次世代のエンターテインメントは「ゆっくり・のんびり」がカギ?【BEYOND 2020 NEXT FORUM 総合セッション】

エンタメに必要な4つの軸を紹介したSMALL WORLDS近藤正拡代表
エンタメに必要な4つの軸

 世界最大の屋内ミニチュアテーマパーク、SMALL WORLDS社長の近藤氏は、エンターテインメントの「評価の難しさ」を挙げた。世界のエンターテインメントに比べ、日本は評価の軸がひとつに寄りがちだとし、エンターテインメントを考える4つの軸、緊張、弛緩、充足、発散を紹介した。これまで日本は「緊張・発散型」のエンターテインメントに偏りがちな一方で、Team Labのような、のんびり・ゆったりした「弛緩・充足型」の領域が注目されてこなかったと指摘した。
 これは、資金調達の点でも顕著で、成功例の延長線上では、承認が下りても、全く新しい分野では合意が得られないと語り、新しいものを生み出す難しさを語った。海外比較では、ビックマーケットの中国の存在を挙げ、「中国では、評価関係なく、面白いと思えばお金を出す人は沢山いる。そうやって新しいことが起きているうちに、日本の良質なコンテンツは海外に流れてしまう。日本はもう少しやんちゃしないと難しいのでは」と危機感を語った。

 こうした警鐘にTakuは韓国の例を紹介。アカデミー賞受賞のポン・ジュノ監督や、世界的に人気の男性グループBTSの存在を挙げ、「これは突発的なヒットではなく、韓国の20年の積み重ね。本気で出たいと思っている才能を支援する仕組みが必要」と語った。

インバウンドの視点とアウトバウンドの視点

 話は未来のエンターテインメントにも及んだ。日本ですっかり馴染み深くなったインバウンド需要だが、近藤氏は、4月にオープンするSMALL WORLDSを例に挙げ、国内の人が海外へ出て行く「アウトバウンド需要」も重要だとした。もともとは、ミニチュア版の万博事業を目的にしているというSMALL WORLDS。「日本の技術やコンテンツを海外に紹介する拠点が、ミニチュアならできるという発想なんです。常設の万博が海外含め、色々な場で開かれているというのが理想。そうすれば、アーティストの皆さんやクリエーターの方達がそこに参加できる。そういう未来をイメージしています」と未来像を語った。

 海外経験が長いTakuも「海外の人はアニメだけでなく、日本食やファッションなど別の分野にも興味がある」といい、他分野での融合も重要だと語った。三牧氏も「1社ではできないことも、2社3社と集まれば上手くいくこともあります。民間のノウハウを生かせれば」と期待を寄せた。