KANAが延長の末、初防衛に成功【5・17 Krush.88】

タウンセンド(右)がカウンターの右フックで1Rにダウンを取る(撮影・福田賢太)
タウンセンドがカウンターで最初にダウンを奪う

「Krush.88」(5月17日、東京・後楽園ホール)のメーンで行われた「Krush女子フライ級タイトルマッチ」で初防衛戦に臨んだKANAは延長の末、3-0の判定で勝利を収めた。

 1Rからプレッシャーをかけアグレッシブな攻撃を見せるKANAに対し、タウンセンドは距離を取ってミドルキックを軸に試合を組み立てる。ラウンド中盤、パワーで勝るKANAがパンチを振るって前に出たところでタウンセンドが下がりながらもドンピシャのタイミングでカウンターの右フック。KANAがまさかのダウンを喫してしまう。ほとんどダメージのないKANAはすぐに立ち上がり怒涛の反撃を見せるが、タウンセンドは前蹴りで距離を取って、KANAを中に入れさせない。
KANAはダウン後、猛攻を見せたがタウンセンドのテクニックの前にダウンを奪うには至らず(撮影・福田賢太)
KANAは「ずっと思うような距離で戦えなかった」と反省

 2R、3RとKANAは左右のパンチを顔面、ボディーと打ち分け強烈なローキックでタウンセンドをコーナーに追い込むが、コーナーを背にしたタウンセンドはがっちりガードを固め、前蹴りで距離を取っては時折、ダウンを奪ったカウンターの右フックをヒット。攻勢ながらも自分の距離で戦えないKANAはなかなかフィニッシュには持ち込めない。

 3Rが終わり、ジャッジは1人が29-28でタウンゼントを支持したが残る2人が28-28のドローで試合は1Rの延長へ。延長ラウンドは本戦の勢いそのままにアグレッシブに攻め込んだKANAが3-0で制し、初防衛に成功した。

 KANAは試合後のリングで「有言実行できなかったのが心残り。しっかりプロとして、チャンピオンの仕事をきっちりできるように頑張ります」と涙を流した。会見では「課題としていたことをまた課題としてしまった。同じことを繰り返してしまった。自分の距離に常にさせてもらえなかった。その技術とキャリアの壁を乗り越えられなかった。ダウンは合わせられた形。効いてはいなかったが、ドンピシャのタイミングで合わされた。やりたい距離に入ろうと思ったら脚で止められた。うまさがあった。ずっと思うような距離で戦えなかった。どんどん相手のペースに巻き込まれた」などと試合を振り返った。
篠原が左フックで最初のダウンを奪った(撮影・福田賢太)
篠原が中澤への挑戦権をゲット

 セミファイナルで行われた「Krushスーパー・ライト級次期挑戦者決定戦」は篠原悠人がFUMIYAを2R1分51秒、KOで下し、王者・中澤純への挑戦権を獲得した。

 篠原とFUMIYAは昨年、KHAOSのリングで対戦し、篠原がKO勝ちを収めている。今回は次期挑戦者決定トーナメントの1回戦でともにキャリアで勝る強豪をKOで下し、グレードアップしての対戦。

 雪辱に燃えるFUMIYAが1Rから前掛かり気味に攻撃を繰り出すが、篠原は的確にカウンターを当て、ローキックで2度もFUMIYAのバランスを崩させるなど冷静な試合運びを見せる。2Rにはもつれて倒れた後に篠原に蹴りを放ってしまいFUMIYAに口頭注意が与えられる場面も。

 アグレッシブに攻め込むFUMIYAだが、有効打は篠原のほう。激しい打ち合いのなか、篠原が左からフックで最初のダウンを奪う。なんとか立ち上がったFUMIYAに篠原がフックの連打。意地で倒れなかったFUMIYAだったが、ふらついたところでレフェリーが試合を止めた。
タイトル戦で対戦する中澤(左)と篠原(撮影・福田賢太)
中澤が早くも心理戦?「篠原選手のお母さんと敵になっちゃって悲しい」

 試合後のマイクで篠原は「FUMIYA選手が前やった時より強くて焦っちゃったんですけど、前の試合より早く勝ててよかった。前回、中澤選手に負けてめちゃくちゃ悔しくて、ここまで全勝で来て、リベンジも込めて65㎏のベルトを獲りたいと思います」と宣言した。

 一方の中澤は「1年ぐらい前かな、試合をして、その時より強くなっていて、よかったです。強くなったから防衛戦も頑張れそうだし、試合の後で篠原選手のお母さんと仲良くなって今日からまた敵になっちゃって悲しいんですけど(笑)」と息子の前でよもやの発言。すでに心理戦は始まっているのか…。
大岩がKOで友尊を下した(撮影・福田賢太)
大岩龍矢が皇治に対戦要求

 この日の第6試合で行われたスーパー・フェザー級の一戦、大岩龍矢vs友尊は3R35秒、KOで大岩が勝利を収めた。

 試合はボクシングから再転向した友尊がロー、ミドルで先手を取っては速いパンチで大岩を翻弄。大岩は徐々に距離を詰めるも、友尊のパンチを警戒するあまりもう一歩踏み込めない展開となる。それでも2R終盤、友尊に「打って来い」とアピールする大岩。ならばと3R、友尊はローからパンチの連打で前へ。飛びヒザからパンチの連打とつないだところで、大岩が狙いすました右フック一閃。まともに食らった友尊がダウン。立ち上がった友尊だったが足元がふらつき、レフェリーが試合を止めた。

 大岩は試合後のマイクで、 「次の名古屋大会でやりたい相手がいます。皇治選手、武尊とやる前に、ぜひ僕と名古屋でやってください」とジムの先輩の卜部弘嵩を破り、年末のK-1大阪大会で武尊との対戦をアピールしている皇治にKrush名古屋大会での対戦を迫った。
俳優の岩城晃一がメインのプレゼンターを務めた(撮影・福田賢太)
◇プレリミナリーファイト第1試合◎Krushスーパー・フェザー級/3分3R
●谷中 蒼空(1R2分15秒、KO)向井 貫太○

◇プレリミナリーファイト第2試合◎Krushライト級/3分3R
●佐野 純平(3R2分57秒、KO)鈴木 孝司○

◇プレリミナリーファイト第3試合◎Krushフェザー級/3分3R
●渡辺 武(判定3-0 28-29、28-29、28-29)安達 元貴○

◇第1試合◎Krushウェルター級/3分3R・延長1R
●峯山竜哉(判定3-0 28-30、28-29、28-30)瑠久◯

◇第2試合◎Krushスーパー・フェザー級/3分3R・延長1R
◯里見 柚己(判定2-0 30-27、28-28、29-28)川口 拓真●

◇第3試合◎Krushヘビー級/3分3R・延長1R
●愛鷹 亮(2R2分21秒 KO)杉本 仁◯

◇第4試合◎Krushライト級/3分3R・延長1R
◯大沢 文也(判定3-0 29-27、30-28、30-28)“バズーカ”巧樹●

◇第5試合◎Krushスーパー・ライト級/3分3R・延長1R
●寺崎 直樹(1R 2分15秒、KO)松下 大紀◯

◇第6試合◎Krushスーパー・フェザー級/3分3R・延長1R
◯大岩 龍矢(3R35秒、KO)友尊●

◇第7試合◎Krushスーパー・バンタム級/3分3R・延長1R
●桝本“ゴリ”翔也(判定3-0 26-29、30-27、30-26)大岩 翔大◯

◇セミファイナル(第8試合)◎Krushスーパー・ライト級次期挑戦者決定戦/3分3R・延長1R
○篠原 悠人(2R1分51秒)FUMIYA●

◇メインイベント(第9試合)◎Krush女子フライ級タイトルマッチ/3分3R・延長1R
○KANA(本戦:判定0-1 28-29、28-28、28-28/延長:判定3-0 10-9、10-9、10-9)キム・タウンセンド●