定めているが、法的拘束力はない。条例では、多数票が有権者の3分の1以上の場合は「結果の重みを斟酌する」と規定されたが、投票率自体が31.54%で3分の1に達しなかった。
 藤本市長は16日の会見で「投票率が他の住民投票に比べて高くないのは残念」とする一方、エアコン設置について「まっさらで検討する」と語っている。

夫婦別姓・再婚禁止180日規定
 民法で定める夫婦別姓を認めない規定と、離婚後に女性の再婚を6カ月間禁止する規定(180日規定)について、それぞれの違憲性が争われた2つの訴訟の上告審で、最高裁第3小法廷は18日、両審理を大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)に回付した。大法廷回付は、最高裁での初めての憲法判断や判例を変更する場合などに行われる。今回の大法廷回付により、家族のあり方について定めた2つの規定について、最高裁が初めての憲法判断を示すとみられる。

八王子スーパー強盗殺人事件
 平成7年7月30日、東京都八王子市のスーパー「ナンペイ」大和田店2階事務所で、パートの稲垣則子さん=当時(47)、アルバイトの矢吹恵さん=同(17)、前田寛美さん=同(16)の3人が粘着テープで縛られた上、頭を拳銃で撃たれ死亡した事件。
 女子高生らが縛られていた粘着テープから検出された犯人のものとみられる指紋が、約10年前に死亡した日本人男性のものと酷似していることが18日、分かった。警視庁八王子署捜査本部は男性と事件との関連を慎重に調べる。

全国がん登録
 平成25年12月に成立した「がん登録推進法」に基づき、28年1月以降に「がん」と診断された全患者を登録する制度。全国の病院と都道府県が指定する診療所が対象で、がんと診断したら必ず都道府県に報告しなくてはならない。報告内容には、診断した医療機関名、日付、患者の氏名や年齢、がんの進行度、放射線や化学療法、外科的治療の有無などが予定されている。がんの地域的な偏りの調査や「がん健診」の効果確認などに役立つと期待されている。
 ちなみに内閣府が1月中旬に発表したがん対策に関する世論調査では、「あなたはがん登録について知っていましたか」との問いに「知っている」と答えたのはわずか17.1%。

旅券返納命令
 シリアに取材目的で渡航を計画した新潟市在住のフリーカメラマン、杉本祐一氏に外務省が7日、旅券返納命令を出した。菅義偉官房長官は9日の記者会見で、「政府の責任として国民の生命、財産、身体保護のため法律に基づき返納させることは国の責任ではないか。ギリギリの慎重な検討を行って判断した」と説明。
 杉本氏は12日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で記者会見し、「あしき先例となり、報道の自由、取材の自由が奪われることを危惧する」「「『返納しなければ逮捕する』といわれ、応じざるをえなかった」などと語ったが、外務省幹部は12日、「逮捕するとは言っていない。罰則規定があると言った。われわれは行政官だから、逮捕権はありません」と述べている。