WOLF HOWL HARMONYがパジャマ姿で攻める新曲! 「Bossa Bosa」はクレイジーソング?

きっかけは「SUZUKIがくっくに頭を叩かれて起きる映像」

ーーサウンドもリリックも、そしてミュージックビデオもいろいろな意味で刺激的。どのように生まれた楽曲なのですか?

RYOJI:制作のやり方は「爆音 -BAKUON-」とはまったく違っています。プロデューサーの方々とこの作品について話した時、映像が先に思い浮かんだって。具体的には、SUZUKIがくっく(HIROTO)に頭を叩かれて起きる映像だと聞きました。

ーーそれを聞いて、SUZUKIさんとHIROTOさんはどう思ったんですか?

SUZUKI:すごい面白いアイデアだなと思いました。今までの楽曲も全部やってくださっているチームで、信頼関係みたいなものも出来上がっていると思っているので……僕は純粋に面白そうだなって。それをどういう感じで表現していくんだろうっていうのが楽しみになりました。

HIROTO:レコーディングをする時から、僕がスー君(SUZUKI)の頭を叩くってのも決まってたので……

GHEE:(練習で)素振りしてた?(笑)

HIROTO:それは、一発勝負!めちゃくちゃいい音が鳴ってます。そこもすごいいい撮れ方をしていて、ちゃんと音にはまっているので、注目して聴いてもらいたいです(笑)。

「新しい自分の声を見つけた」レコーディング

ーーレコーディングにも、楽曲のきっかけとなった映像の影響がありそうですね。

SUZUKI:この曲、僕以外の 3 人はアラーム係なんですよね。僕に対してとか、世の中に対して、起きろ!起きろ!俺ら爆音で行くぞっていう。僕は眠い人で、歌ってるパートも<寝かせて one more minute>とかなので、気だるさみたいなところを表現しなければいけないと思いました。いつもだったらハイトーンだったり高めなパートを担当することが多いんですけど、今回はロウトーンな部分が多いし、歌い方もあくびしながら歌ってるぐらいの感じというか、あえて言葉をちゃんと発音しなかったり、ちょっと口元を緩めて、わざと眠そうに聞こえるみたいなところを意識しています。

RYOJI:僕、めっちゃ苦戦したんですよね……今回。

GHEE:僕もです。自分の場合は、ラップパートは海外の方の感じを出してほしいってリクエストがあって、フロウを変えたんです。なんていえばいいのかな……

RYOJI:ファンクな感じ?

GHEE:そうかなあ。<寝起きでVibin’ Out(バーベナッ)>な感じじゃなくて<ッウォキナバーベアッ>みたいな感じ……うまく言葉で表現できないのが悔しいんですけど。その場でリファレンスを何度も聞いて、それを宇宙語でブースの中で練習して、慣れてきたら日本語にして、その感じ!ってなったところで持ち帰って練習。「Bossa Bosa」では、曲に合わせて声を出していくってことをしなきゃいけないってことを感じました。

RYOJI:僕は、プリプロ~レコーディングってやっていくなかで、プロデュースしてくれたChaki(Zulu)さんとなんかしっくり来ないよねって。それがお互いにずっとあったんです。……ローキーだったりとか割と得意だと思ってるんですけど、今回は用意してきたものが録ってみると違ったりしたんです。宅REC(自宅でレコーディングすること)して、色々試したりもしたんですけど。最後の最後に極限まで力抜いて録ったテイクが採用されました。

ーーこういったユニークというか面白いアプローチの曲は難産なことが多いですよね。

RYOJI:そうなんです。僕はクレイジーキャラってわけでもないし。だからこの作品でまた新しい自分の声が見つけられたなと思っています。

HIROTO:僕はピッチ感的にすごい苦戦した部分が多かったです。あと、言葉のニュアンスだったりも。歌のパートだからこそ、ここで一気に雰囲気変えてっていう役割で、責任もあったので、いいテイクが録れたので良かったなと思います。

ーーそうしたプレッシャーがあるなかで、いいテイクが録れた。なにか理由はありますか?

HIROTO:プリプロの時、プロデューサー陣から「寝癖をつけたままパジャマで来てレコーディングしてるぐらいの気持ちで」って言われたんです。そこから全員変わりました。意識するだけで変わってくる。録った後に聞いたらもう全然雰囲気が違いました。