ゴダールの思考に迷い込む!日本初開催の王城ビル《ゴダールの『イメージの本』について》展

第3章「線路の間の花々は旅の迷い風に揺れて」より
ゴダール監督が新たに撮影した映像にさまざまな映画、音楽、小説、アートなどをコラージュし、一世紀以上にわたる歴史、戦争、宗教、芸術などの変遷を振り返る『イメージの本』。作品は第71回カンヌ国際映画祭(2018)で、パルムドールを超越する映画祭史上初のスペシャル・パルムドールを受賞した。同展では5章立ての1部と2部で構成された作品を解体、再構築して50以上のスクリーンやモニターを使い上映・展示。瞬間ごとに流れる映像の組み合わせが変化していき、ゴダール監督の思考の森に没入するようなインスタレーション展示となる。
会場の王城ビルを運営する方山堯氏は「王城ビルが1964年に完成してから約61年。当時は祖父が純喫茶を営んでいたが時代に合わせてキャバレー、居酒屋、カラオケなどさまざまな事業形態に変化し、長い歴史の中で人と人が交流する場所、新しいカルチャーや発想が生まれる場所として歌舞伎町の中で機能してきた。今までゴダールが築き上げてきたものだけでなく、歌舞伎町だから、王城ビルだからできたことが集まって科学反応が起こり一つの展覧会になった」と挨拶。
