【夏フェス】重鎮ずらりの新・葉加瀬フェス「情熱大陸」で歓喜のフィナーレ

葉加瀬の宣誓でスタート!

 ヴァイオリニストの葉加瀬太郎がスタートした新しい夏フェス「葉加瀬太郎サマーフェス’18 〜50thanks evolution〜」が8月4、5日の2日間、東京・葛西臨海公園で開催された。

 すでに大阪でも公演を行い東京2日目はフェス全日程の最終日。葉加瀬の開会宣言で最終日がスタートすると、STARDUST REVUE、塩谷哲と佐藤竹善のユニットのSALT&SUGARが立て続けに美声を響かせた。

 葛西臨海公園は子どもが小さいころよく水族館に連れてききたなじみのある公園だという矢野顕子は、「Children in the Summer」を披露。葉加瀬との共演曲「Prayer」では、歌とピアノとヴァイオリンの3つの音だけが広い会場に響き、観客もじっと聴き入るライブを繰り広げた。



 主催の葉加瀬は2日間ともステージに出ずっぱりだが、その次に活躍したのがKREVAだ。初日にはKICK THE CAN CREWとして出演し、楽器転換の合間を、連日FM908のディスク・ジョッキーとしてつないだ。地元・葛西でのライブに、KREVAは熱く奮闘。もともとは2曲の出演予定だった葉加瀬の参加パートは、「最高なんで残ってもらっていいですか?」のKREVAのお願いで延長され、ラストナンバー「Na Na Na」にもコーラスで参加した。

 それぞれのジャンルの重鎮が次々に登場するライブ。マーチンこと鈴木雅之は「日本一、野外ステージの似合わない男。ラブソングの王様です。今日もエナメルシューズ履いてきました!」とあいさつ。「この会場で”ベスト”を着てるのは私ぐらい!」と胸を張ったところへ、葉加瀬が3ピース&サングラス姿、さだまさしが”黒いベスト”がプリントされたシャツで登場し、3人でさだが鈴木に書き下ろした「十三夜」を披露。



 槇原敬之は冒頭から大ヒット曲「もう恋なんてしない」、「遠く遠く ’06ヴァージョン」と豪華なセットを展開。ラストは「世界に一つだけの花」でステージと会場を完全に一つにした。

 この日のラスト、フェスの締めくくりったのは、KRYZLER&KOMPANY。黒のタキシード姿の3人は、クラシック音楽をベースにロックやポップスの要素を大胆に取り入れながらスリリングな演奏で観客を盛り上げた。意外な組み合わせは、2曲目の「恋は魔術師」におけるKREVAで、葉加瀬の貪欲なクロス・ジャンル指向はヒップホップまでも取り込み、違和感なく昇華させた。ラストは恒例の「情熱大陸」。後半にはこの日の出演アーティストらも加わり、フィナーレを迎えた。

 フェスティバルは、葉加瀬が16年間続けてきた夏の人気野外イベント「情熱大陸ライブ」がフェスティバルの前身。自身が50歳になったのを機にイベント名を改めて開催されたもの。

  初日には、和楽器バンド、平井大、SING LIKE TALKING、KICK THE CAN CREW、沖仁、押尾コータロー、山崎まさよしとKANのYAMA-KAN、ゴスペラーズ、藤井フミヤらが出演した。