前田亘輝 吉田秀彦 水内猛 藤田伸二

『RESTART』収録現場で直撃

12日には都内のスタジオで『RESTART』最後の収録が行われ、本紙はそこで前田をキャッチ。前田とこの日収録に駆けつけた吉田秀彦(柔道家/元総合格闘家)、水内猛(スポーツ解説者/元サッカー選手)、藤田伸二(JRAジョッキー)の3人に改めて今回のプロジェクト実現の経緯とその思いを聞いた。

「何かをやらないといけないんだなという気持ちを
みんな心のどこかに持っているんだと思うんです」

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――収録最終日の感想は。

前田「今日が収録の最終日なんですけど、1、2週間くらいかな、かけて。集まれる人集まって、というふうに声をかけたんですけど、こんなに集まってくれるとは思わなかったですけどね」

――集まったのは普段から親しくしている人?

前田「いや、今回初めてお会いした人も多いんですよ。それでもみなさん、快諾でしたね。“いいじゃない!”って。最初は、歌をうたってください、というお願いに(自分が歌をうたうことに)違和感があった人もいたようなんですけど、歌ってRESTART JAPANに参加することによって、CDを売ってその売り上げで支援することができるじゃないですか、と。だから、次のステップというか、もう1つのアイテムとしてのスタートを、音楽でやってみよう、ということなんです」

――どうやってこれだけの賛同者を集めたのか?

前田「賛同者はぜひ集まってください、ということで、一斉配信しちゃったんですよ。そうしたら、事務所から返信が来た人もいるし、それをまた友達に伝えてくれた人もいた」

――これだけの人が集まった反応を見て、思うことは?

前田「これだけの震災で、辛く苦しい経験だったと思うけど、被災しなかった人たちを含めて、何かが変わったなと、みんな思っていると思うんですよ。その何かというのが、自分のなかで分かるまで、見つかるまで、何かをやらないといけないんだなという気持ちを、みんな心のどこかに持っているんだと思うんです。今まで、阪神も中越も経験したけれど、風化してしまった部分もある。でも今回は、規模も違いますし、日本中、世界中で、何かが変わったと。それが何かは人それぞれだと思うけれど、それを見つけるために行動することが、復興なのかな、と。そんな気がしますよね。そんなことを、みんなも考えていたんじゃないかなと思うんです」

――今後も継続していくことが大切。

前田「そうですね、これからも、いろいろな人の力を借りて続けていくつもりです。例えば、一木君(ヘッドライン社長/二十一世紀倶楽部事務局長)とやってきたプロジェクトも、やはり被災地の子供たちの力になるような支援を今後やっていければと思っていますし。やっぱり、自分の目で見ないことには分からないものってたくさんあるから。もちろん、いいことばかりではないけれど、すべてひっくるめて、受けとめないとね」

――みなさんの、収録中の様子は。

前田「いや、みんな面白かったですよ(笑)。みなさん、歌を収録したことの無い人もかなりいましたからね。普通、歌わない人はブースの中にいないものなんだけど、僕もブースの中に入って、(ここで歌に入るんだよ、と)手で合図を送ったり、肩を叩いたり(笑)。初めての体験で、戸惑った方も多かったようですけど、みなさん楽しんでくれていましたけどね」

――先ほどのリハーサルを拝見していましたが、歌のレッスンの先生のようでしたね。特に印象に残ったグループなどは?

前田「みなさん、印象的だったんですけどね。それぞれ、個性があってね。スポーツはスポーツ、女優さんは女優さん、男優さんは男優さん、って。今日の、この3人もレベルが高かったね。

吉田、水内、藤田「本当ですか?」

前田「10本の指に入ってくるよ。」

吉田「一番、うまかったのはどのチーム?」

前田「一番は、どこかな。面白かったのは、アントキの猪木、成田童夢たちのチームだな。リズムが誰も合わない(笑)。みんなノリが違って」 (3人爆笑)

水内「本当に僕らレベル高かったの(笑)」

前田「これで君も、RESTART JAPANのメンバーだから。君も今日からアーティストなんだよ(笑)」

水内「アーティストって名乗っていいんですか(笑)」

前田「グループ130人くらいいるけど(笑)。その一員として」

藤田「僕は一回、騎手6人くらいでCDを出させて頂いたことがあるんですよ。だからこれで2回目なんですけど、こういうアーティストの方々と、こんなレコーディングスタジオでというのが初めてだったので、緊張して、変な汗がいっぱい出ました」

水内「本当に緊張しましたよね。汗出ました」

吉田「俺はただのデブだけど(笑)」

藤田「吉田さんがいて良かったなと思いましたよ(笑)」

吉田「なんでみんな、俺に合わせて来るの、と思って(笑)。わざわざ、早めに来て1人でやって早く帰ろうと思ったのに、結局みんなで一緒なんだもん。でもやっぱり、みんなからも力をもらいましたね」