全編 iPhone 15 Pro で撮影された手塚治虫作品の実写化映画『ミッドナイト』がヤバかった!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】
こんにちは、黒田勇樹です。
4月になって新入生とか新入社員とかなんでしょうか、妙にぱりっとした人々が街に溢れかえっているような気がします。
自分にもそんな時代が…と言いたいところですが、ありませんでした。うう。
気を取り直して今週も始めましょう。
現在web上で公開されている、三池崇史監督の最新作『ミッドナイト』。
なんと、すべての撮影を最新のiPhoneを使って行ったということなのですが…ヤバっ!!
ガンアクション、カーアクション、肉弾戦が満載で、これって「動きのあるシーンほど、カメラの性能に左右される」要素で、それをワザワザiPhoneだけで撮ると謳ってやってのける胆力。
客観的に業界目線で見ると「壮大なiPhoneのプロモーションムービー」なんですが、それを超えてキチンと作品と呼べるものになっていました。
実際、小道具や大道具、衣装や特撮、照明、CGなどの美術、メイキングで見られる機材の配置などにはクソほど金かかってただろうから「appleの資本力よ!」と、ハンカチを噛むことしか出来ませんでしたが…。
三池監督の作品で『初恋』という傑作があって、車が2階ぐらいの立体駐車場から飛び出すシーンで突然アニメになる描写があるのですが、のちにインタビューを拝読したところ「現代では、あんな危険なシーン撮れないから、ああいう風にした」と仰っていた記憶があります。
今回もところどころ、カーチェイスのシーンなど原作の手塚先生のコマが差し込まれ、作品を盛り上げられていたので、なんというか『初恋』でアニメを使った経験をさらに昇華させている気がして「上手な人はいつまでも成長を続けられるんだな」と素直に思いました。
実際「カメラの大きさ」は、かなり撮影に制限を与えるので、こういう作品が流行って、技術や工夫の幅が広がっていくことは素晴らしいと思うので、是非、皆様検索してみて下さい。