天才高校生たちが起こすカンニング大作戦!実話を元にしたクライムサスペンス『BAD GENIUS/バッド・ジーニアス』が、本当に天才的だった!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

 こんにちは、黒田勇樹です。

 今週も世間ではいろいろなことが起こっていますが、こちらは粛々と次回作に向けて準備の毎日を送っております。

 来週には「生徒会長金子のMoonlight☆Wave」というYouTube番組に出演しますので、よろしければぜひ!

 では今週も始めましょう。

『BAD GENIUS/バッド・ジーニアス』7月11日 (金)より新宿バルト9他 全国ロードショー ©Stewart Street LLC

 中国で実際に起こった、まさに“真実は小説より奇なり”といえる高校生による集団カンニング事件を題材に作られた、タイの映画がありまして、今回公開される映画は、更にそのリメイク。

 揉みに揉まれて作られた傑作とでも言うんでしょうか? クソみたいなリメイク映画もクソほどありますが、例えば「ロミオとジュリエット」が「ウェストサイドストーリー」に、「七人の侍」が「荒野の七人」に、揉まれれば揉まれるだけ面白くなっていく例も沢山あるんです!

 今回のリメイクを制作したのが、フランス映画『エール!』を『コーダ あいのうた』としてハリウッドでリメイクし、アカデミー賞をとられたチームだそうで、まず「間違いない!」です。

 内容は、天才女子高生が友情やお金のために、カンニングを手伝い、徐々にそれがビジネスのように発展していき大規模になっていくというストーリー。

 クライムサスペンスとかスパイアクション、「オーシャンズ11」とか「MI:2」みたいに、カンニングの様子が描かれていくのですが、彼女たちの武器が「とんでもない科学兵器」とか「超人的な身体能力」ではなくて「知力」。

 更に、実際の事件が元になっているのでリアリティというか、観客側の没入感が凄い。
 そもそも「カンニングしたことない人」は、いるかもしれないけど「カンニングしたいと思ったことがある人」は、そこら中にいると思うんですよ。

 その共感から、スタートするのでめちゃめちゃドキドキハラハラするし、その流れの中に、不正に手を染める理由となるファミリーストーリーが上手く溶け込んでいて、ちゃんと泣ける。

 ラストの爽快感も最高でした!
 この夏、オススメの1本です!

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