謹賀新年「年の始めにベネズエラ情勢について考える」【長島昭久のリアリズム】
戦後の国際秩序が壊れ、19世紀的な大国間の勢力均衡に
最後に日本の対応ですが、まず大前提として、現下の国際情勢を正しく認識する必要があると思います。
ズバリ言えば、好むと好まざるとにかかわらず、戦後のリベラルな国際秩序は崩れ始め、急速に19世紀的な「大国間の勢力均衡」政治に移行しつつあるということです。それを前提に、日本の外交・安全保障戦略を練り直さねばなりません。
勢力均衡を主導する「大国」とは、差し当たり米国、中国、ロシアということになります。それぞれが独自の「勢力圏」を志向し、ディールを繰り返すイメージです。問題は、ロシアの勢力圏と欧州大西洋諸国の利害が衝突し、中国の勢力圏とインド太平洋諸国の利害が衝突することです。米国は西半球を勢力圏としつつ、欧州大西洋とインド太平洋に関与して、中露の影響力拡大を牽制してきました。

