新たな時代へ「超えてゆく」新世代アート『リー・キット「僕らはもっと繊細だった。」』

©Lee Kit, courtesy the artist and ShugoArts

 2013年のヴェネチアビエンナーレで脚光を浴び、アジアのアートシーンをけん引する注目の作家リー・キットによる、日本の美術館では初となる個展を原美術館で開催。

 リー・キットは1978年に香港で生まれ、中国への返還(1997年)を経て変貌していく故郷・香港でアーティスト活動をスタート。現在は台北を拠点に活動。アジアのみならず世界各国で作品を発表し続けている。

 2013年、ヴェネチアビエンナーレ香港館の屋内外に展開した自在なインスタレーションは、ウォール ストリート ジャーナル紙が「必見の展示ベスト5」に挙げるなど、国際的な注目を集めた。

 独特な出自を背景に持つリーは、アートという開かれた表現を通して自身のあり方を問い、自分が今を生きる世界と向かい合おうとしている。そして、展覧会を開催する場合、その街やその場所の空気、感情に静かに寄り添い、サイトスペシフィックな作品(=特定の場所に存在するために制作すること)を創り上げるのも彼の特徴。元は原家の私邸であり、第二次世界大戦を乗り越え、GHQ から返還された後に美術館として40年の時を重ねた原美術館で、リーがどのような“絵画”を描くのかにも注目だ。

リー・キット「僕らはもっと繊細だった。」
【会場・日程】原美術館 9月16日(日)〜2018年12月24日(月・祝)
【時間】11〜17時(祝日を除く水曜は20時まで。入館は閉館の30分前まで)
【休】月曜(9/17、24、10/8、12/24は開館)、9月18、25、10月9日
【料金】一般1100円、大高生700円、小中生500円
【問い合わせ】03-3445-0651
【交通】JR品川駅 高輪口より徒歩15分
【URL】http://www.haramuseum.or.jp/