「栄光への架け橋だ」が聞こえない【アフロスポーツ プロの瞬撮】

 スポーツ専門フォトグラファーチーム『アフロスポーツ』のプロカメラマンが撮影した一瞬の世界を、本人が解説、紹介するコラム「アフロスポーツの『フォトインパクト』」。他では見られないスポーツの一面をお届けします。

撮影/文章:松尾憲二郎(東京五輪 陸上女子 100m予選)

この夏。東京オリンピック、パラリンピック合わせて30日間、常に千本ノックのような撮影だった。
期間中はテレビを見る時間もYouTubeを見る間もなく、会場を行き来していた。

無観客となった今大会。
一般的にはテレビで、ネットでの配信を通してその世界を体感していただろう。
その動画には実況、解説者のコンビがいる。

競技が映されるだけでなく、多方面に、時にディープな事前取材のネタが繰り出され、映像と物語がミックスされる。視聴者の捉え方を大きく左右させる要素となる。現場の歓声もそれなりのインパクトだが、実は実況解説の声こそが世間のイメージになってしまうのではないだろうか。

観客声援なき会場。ゲーム後の余韻少なき今大会。
実況解説ない現場。

現場にいたのにもかかわらず、世間から取り残されたような、
今あるのは不思議な感情だ。

■カメラマンプロフィル

★インスタグラム★
https://www.instagram.com/kenjiromatsuo.aflosport/

撮影:松尾憲二郎
1985年 東京生まれ
都立工芸高校デザイン科卒業
バックカントリースキーの撮影にあけくれ雪山を登ってきた。
2014年より「アフロスポーツ」に所属。現在は様々なスポーツを撮影している。
日本スポーツプレス協会 (AJPS) 会員
国際スポーツプレス協会 (AIPS) 会員

【取材歴】
2015 冬季ユニバーシアード(スペイン/グラナダ)、EAFF 東アジアカップ(中国/武漢)、柔道・世界選手権(カザフスタン/アスタナ)
2016 スキー遠征(モンゴル/アルタイ山脈)、リオデジャネイロパラリンピック
2017 冬季ユニバーシアード(カザフスタン/アルマティ)、冬季アジア大会(札幌)、夏季ユニバーシアード(台湾/台北)、フィギュアGPシリーズ(ロシア/モスクワ)
2018 冬季オリンピック(韓国/平昌)、夏季アジア大会(インドネシア/ジャカルタ)、体操・世界選手権(カタール/ドーハ)
2019 陸上・世界選手権(カタール/ドーハ) 
2020 東京2020オリンピック 聖火・採火式(ギリシア/オリンピア)
【個展】
2011 冷やしボブ(ボブ東京)
2014 YMK_展(EATME GALLERY 南青山)、YMK_展(UP LAND 札幌)
2016 SKIING MONGOLIA(代官山ヒルサイドテラス)、season(NIKON 新宿フォト・プロムナード)

  【グループ展】 
2018 AJPS報道展 『鼓動』

アフロスポーツ

1997年、現代表フォトグラファーである青木紘二のもと「クリエイティブなフォトグラファーチーム」をコンセプトに結成。1998年長野オリンピックでは大会組織委員会のオフィシャルフォトチーム、以降もJOC公式記録の撮影を担当。
各ジャンルに特化した個性的なスポーツフォトグラファーが在籍し、国内外、数々の競技を撮影。放送局や出版社・WEBなど多くの報道媒体にクオリティの高い写真を提供し、スポーツ報道、写真文化の発展に貢献している。

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