RIZIN榊原CEO「久保優太は苦しんでいる。今はそっとしておいてあげてほしい」

大晦日、シバターのパンチをもらいフラッシュダウンの久保

「彼らに責任を押し付けてことが収まるものではない」と2人への処分はなし

 そして「個人的にはこんなことはしてほしくないし、これまで格闘技界にかかわってきて、事前に戦う選手間で直接やり取りをして“体調が”とか“台本が”といったことをいうことはなかった。我々の契約書上も無気力試合や八百長に関する規定はあるし罰則はあるが、直接選手間で試合前にコミュニケーションを取ってはいけない、試合のことに関して話してはいけないということはこれまで規定する必要がなかったので、一切規定せずに来た。今後は今回のようなことが起きないように契約書の中に、事前に選手、セコンド、関係者が相手の選手と試合の内容に関して直接話をすることをは禁止する条項を入れていきたいと思っている」と今後の対策について語った。

 また「炎上系ユーチューバーのシバターを起用するにあたりコミュニケーションをしっかり取ることで選手管理を徹底的に行っておくべきだった」と反省の弁。しかし今回の件から「多くのことを学んで、今後こういうことが起きないような選手管理を徹底していくための組織作りとか考え方の徹底、契約書の見直し、それと選手たちのSNSの使い方に関しての規則とか使い方の啓蒙活動をしっかりしていく。そういうことを徹底したいと思っている」などとRIZINとしての改革案を挙げた。

 気になる2人への処分については「中には“シバターも久保も永久追放だ”という人もいる。だけど彼らについていえば、久保は久保という人格や人間性、ファイターとしての尊厳とかいろいろなものを持って大晦日に戦った。シバターもリングの中は100%リアルファイトで戦った。久保も100%の気持ちは作れなかったが、そこには台本も何もない戦いが繰り広げられた。ここから学んで、多くの是正すべき部分はあるが、彼らを処分する考えは全くない。我々としては彼らを受け入れた以上、切り捨てるとか一方的に彼らに責任を押し付けてことが収まるものではないと考えている」と追放や出場停止といった処分は下さない考えのよう。