おまそれいう!? 素晴らしい才能の開花を見逃すな!前田敦子監督『理解される体力』【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

 昨日の火曜日から三栄町LIVE×黒田勇樹プロデュースvol.12『黒田薔薇少女地獄』が始まりました。

 お陰様で売り切れそうな日が出てきてます。僕自身満足できる作品になりましたので、ちょっとでも気になった方はぜひお早めに!

 では今週も始めましょう。

前田敦子監督『理解される体力』

今月いっぱいで終了する「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2022」。

 沢山の作品を楽しませて頂きましたが「さあ、最後に1本ナニを紹介しよう」と思ったら、もう、これしかない。
 駆け込みで、必ず観て頂きたい前田敦子監督『理解される体力』ビックリするぐらい面白かった。

 色彩やテンポ感。

 ただ喫茶店で行われるガールズトークを、ここまで“魅せる”か!という完成度。
 三浦貴大さんが、女性役で出演されているのですが、これに対しても「男性に女性役をやらせて、ジェンダーに配慮しています」みたいな、押しつけがましい空気が一切なく、「この役は、この人だよな」というストライク感が、監督のセンスの良さを醸し出していました。

 言葉選びが「秋元康っぽいな!」とか、画面作りが「蜷川実花っぽいな!」とか、思うところがいっぱいあるんですが、でもさ!それこそが彼女の人生。

 よく勉強して、精一杯この作品に懸けたのが伝わってきます。

 そんでもってタイトルが『理解される体力』

 理解してあげたい!!!!

 多分、この作品の面白さは半分以上、脚本の根本宗子さんの功績な感じもあるんですが、監督なんて究極、そんなもんで、いい脚本、いいカメラ、いいキャスト、が集まってきて、その人たちが「この人の為にいい仕事せにゃ!」って象徴として立ってればいいんですよ!

 そんなに詳しくないハズなのに、前田さんの“人生観そのもの”を、顔面にパイを投げつけられたみたいなパワーのある作品でした。
 あと、ご本人のカメオっぽい出演の仕方も最高でした。

 今年のクロダミー賞があったら、ノミネート確実!オススメの1作です!

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