サッカー日本代表がガーナに0-2。西野監督「いろいろなトライができた」

先発した本田は上々の動きを見せた(写真:田村翔/アフロスポーツ)

本田が先発。香川、岡崎、武藤が途中出場
 サッカー日本代表がワールドカップ(W杯)前の国内最後の試合となる「キリンチャレンジカップ2018」(5月30日、神奈川・日産スタジアム)でガーナ代表と戦い、0-2で敗れた。

 この日、西野監督はハリルホジッチ前監督時代の4-3-3から3-4-3にシステムを変更。最終ラインに長谷部を下げて、左から槙野、長谷部、吉田という布陣。ボランチには山口に川崎の大島を抜擢。MFの高い位置に左に長友、右に原口。前線は大迫をワントップに宇佐美を左、本田を右に配置した。

 日本は序盤、前半4分に左サイドをドリブルで駆け上がった宇佐美から中央の大迫にクロスが入ったものの、シュートはGKの正面に。早々にいい形を作ったが、前半7分にペナルティーエリア付近、ほぼ正面で槙野がボアテングを倒してしまいFKを与えてしまう(前半8分)。これをパーティーが壁のすき間を突きゴールを決め、先制する。

 日本は大胆なサイドチェンジからサイドを突破し、クロスを上げる場面も見られたが、ゴール前の人数が足りず、戻りの早いガーナのDF陣にことごとくクリアされてしまう。

 そしてパスを回して崩しを狙うが、横パスをカットされてピンチを招くなど攻撃陣がなかなかかみ合わない。

 そんな中、日本は33分、正面のやや遠めの位置でフリーキックを得る。キッカーは本田。直接ゴールを狙うがGKが好セーブ。続くコーナーキックでは流れたボールが本田の足元に。左足でシュートを放つがGKが今度は足でクリア。少ないチャンスを得点につなげることができない。

 1点を追う日本は後半開始から原口、宇佐美、大迫を下げ、酒井高、香川、武藤を投入。

 ファーストタッチで武藤は右サイドからの山口のクロスを頭で合わせるがわずかに枠を外してしまう。

 後半3分、日本は右サイドの酒井高からのクロスがゴール前の香川に。ダイレクトで合わせるもシュートはGKの正面。その直後にも酒井高からのパスが中央の香川に通るが、ここはゴールの上に外してしまう。立て続けにいい形を作った日本だったが、このゴールキックからガーナが逆襲。川嶋がペナルティーエリア内でボアテングを倒してしまい、PKを与えてしまう。これをボアテングが決め、日本は0-2と突き放された。

 その直後にはDFで回していたパスをカットされシュートにまで持ち込まれるなど散漫なプレーが出てしまう。

 日本はその後、後半13分に本田と山口を下げ、岡崎と柴崎を投入。

 柴崎はすぐにミドルシュートを放つが、これは左に外れてしまう。

 日本は後半30分に長谷部を下げ井手口を投入。このタイミングで4バックに変更した。

 後半36分にはまたもパスミスからボールを奪われ、ファウルで止め、ペナルティーエリア正面でFKを与えてしまう。

 日本は最後までガーナの早くて強い寄せに手こずり決定的なチャンスを作ることができなかった。

本田、長谷部に指示を出す西野監督(写真:田村翔/アフロスポーツ)

「3バックに関してはこれからこの形で、ということは考えていない」
 0-2で終了のホイッスルが鳴ると一瞬ブーイングが起こったものの、西野監督がW杯への壮行セレモニーで挨拶をする頃にはそれもいつしか声援に変わっていた。

 試合後の会見で西野監督は「いろいろなトライができたが、結果が出ず本当に残念。攻撃の部分では、中央でポイントを作り、サイドでワイドな選手を使っていくサイド攻撃はある程度狙い通りにいった。センターからの崩しが、ゴール前でもう少しコンビネーションが取れれば。ガーナは想像以上に縦に圧力をかけてきたし、いいスタートを切られた。そして局面でも強かった。切り替えも早かった。ガーナは非常に遅くて間延びしている映像しかなかったが、今日は日本に対する対応、引くところはしっかりリトリートして、カウンターを狙ってきていた。3バックに関してはこれからこの形で、ということは考えていない。対応をいろいろと考える中、3バックや5バックで押し込まれる中での対応をトライをしていなかったので。本大会で“これでいく”と伝えているわけではなく、まずこのトライをしていこうということ。ガーナのシステムと個々の選手の特徴を消すような戦術的なことを考えれば、3バックではなかったかもしれないが、代表として、これからいろいろな局面、状況に対応していくなかでやっておきたかった。そういう中でのトライだったので、3バックに対しては修正をかけたい」などと話した。