【インタビュー】EXILE SHOKICH、ソロ最新作で歌う敗者の美学! 



「グループの一員としてソロとして、hideさんから学ぶものは大きい」

――『Underdog』というタイトルが表すように歌詞も印象的です。

SHOKICHI:5月にリリースするということが決まっていたので、新緑感というかフレッシュな雰囲気にしたかった。5月病なんてぶっ飛ばして一緒に頑張ろうぜというか。おこがましいかもしれませんが、モヤモヤしている人や一歩踏み出すことに億劫になっている人、うまく自己表現ができない人にとって、この曲が背中を押すような存在になってくれたら本当にうれしいです

――負け犬にも吠え方がありますもんね。

SHOKICHI:そう! “人生イチのハートブレイク”って、歌詞から始まるくらいです。恋愛、仕事、学校……生活の中にはいろいろなハートブレイクがあるし、それって誰もが体験すること。そういった境遇にある中で、どうやって明日に向かっていけるか。負け犬を恐れてはいけないと思うんですよ

――『Underdog』のカップリングは、hide with Spread Beaverの「ROCKET DIVE」のカヴァー。SHOKICHIさんからhideさんに対するリスペクトをとても感じます。

SHOKICHI:元々X JAPANが好きだったのですが、hideさんがソロとして登場したときに、X JAPAN とはまったく違う魅力が全開で少年心にとても驚きました。「ROCKET DIVE」のフューチャー感は衝撃的だったし、なんてカッコよくてすごい人なんだろうって。現在、自分自身がグループとソロで活動している中で、改めてhideさんのすごさを痛感するんです。メンバーの一員としてのプロフェッショナルさ、そしてソロアーティストとしてのプロフェッショナルさ……表現や姿勢など学ぶところが多く、リスペクトしかない。音楽に対する感受性、柔軟性の豊かさは憧れますよね。

――SHOKICHIさんがカバーした「ROCKET DIVE」は、hideさん愛といいますか、hideさんへの忠誠心を感じるくらいです。

SHOKICHI:ヒップホップ感のあるアレンジも試してみたものの、「俺が聴きたい ROCKET DIVEはこれじゃない!」ってなってしまって(笑)。偉大なhideさんの「ROCKET DIVE」をカバーさせていただけるのであれば、みんなが聴きたいストレートなROCKET DIVE感を出すべきだと。敬意を払いながら、カバーさせていただきました。「Underdog」のミュージックビデオにも、hideさんへのオマージュが隠されていますので、僕と同世代の方はその点も楽しんでいただけたらうれしいです。

――新たな魅力を解放し続けるSHOKICHIさんのアルバムやソロツアーを期待する声もあると思います。今後の展望を教えていただけますか?

SHOKICHI:いろいろと仕掛けてきたいという気持ちは強いです。その先に、アルバムやツアーがあるはず。「Underdog」は、 EXILEというフレームからはなかなか想像できない楽曲です。それだけにこの曲を機に興味を抱いてくれる人もいるだろうし、思わぬ化学反応が起きる予感もする。僕自身、今でもライブでバンドのパフォーマンスを見ると、「うわー! メッチャ、バンドいいなぁ! 組みてー!」って子ども心に戻っちゃう(笑)。「Underdog」をライブで披露するときは、バンド形式もありえるかもしれない、ははは」

――部分的にバンド編成になるSHOKICHIさんのライブ、見てみたいです(笑)。

SHOKICHI:自分で作って、自分で歌って、自分で表現すれば、おそらくそれは自分の音楽になると思います。そして、そこにリスペクトがあれば成立するはず。現在僕は、数多くの作曲クリエイターや作曲チームが在籍するLDH MUSICという会社にも籍を置かせていただいています。自分のためだけじゃなく、さまざまな人に曲を提供していく中で、まだまだ成長していかなければいけないことがたくさんある。「Underdog」を通じて新しい景色を見せたいし、この楽曲が自分自身の可能性をより広げるものになると思っています。自分も周りの人もファンの方もワクワクできるようなチャレンジをし続けていきたいですね。
                                              
(文・我妻弘崇)
ニューシングル『Underdog』5月23日発売
ソロとしては約2年ぶりのリリースとなるシングル。盟友UTA、KENJI03(BACK-ON)の3人で何度も実験を試みたタイトルトラックは、敗者の美学を歌う曲。【SG+DVD】は1800円、【SG】は1000円。ともに税別。
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