足裏でも感じる「生きているということ」展

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 映画監督、映像ディレクター、演出家、作家などさまざまな分野で活躍する、大宮エリーの最新展覧会「生きているということ」展が、渋谷・パルコミュージアムで開催中だ。前回、同所で開催され、全国各地を巡回した「思いを伝えるということ」展の第2弾。

 最新展覧会は、足裏と心、そして頭で感じる内容だ。入口はまるで森の小道。足元はごつごつとした石、行く手を遮る木の枝をかき分けたり、岩を乗り越えたりしながら、大宮が記したメッセージを追いながら進む。メッセージには番号がつけられているが、途中ひとつ飛ばしていたことを気づいて探しに戻ったり、「こんなところにもある!」とメッセージを発見して喜んだり...。鑑賞するというよりも、宝探しをしているような気分で楽しめる、体験型のインスタレーションだ。

 感謝、喜び、迷いや不安に対する励ましといったメッセージに心を動かされるのはもちろんだが、進んでいくなかで足裏の感触が変化していくのも面白い。ごつごつした感触が次第になくなって、最初のワクワク感やドキドキ感とは違った感情が湧きあがってきた瞬間、その気づきを見透かされたかのように、ガツンと突き刺さるメッセージが飛び込んでくる。

 生きていることって、こういうこと。最後のスペースにたどり着いたとき、あなたが足裏で感じるのはどんな気持ち?

 2月18日まで同所で。入場料一般500円、学生400円、小学生以下は無料。詳細は、パルコミュージアムウェブサイト(http://www.parco-art.com/web/museum)で。