RIZINファイター安藤達也の譲れないこだわり「試合が決まったら家をピカピカにする。俺が死んで誰かが部屋に入った時にきれいなほうがいい」

インタビュー企画【格闘家プロファイリング】こだわり

 格闘家は普段何を考え、何をしているのか…。記者会見や試合だけでは分からない格闘家の内面を探るインタビュー企画「格闘家プロファイリング」ではさまざまなテーマで選手に切り込み、その本質を丸裸にする。

 今回はRIZINの大晦日大会「RIZIN師走の超強者祭り」(12月31日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)に出場する安藤達也(フリー)に5つのテーマで話を聞いた。1回目は「こだわりor好きなもの。これだけは譲れないものや事」について。(全5回/第1回)

総合格闘家の安藤達也

 元修斗世界バンタム級王者の安藤は2024年5月に「ROAD TO UFC」に参戦するも初戦敗退。約1年のブランクを経た今年6月、RIZINに参戦するとデビュー戦でマゲラム・ガサンザデにリアネイキッドチョークで一本勝ち。連続参戦となった7月にはヤン・ジヨンをリアネイキッドチョークで失神させ一本勝ちを収め2連勝となった。ジヨン戦では勝負が決するや勝利を喜ぶ前に、失神したジヨンの足をすぐに抱え介抱。一気にバンタム級のトップ戦線に躍り出ると同時にRIZINファンのハートをわしづかみにした。そして大晦日大会では前戦でRIZINバンタム級王者の井上直樹に挑戦した福田龍彌(MIBURO)と対戦する。

 生きる上でのこだわりや好きなもの。これだけは譲れないものはありますか?
「めちゃめちゃこだわり症なんすよ。こだわり症すぎて、親が結構子供の頃に困ったぐらいでした。3~4歳ぐらいの時、親がポロシャツを買ってくると襟付きが嫌いで“襟付き着ない!”みたいな感じで(笑)。 わざと気持ち悪いふりをして脱ぐみたいな(笑)。子供の頃から結構そういうこだわりみたいなものは強かったみたいです」

 今は襟付きは?
「今は大丈夫なんすけど。今のこだわりは何なんすかね。こだわりはあるんですけど、ないといったらないし。ちょっとチグハグなところはあるかもしれないですね。几帳面なところとアバウトなところというか。ちょっと考えますね。何だろうな…。試合が決まって減量がどんどん後期に近づくにつれて、絶対にやることがあって。家を絶対にきれいにしてる。床もめっちゃ拭いたりして超ピカピカにする。試合の日は“死んでもいいな”と思っていくんです。死んだら誰かが部屋に入るじゃないですか。その時に部屋がきれいなほうがいいなと思って(笑)」

 まるで戦上に向かう武士のよう。
「絵を描きに行く時もそうなんすけど、家が汚いと頭の中もすごい散らかっちゃって。結構やらなきゃいけないことができてない時とか、そういう時に限って、やっぱ部屋が散らかってるし“できてないな”みたいな時が多いんで、やっぱそういう細かいところや関係ないところとかも結構整ってないと嫌になるタイプかもしんないですね、意外に」

 きれい好きは昔から?
「そうですね、割と。でも、結構部屋が荒れてる時もありますね。やっぱ日常生活がうまくいってなかったり、結構遊びすぎちゃってる時とか(笑)」

 そういう時を振り返って、今はきれいにしていこうと?
「そうですね。なるべくそういう見えないところから整えていこうみたいな意識ですかね」

(第2回へ続く)