いきなり背水の陣もタイに2−0勝利

2016.09.11 Vol.674
 サッカーの2018年ワールドカップ(W杯)ロシア大会出場へ向け、最後の戦いとなるアジア最終予選が始まった。  6大会連続出場を目指す日本はB組でオーストラリア、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、イラク、タイと戦う。グループ2位までが無条件で本大会への出場権を獲得。各グループの3位はホーム&アウェーの2試合を行い、その勝者は北中米カリブ海の最終予選で4位なった国との大陸間プレーオフに回る。  日本は9月1日、初戦でUAEと戦い1−2で敗れた。1998年フランスW杯以降、アジア最終予選の初戦に負けたチームが本大会に出た例はない。  中4日空けて、6日にはアウェーでタイと対戦。ハリルホジッチ監督はUAE戦からFW岡崎とMF清武、大島に代わり、FW浅野とMF原口、山口蛍を先発で起用した。日本は前半18分右サイドから酒井宏の鋭いクロスを原口がヘッドで合わせて先制点。その後も地力で勝るタイを相手に再三チャンスを作るものの、決定力に欠き、1−0のまま前半終了。  後半には9分にペナルティーエリア内での相手DFのハンドが認められないなど、不可解ジャッジが続いた初戦を思い出させるシーンもあり、何とも嫌なムードが漂ったが、30分に長谷部の浮き球のスルーパスに走り込んだ浅野がDFを振り切りシュートを決め2−0と突き放し勝利を収めた。  長谷部とともにWボランチを務めた山口蛍も安定した守備を見せ相手の攻撃の芽をしっかりつぶす。ハリルホジッチ監督の選手起用がズバリとはまった。  勝利が至上命題だった試合できっちり勝って勝ち点3を獲得したが、シュート数で23本対3本と上回り、後半、足が止まったタイを相手にもっと点が取れたのでは?という内容でやや不安を残した。  日本の次戦は10月6日、埼玉スタジアムでのイラク戦。そして11日にメルボルンで豪州と対戦する。

不可解判定にハリル監督は「審判に聞いてみてほしい」

2016.09.09 Vol.674
 サッカーの2018年ワールドカップ(W杯)ロシア大会アジア最終予選の初戦で日本は1日、埼玉スタジアムでアラブ首長国連邦(UAE)と対戦。1?2で逆転負けした。  日本は前半11分に清武のフリーキックを本田がヘッドで合わせ先制点。上々のスタートを切ったが、19分には吉田がペナルティーエリア際の正面でFKを献上。これをUAEのハリルがゴール右上に直接決め、同点。後半8分には、この日A代表デビューで先発に抜擢されたMF大島がペナルティーエリア内でアルハンマディを倒してしまいPKを与えると、これをハリルがきっちりと決めリードを許した。  まだ試合時間は30分以上残っており、日本も反撃したが、32分の浅野のシュートがゴールラインを割っていたにもかかわらずノーゴールと判定されるなど、最後まで不可解な判定に泣かされた。23分に宇佐美がペナルティーエリア内で倒れた場面で笛が吹かれなかった時は、ハリルホジッチ監督がピッチ内にまで入って怒りをあらわにした。  試合後、ハリルホジッチ監督は「心の底からガッカリしている。この結果で我々の実力が示された。これを受け入れるしかない。ボールをより早く動かしてほしいと要求したが、残念ながらできなかった。我々が望んだプレーを実行できなかった。相手のほうがリアリストだった」と振り返った。そしてノーゴールと判定された浅野のシュートをはじめ審判のジャッジについて問われると「私は誰が笛を吹くのか知りたいと常に要求していた。しかし、我々の関係者は誰も直前まで誰が笛を吹くか把握していない体たらくだった。我々はしっかり点を取った。しかし、受け入れられなかった。彼らはPKを吹いてもらって、我々も吹いてもらえる状態ではあったが、あのようなジャッジで残念だ。普通はラインを越えたらゴールだと思う。それは審判に聞いてみてほしい」とジャッジへの不満を口にした。  マンオブマッチに選ばれた本田も会見し「この1試合ですべてが終わるわけではないことをポジティブに受け止めたい。残り9試合、すべて勝つつもりで気持ちを切り替えたい」と語った。そして問題の浅野の幻のゴールについては「真横で見ていて入ったのが分かっていた。ピッチ上では覆るかな、と思って言いましたが、今からは覆らないので、どうこう言うつもりはない。この先こういうことが起こらないように。例えば疑問に思ったのが第4の審判がなぜいないのか。すぐに探したんですけど、ラインズマンしかいなかった。そこにまず疑問を感じた。言い訳をするつもりはないが、どこのチームも強くなっている中で、簡単にいかない試合がこの先もあるということを分かったうえで、そういうところのレベルも求めたい」と話した。

U−23日本代表が南アに4−1勝利 そして五輪メンバー18人発表

2016.07.08 Vol.670
 リオデジャネイロオリンピックの男子サッカーに出場するU−23日本代表が6月29日、長野・松本平広域公園総合球技場アルウィンで行われた「キリンチャレンジカップ」でU−23南アフリカ代表と対戦。五輪前の国内最終戦、そして代表メンバー決定前最後の試合で4−1の勝利を収めた。  前半30分に南アのロングボールを処理した亀川がペナルティーエリア内でハンドを取られPKを献上。決められ先制されたものの、前半37分には大島と中島が相手GKを翻弄。中島が無人のゴールに流し込みすぐに追いつくと、前半終了間際に中島を起点にパスをつなぎ、矢島がシュートを決め勝ち越し。さらにロスタイムで緊張が途切れた南アDFから浅野がボールを奪い中島にクロスを上げると中島がヘッドで決めて3−1と突き放した。  後半3分にはまたも浅野が南アDFのクリアミスにすかさず反応しゴールを決め4点目。試合を決定づけた。  試合後、手倉森監督は前半25分の試合の入り方などいくつか反省点をあげたが「失点で相手が怯んだときに畳み掛けたというあたり、ゲームの流れを読みながらゲームをできるようになったなと、そこに成長を感じている。メンバー選考へのラストチャンスという意味合いの試合で、みんな申し分なく期待に応えてくれた」と選手を称えた。そして2日後にはこのメンバーをオーバーエイジ(OA)の3人を除く、15人に絞り込まなければいけない苦悩を「完勝で晴れ晴れしい結果だったんですけど、何か自分の気持ちだけが晴れない」と表現した。  迎えた7月1日には都内で会見が開かれ、五輪メンバー18人を発表。手倉森監督は「これまでともに戦ってきてくれた選手たちが今日で託す側と託される側に分かれることになるが、託す側に回った選手たちには、日本の将来、日本サッカーの発展、それに関わり続ける選手になるために気持ちを切らさずにやってほしい。託される側は仲間の思いを、そして国民の思いを、日本サッカーの将来の可能性を伸ばすための責任と覚悟を持ってオリンピックに臨んでほしい」とこれまで戦ってきた選手たちへのねぎらいの言葉と、これからともに戦っていく選手たちへ檄を飛ばした。  グループBの日本は8月4日にナイジェリアと第1戦を戦う。 〈リオ五輪男子サッカー代表メンバー〉 ◇GK 櫛引政敏(鹿島) 中村航輔(柏) ◇DF 藤春廣輝(G大阪)OA 塩谷司(広島)OA 亀川諒史(福岡) 室屋成(FC東京) 岩波拓也(神戸) 植田直通(鹿島) ◇MF 大島僚太(川崎F) 遠藤航(浦和) 原川力(川崎F) 矢島慎也(岡山) 中島翔哉(FC東京) 南野拓実(ザルツブルク) 井手口陽介(G大阪) ◇FW 興梠慎三(浦和)OA 久保裕也(ヤングボーイズ) 浅野拓磨(広島)

サッカー日本代表「キリンカップサッカー2016」で1勝1敗 W杯最終予選に向け守備にやや不安!?

2016.06.12 Vol.668
 サッカーの「キリンカップサッカー2016」が6月3日と7日に行われた。今大会はトーナメント方式で行われ、日本は3日に愛知・豊田スタジアムでブルガリアと対戦。前半4分に岡崎のゴールで先制すると前半だけで立て続けに4ゴールを決め7−2で大勝した。  本田が欠場したことで、トップ下を争う香川と清武が約2年半ぶりに同時に先発出場。香川の2点目のゴールの場面など随所に好連携を見せ、新たなオプションとしてめどを立てた。途中出場の浅野はPKを得るとハリルホジッチ監督が「宇佐美」と指名するも譲らず、自ら蹴り代表初ゴールを決めた。  またGKの川島が2015年6月に行われたW杯アジア二次予選シンガポール戦以来およそ1年ぶりに出場。6点を取った後にDF陣の集中が切れた場面もあり2失点したものの、89分にはPKをセーブするなど、復調をうかがわせた。  7日には大阪・市立吹田スタジアムでボスニア・ヘルツェゴビナと決勝で対戦。1−2で敗れて優勝を逃した。  ブルガリア戦で負傷し途中退場した香川が欠場。本田も引き続き出場せず、エース2人を欠くこととなった日本。  前半28分に宇佐美のクロスを清武が体勢を崩しながらも左足で先制ゴールを決めるが、直後にジュリッチに決められ追いつかれてしまう。後半21分には相手選手の交代後に集中力を切らせてしまい、再びジュリッチに決められ逆転されてしまった。その後も、攻守にわたり相手の“高さ”とフィジカルの差を最後まで克服できず1−2で敗れた。  攻撃面では多くの得点機を作り、新たなオプションの可能性も感じさせたが、2試合で4失点と守備に課題を残した。  日本はワールドカップ(W杯)最終予選で9月1日にホームでUAEと対戦する。

サッカー なでしこジャパンの新監督に高倉麻子氏が就任

2016.04.27 Vol.665
 日本サッカー協会が27日、都内で会見を開き、なでしこジャパン(日本女子代表)の新監督に、高倉麻子氏が就任することを発表した。  高倉氏はかつて日本女子代表の中心選手として活躍。1991年と1995年の女子ワールドカップ(W杯)と1996年のアトランタオリンピックに出場。通算79試合出場、30得点。  引退後は指導者に転身。2013~14年にはU‐16/U‐17日本女子代表監督、2014~15年にはU‐18/U‐19日本女子代表監督、今年からU‐20日本女子代表監督を務めるなど、指導者として日本の女子サッカーを支えてきた。  また2012年から4年連続でAFC年間最優秀コーチ賞(女子)を受賞。FIFAとAFCから依頼され女子W杯カナダ2015など多くの国際大会にテクニカルスタディグループの一員として参加するなど、その力量は国際的にも高く評価されている。  高倉氏は会見で「今まで積み上げてきたものにさらに磨きをかけて、もっと高いところに選手を連れて行く。日本人にしかできないサッカーを追求していきたい。さらにW杯やオリンピックでいい成績を残すだけでなく世界の女子サッカーをリードしていけるようなサッカーをやってみたい。日本人は非常に器用で勤勉で戦術理解も高い。なによりも人のために、組織として大きな力を発揮することができる。そういうことがなでしこジャパンの大きな力となっていた。そういうことを大切にしながら日本人にしかできないサッカーを選手とともに追求していきたい」と語った。  高倉氏はフル代表とU‐20の監督を兼務する。

なでしこの佐々木監督が退任会見「メディアの方々もあまりプレッシャーをかけないで」

2016.03.18 Vol.662
 サッカーの女子日本代表(なでしこジャパン)の佐々木則夫監督の退任会見が18日、都内で行われた。  会見の冒頭、日本サッカー協会の大仁邦弥会長から、オリンピック予選終了後の3月10日に佐々木監督から辞任の申し入れがあり、その後の理事会で決定したことが報告された。  大仁会長は「今回の予選は残念だったが、それまでの佐々木監督の足跡は素晴らしいもの。決して今回の結果をもってこれまでの業績が陥れられるものではないと思っている。特になでしこのスタイルを世界で戦えるものにした。なでしこスタイルを世界が真似ている。佐々木監督が女子のサッカーを変えたと思っている」と佐々木監督をねぎらった。  佐々木監督は「女子の指導者として11年、監督として9年間。これまで世界を目指して仕事ができた。最終的にはリオ五輪出場という結果は残せませんでしたが、僕自身は満足して充実した11年間を経験できた。これは僕の大きな宝物として、今後どういうふうに生きていくかは分かりませんが、この経験が自分自身の人生のプラスになると確信して新しいステージに向けて頑張りたい」と挨拶した。  質疑応答の中では女子の指導について「選手たちひとりひとりの志が高い選手たちだったので、僕自身は男子を指導している時と変わらなかった。特別に鎧を着て肩ひじを張って指導したつもりはなかった。大変なことは特に感じなかった」と話した。  また11年間を振り返っての「理想的な環境を与えていただいたことに感謝している。こういった経験をして、まさか退任会見でこんなにたくさんの皆さんに来ていただけるなんて。最終的にリオへの結果が出なかったにしても、こうやって会長に隣りに座っていただいて退任会見をしていただけるとは」という言葉の中に、この11年間での女子サッカーの環境の激変ぶりが見て取れる。  そして今後のなでしこについては「僕がスタートしたころは(日本の)ランキングは11位くらい。20位くらいのチームとは明らかに差があった。しかし今は4位ですが20~30位のチームでも層が厚くなってきた。そういう意味でも世界で戦うのは厳しいという現実はある。(2020年の東京オリンピックに向けても)本当にこれからが大変なのでメディアの方々もあまりプレッシャーをかけないでいただければ」と最後まで選手への心配りを忘れなかった。

サッカーU‐23日本代表ポルトガル遠征のメンバー発表

2016.03.14 Vol.662
 日本サッカー協会は14日、都内で会見を開き、3月下旬よりポルトガルに遠征するU‐23日本代表のメンバーを発表した。  会見には霜田正浩技術委員長(強化担当) とU‐23日本代表の手倉森誠監督が登壇。  メンバー発表は手倉森監督の「神がかり的な勝ち方でオリンピックを決めただけに、今日の発表は“紙”で発表させていただきます」という言葉でスタート。  今回の遠征では3月25日にU‐23メキシコ代表と国際親善試合で対戦。28日にはポルトガルの強豪クラブ、スポルティングリスボンと練習試合を行う。  手倉森監督は「メキシコは前回のチャンピオンチーム。世界で戦ううえでの(日本ンの)現在地が分かるいい相手。スポルティングも外国人と戦えるということ、年齢が上の選手、いろいろなタイプの選手が交じったクラブチームとやれるというのは非常にいい経験になる。中2日のスケジュールも本戦を見据えて組んでもらった」と語った。  メンバーの中で目を引くのがオランダのFCドルトレヒトでプレーするファン・ウェルメスケルケン・際。ファンについて手倉森監督は「オリンピックの最終予選のエントリーにもすでに入れていた。映像を集めてもらって見た時にものすごく興味がわいた。ヨーロッパに行ってメキシコと対戦するというタイミングはオランダでプレーしている彼を招集するチャンス。縁があるのではないのかと思って選んだ。ファンは両サイドもボランチもこなせる。ロングスローもある。U‐23が武器として持てなかった部分を彼が可能性として落とし込んでくれるのではないかと期待している」と語るなど期待の大きさが感じられる。  また室屋、松原らが怪我で離脱したこともあって、今回は6人の新顔が名を連ねたが「最終予選が終わった1回目のキャンプでこれだけ多くの選手が入れ替わるということは、今回選ばれなかった選手にも可能性があるということを示唆しているということをぜひ感じてほしい」と多くの選手の競争意識を刺激した。  この日発表されたのは22人だが、「これからは18人に絞っていかないといけない。本戦では間違いなくフィールドプレーヤーは2試合でまるっきりメンバーを代えるターンオーバーはできるわけではないので、連戦をさせたいという狙いもある。一気に減らすよりは今回は22人でやらせてもらいたいという話を俺のほうからしました」とより本番に近い条件での戦いを志向しているよう。また選手の選考については「さらなるクオリティーを高めたいという狙い。アジアでの割り切った戦いを覚悟したメンバーがあの23人。世界では違った持ち味で戦わないといけない。例えばアジアでは浮いたボールが多かったかもしれないが、世界では地上戦が増える可能性がある。そうなったときに、下のパスで崩せるようなクオリティーを高めておきたい。そういう観点で鎌田、関根という選手はアジアでは起用できなかったが世界と戦ううえでは起用する可能性も出てくる。そういったところも探っていきたい」と語った。  FWは3人だけの選出だが、これについても4-4-2以外のシステムも念頭にあるようで、「4-4-2をベースに戦ってきたアジア予選から違うオプションを本大会に向けて作っていかないといけない。トップ下を置くオプションというのは本来、A代表でもある。これを準備することによって、よりA代表とつながる強化をすることができる」と話した。

なでしこジャパンの佐々木監督が続投 リオ五輪出場権に危機感も

2015.10.14 Vol.652
 日本サッカー協会は14日、都内のJFAハウスで会見を開き、なでしこジャパン(女子日本代表)監督の佐々木則夫氏と契約更新したことを発表した。契約期間は非公開。  佐々木監督は2008年からなでしこジャパンの指揮をとり、2011年女子ワールドカップ(W杯)の優勝を皮切りに、2012年ロンドンオリンピックで銀メダル、2015年女子W杯で準優勝と最高峰の大会で3大会連続で決勝進出を成し遂げた。  なでしこはまずは来年開催されるリオデジャネイロ五輪の出場権獲得を目指す。  来年2~3月に大阪で開催されるアジア最終予選は参加6チーム中2チームにしか出場権が与えられない過酷なもの。  佐々木監督は「まずはここ2大会シルバーチャンピオンで終わっているなでしこをなんとかゴールドチャンピオンにしたいという思いが高ぶりましたので、契約させていただいた。今後まだまだ女子サッカーの底辺を広げるためには我々の結果は大きい。しかし他国も大きく成長しているなかで簡単に勝利することはできない。今回の予選も、我々の現状のメンバーでできるサッカーと今のアジアの状況を踏まえた中でしっかりと一戦一戦戦うということをしていかなければ簡単な予選ではないことは間違いない」と五輪出場権獲得へ向けての危機感も口にした。  なでしこは11月末の海外遠征を経て、2月のアジア最終予選に臨む。

ハリルジャパンがイラクに4-0快勝 宇佐美初先発 原口が代表初ゴール

2015.06.12 Vol.644
 サッカーの国際親善試合「キリンチャレンジカップ2015」が11日、神奈川県の日産スタジアムで行われ、日本代表がイラク代表と対戦し4-0で快勝した。これでハリルホジッチ監督は就任以来3連勝となった。
 日本はGK川島、DF長友、槙野、吉田、酒井宏、MF長谷部、香川、柴崎、FW岡崎、本田、宇佐美という布陣。
 宇佐美は代表初スタメンで、会場に宇佐美の名がコールされると大歓声が起こった。
 日本は前半から数字に表れる支配率以上にゲームをコントロールする。開始早々に放った本田のファーストシュートはGKにクリアされたものの、その3分後の前半5分に柴崎がハーフウェーライン付近から放った浮き球のスルーパスに反応した本田がDFに競り勝ち左足でゴールを決め先制する。
 試合後「冒頭15分は失点なしで試合を進めたかった」とセルマン監督が語ったようにイラクは早くもゲームプランに狂いが生じる。
 そんなイラクに日本は攻撃の手を緩めない。前半9分には香川の蹴った左コーナーキックをファーに走り込んだ槙野が左足で押し込み2点目。槙野はうれしい3年ぶりの代表ゴールだった。
 積極的に少ないタッチでボールを前に前に運ぶ日本に、イラクDFは最終ラインを下げざるをえない状況が続く。
 32分には柴崎のパスを受けた宇佐美がドリブルで切り込み、DFを引きつけたところで、フリーになった岡崎にパス。岡崎のシュートはGKがなんとか手に当てたものの、ボールはゴール右隅に吸い込まれ3-0とリードを広げた。
 その後も岡崎、宇佐美、本田の素早いパス回しで相手DFを翻弄するなど、危なげない試合運びで前半を終える。

ハリルジャパン2連勝スタート

2015.04.10 Vol.640
 3月にサッカー日本代表新監督に就任したハリルホジッチ監督の初陣となる国際親善試合チュニジア代表戦(3月27日、大分・大分銀行ドーム)とウズベキスタン代表戦(3月31日、東京・味の素スタジアム)が行われ、日本代表は2−0、5−1で2連勝を飾った。
◆   ◆   ◆
 チュニジア戦は監督が戦前「たくさんプレーしてこなかった選手を使いたい」と語ったとおり、初代表のDF藤春、FW川又がスタメンに名を連ねた。FWも右に永井、左に武藤と若い世代が起用される。また大分トリニータで育ったMF清武がコールされると会場には一際大きな歓声が上がった。  前半は両サイドのスピードのある永井と武藤がDFの裏を狙い、そこにロングパスを出すという決め事があったのだが、ボールを奪っても横パスや細かいパスを出す場面が見られた。しかしそんななかでも永井、武藤は積極的に裏を突く動きを見せた。川又は前半21分には清武のコーナーキックを頭で合わせるも惜しくもクロスバーを叩き、代表初ゴールを逃す。しかしその打点の高さに大きな印象を残した。藤春もフリーキックのキッカーを務め、フル出場を果たすなど、新戦力が期待を裏切らない動きを見せた。 初得点は岡崎のヘッド  しかしなかなか点を取るには至らない。  そんなムードを打破したのはこれまで代表を守ってきた選手たちだった。  後半15分、永井と清武を下げ、本田と香川を同時投入すると試合が動き出す。27分には、武藤と川又を下げ、岡崎と宇佐美を投入。これで日本は完全に攻撃の主導権を握り。33分にはボールを持った香川がドリブルで切り込み、左の本田にパス。本田は倒れ込みながらクロスを上げると岡崎がドンピシャのタイミングでヘディングシュートを決め、先制。記念すべきハリルジャパンの初得点となった。  押せ押せムードの日本は38分には、本田からのパスを宇佐美、岡崎、香川とつなぐ。そして香川がペナルティーエリア左から上げたクロスをGKがはじいたところゴール前に詰めていた本田が滑り込みながら決め、2点目をあげた。  終了間際には香川のスルーパスに反応した宇佐美が右足でシュートを放つも、惜しくもポストに当たり、代表初ゴールを逃した。  2−0で初陣を飾ったハリルホジッチ監督は試合後「選手を褒めたい。スタートから勇気とやる気を見せてくれた。彼らにブラボーと言いたい」と選手をねぎらった。そして前半のボールを奪った後のパス回しについて「ボールを奪ったあとのゲーム支配にはまだ満足していない。奪ってからの最初のパスがまだ十分ではない。奪ったあとに短いパスを使い過ぎ。もっと長いパスを使いたい。スピードを求めたので、速すぎたところもあった」と改善点もあげた。また本田と香川については「彼らは自分たちのクオリティーを見せてくれた。日本代表のキーとなる選手だと思う。彼らには厳しい要求をした。この2人が自分の能力をすべて出せば、ゲームが変わるというのを見せてくれた。テクニックだけでなく、規律、丁寧さ、勇気、守備のアグレッシブさも見せてくれた。チーム全員がこれを見せないといけない」と語った。

ハリルJAPAN チュニジアに2-0完勝 岡崎、本田が決めた

2015.03.28 Vol.369
 ハリルホジッチ監督の初陣となる国際親善試合、日本代表vsチュニジア代表戦が27日、大分県・大分銀行ドームで行われた。  25日には背番号が発表され、本田圭佑の4番、香川真司の10番などおなじみの背番号の中、遠藤保仁がつけていた7番は柴崎岳が背負うことになった。FW陣では永井謙佑が11番、宇佐美貴史は30番。  日本代表は23日から大分で合宿入り。初日は多くの選手が長距離移動や試合直後ということもあり、回復を重視して軽めの練習となり、ランニングだけ。しかし監督も選手と一緒に走るなど、チーム一体となって勝利を目指す姿勢を自ら示した。2日目以降は守備面、攻撃面それぞれでの戦術確認を行い、初戦に臨んだ。  スタメンはGK権田、DF槙野、藤春、酒井宏、MF長谷部、清武、山口、FW武藤、川又、永井という布陣。  藤春と川又は初代表にして初スタメン。大分出身の清武がコールされると一際大きな声援が上がった。ベンチ入りした18人も含めたっぷり29人が紹介されるころには会場の熱気は最高潮に。  日本は前半、フレッシュな選手たちが積極的なプレーを見せる。藤春はフリーキックのキッカーを務め、惜しくもバーに阻まれたものの川又は清武のコーナーキックに頭でどんぴしゃと合わせてみせた。右サイドの永井は積極的に裏を突く動きを見せ、相手DFを翻弄した。  ただあと一本が決まらない。  しかし後半15分、本田と香川を同時投入、27分には岡崎と宇佐美を同時投入すると一気に流れは日本へ。後半33分、香川から本田にボールが渡り、倒れこみながら上げた左からのクロスを岡崎が頭で合わせ先制。その5分後には本田→宇佐美→岡崎→香川とパスをつなげ、香川のクロスをGKがはじいたところゴール前に詰めていた本田が決め、2-0で勝利を収めた。

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