東日本大震災から15年 大事にしたい、福島を知り続けること

フタバスーパーゼロミル・エアーかおる双葉丸で説明を受ける子どもたち

「フタバスーパーゼロミル・エアーかおる双葉丸」で感じた明るい未来


 この日、最後に訪れたのは、2023年に双葉町で稼働した大規模撚糸工場「フタバスーパーゼロミル」だ。1969年に設立された浅野撚糸株式会社が2019年に双葉町と立地協定を締結して、工場を作り、メイドイン双葉の糸や高機能タオル「エアーかおる」を世界に向けて発信している。

 ずらりと並んだ撚糸機が大きな音を立てて糸を撚っていく様子に小学生たちは小学生らしい笑顔を浮かべ、スチームをかけてふんわりと膨らみタオルの材料になった糸に触れると「ふわふわだ!」と大興奮だった。

 東日本大震災前後の約15年を体験した子どもたちが、国連を支える世界こども未来会議 in IWAKI、FUKUSHIMAで、「住み続けられる未来の福島」にしていくためにどんな提案をしたのかは、TOKYO HEADLINEでレポートしている。

 

#知り続けること を大切に

 

 福島の浜通り地域を訪れ、自分の目と耳、そして心で、福島の今を感じて、福島のこれからについて真剣に考えた子どもたち。1泊2日の日程を終えて、福島への想いはもちろん、自分たちの日常についても向きあうことになった。

 学習後のアンケートで、学習前に福島のイメージを「危険な場所」「よくわからない」としていた子どもたちの多くは大きく福島の印象を変えたようだ。「東日本大震災に津波に原発事故などで踏んだり蹴ったりになっているけれど15年の間ずっと復興に向かって頑張っていてすごいなと思いました」(小6)、「福島は楽しく皆が頑張って復興しようとしており、人々の努力の統合なのだなと思い、復興に僕も携われたら良いなと思った」(小5)、「まだ津波や原子力発電所のせいで、自分の家に帰れない人がいることを知って私たちがこれから解決できたらいいなと思った」(小5)、「危険なことが立て続けに起こっていて怖かった。でも、福島をより良くするための機会にもなりそうだと思った」(小6)と、前向きな意見が寄せられた。

 資料でしか知らなかった東日本大震災の恐ろしさも体感したよう。なかでも震災遺構の請戸小学校を訪れたことは衝撃だったようで、多くの子どもたちがもっとも印象に残った訪問先に挙げた。集まった感想も「請戸小学校に行って改めて(東日本大震災の)怖さが分かった」(小4)、「みんなが無事に逃げられたのがすごいなと思いました。奇跡の学校だなと思いました」(小4)といった感想が寄せられた。

 複数の多くの子どもたちが回答したのが「自然災害はいつ起きるか分からないので対策をしたい」ということ。そして、「油断して甘く見ていてはダメなことだし、忘れないべきことだと思った」ということ。東日本大震災で何が起きたのかーー。それを知り続けることが、対策のひとつ、そしてよりよい未来へと向かう方法のひとつであることには間違いない。

(取材と文・TOKYO HEADLINE 編集部、撮影・蔦野裕)