政界大動乱へ!今こそ保守政治の王道を歩む【長島昭久のリアリズム】

今、日本の政治はかつてない混沌の中にあります。
先の総裁選において、結党以来初の女性総裁として高市早苗さんが選出されましたが、10月10日、公明党が26年続いた自由民主党との連立から離脱してしまいました。これにより、21日にも召集される臨時国会の首班指名選挙は、まさに一票一票が政権の行方を左右する歴史的局面となります。

こうした中で、私たちは何をなすべきでしょうか。

一時の風に惑わされ、決して右往左往してはなりません。
いまこそ、「保守政治」の王道を歩み抜く覚悟が問われています。

私たち自由民主党が果たすべき責任は、単なる政権維持ではありません。
国民の暮らしを守り、この国の未来を築くという、政治本来の使命に立ち返ることです。

総理大臣補佐官として、国際会議にてスピーチ

40年ぶりの厳しい物価高に立ち向かう!

 まず何よりも、いま多くの国民の皆さんが直面しているのは、物価高による生活の圧迫です。電気代、食料品、ガソリン・・・。「賃金アップが物価高に追いつかず、生活だけが苦しくなる」――この声を、私は毎日のように耳にしています。

しかし、一時的なバラマキでは、国民生活は支えられません。
働く人の所得を、本気で底上げする政策を矢継ぎ早に打たねばなりません。

賃上げは企業が取り組むものですが、新政権は少なくとも、①税制と社会保険の見直し、②価格転嫁を促進するための取引適正化の徹底、③介護や保育、看護など公的賃金の底上げ、④年金生活者の皆さんへの緊急給付などを実行するための与野党合意を急ぐべきです。

デフレ脱却から真に成長する経済へ!

 次に強く訴えたいのは、「科学技術と人への投資」です。
この分野では、安倍政権以来、大学改革や半導体投資など一定の前進がありました。
しかし率直に言って、日本はまだ世界の競争に追いつけていません。

原因は明確です。予算の分散と、リスクを取らない政策運営がボトルネックになっています。したがって、「選択と集中」で、①半導体、量子、AI、ロボット分野の国家戦略化、②リスキリングを中小企業や非正規労働者まで広げる人材投資の構造改革、③大学・研究機関の大胆な自由化(官主導から研究者主導へ)を断行し、「挑戦する科学技術立国」へと日本を変えるのです。

 強くて信頼できる日本の戦略外交を主導します!

 外交と安全保障については、私はこの一年、国家安全保障担当の総理補佐官として、その最前線に立ってきました。石破政権の下で、米国との同盟関係を深化させるとともに、インド太平洋地域の戦略的連携を現実の形にしました。

まず、米国との安全保障協力をさらに深化させました。
宇宙、サイバー、AIといった新領域での共同運用を拡大し、日米同盟を「防衛協力から戦略協働」へと進化させました。

次に、アジアへの日本の再進出です。
これまで中国が主導してきた中央アジアや東南アジアにおいて、日本の経済・技術・人材のプレゼンスを高めました。これは単なるODAではなく、「信頼と透明性」を基盤とした新しい日本外交です。

また、インドや韓国との連携強化にも全力を尽くしてきました。
関税交渉などで対米関係に苦しむ両国と、経済安全保障の枠組みを構築し、サプライチェーンの再編に日本が主導的役割を果たしました。

そして時代を画する成果は、オーストラリアへの護衛艦輸出です。
私はその交渉過程で中心的役割を担い、戦後日本として初めて、自由で開かれたインド太平洋の防衛協力を現実の形に結びつけました。
これらの成果を次期政権につなげ、より安定した国際秩序を築いていく決意です。

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