優馬×松岡×雅俊のトリプル主演で三世代の男の物語「見ると、ごはんがおいしくなる」



 舞台「ローリング・ソング」のプレスコールが11日、紀伊國屋サザンシアターで行われた。鴻上尚史が書き下ろし、森雪之丞が作詞・音楽監修をした新作オリジナル音楽劇で、中山優馬、松岡充、中村雅俊がトリプル主演し、20代、40代、60代の世代が異なる男たちの物語を描く。

 3つの別々のシーンを鴻上の説明を聴いてから見るというユニークなプレスコール。鴻上が話している間に次のシーンの演者が顔を出したり、鴻上の「(中村)雅俊さんは結婚詐欺師なんです。楽しんでやられてます」という説明に、中村は足を止めて、「楽しんでまーす」とお茶目なところを見せて報道陣を笑わせた。

 劇中歌われる楽曲は1曲以外新曲。「この曲を歌ってほしいと中村さんにお願いした」という説明でスタートしたシーンで歌われたのは中村の『あゝ青春』。43年前に発表した楽曲を、43歳年下の中山とともに、エモーショナルに歌いあげ、メッセージを語った。

楽しんでやってますよー!

 終了後、主演の3人と鴻上が取材に対応。緊張が解け、リラックスした雰囲気で、特に松岡と中山は終始ツッコミツッコまれといった調子。鴻上に「この2人大阪なんで無駄に盛るんですよ」と、制される場面もあった。

 中山は「出たいですといっていたらこのような役をいただけました」と念願かなって初めての鴻上作品への出演。稽古について聞かれると「すごいスピード感というか。圧倒されながら、本当に楽しくやっていました。稽古場に行くのが楽しみでした」。そんな中山に松岡は「でも稽古終わったらすぐ帰ってたよね」。中山は「いやいや、よう言いますわ」といったふうだった。

 中村は稽古時以外にしゃべるなと言われていたことを明かすと「寂しいよ、黙ってると」。鴻上は中村の声を心配してチェックを入れていたそう。だが、おしゃべり好きな中村は「いいじゃない、年寄りの楽しみを……」としょんぼりした声を漏らした。

 結婚詐欺師という役どころについて中村は「これは楽しいですよ~! 考えてみると詐欺って俺たち……形を変えてやってますよね。イメージを変えるのとかね」。長いキャリアのなかでも初めての挑戦だと聞いた松岡はすかさず「本当ですか! ぴったりですよ!」とやって笑わせた。



「作品を見た後、ごはんがおいしいと思います。寝るときにああ楽しかったとい出すと思うのでぜひ劇場にいらしてください」と、中山。

 松岡は「毎日精一杯稽古を積んできた」としたうえで、「優馬君が言ったようにごはんがおいしい、さらに納豆がおいしく感じると思う」。

 中村は「すてきな舞台も歌も見てもらわないと聞いてもらわないと始まらない。ぜひ足を運んでいただければ」。

 鴻上は「エネルギーを与えられるような作品になったと思いますので、もしお時間ありましたが劇場でお会いしたいと思います」とPRした。

 9月2日まで同所で。福岡、大阪公演もある。