日本ボクシングコミッション(JBC)は1月22日、昨年大みそかの世界戦を左腕のタトゥー(入れ墨)が露出した状態で闘った世界ボクシング機構(WBO)スーパーフライ級王者の井岡一翔(31)=Ambition=を厳重注意処分にしたと発表した。
監督責任を問われた所属ジムの木谷卓也会長も厳重注意処分となった。
JBCはルールで「入れ墨など観客に不快の念を与える風体の者」は試合に出場できないとしている。
日本ボクシングコミッション(JBC)は1月22日、昨年大みそかの世界戦を左腕のタトゥー(入れ墨)が露出した状態で闘った世界ボクシング機構(WBO)スーパーフライ級王者の井岡一翔(31)=Ambition=を厳重注意処分にしたと発表した。
監督責任を問われた所属ジムの木谷卓也会長も厳重注意処分となった。
JBCはルールで「入れ墨など観客に不快の念を与える風体の者」は試合に出場できないとしている。
昨年の大晦日に行われた「世界ボクシング機構(WBO)スーパーフライ級タイトルマッチ」(東京・大田区総合体育館)で王者・井岡一翔(Ambition)が田中恒成(畑中)に、8R、TKOで勝利を収め2度目の防衛を果たした。
井岡は世界4階級王者。対する田中は井岡に続く日本男子2人目の世界4階級制覇を狙う試合だった。
今回の試合については、試合後、井岡の左腕の入れ墨が露出していたことが波紋を広げた。日本ボクシングコミッション(JBC)ではルールで入れ墨のある選手の試合出場を禁じている。
かつて大嶋宏成、川崎タツキといったプロボクサーになる前に入れ墨を入れていた選手は手術で入れ墨を消しリングに上がった。最近ではキックボクシングでもファンデーションを塗って入れ墨を隠し、リングに上がる選手が多い。
井岡自身も1年前の2019年大晦日にはファンデーションを塗り、リングに上がった。
今回もファンデーションを塗っていたようなのだが、塗り方が薄かったようで、試合開始前から入れ墨が確認でき、終了時にはすっかり入れ墨が見えてしまっていた。
かねてから「外国人選手はOKでなぜ日本人選手はダメなのか?」「タトゥーはもうファッションの一つになっている」といったことからJBCの規則に疑問を呈する声もあった。今回も新庄剛志氏が自身のインスタグラムで「なんだこの日本の古臭い考え~ 考え方をアップデートして行こうぜ」と発言するなどしたことから入れ墨容認派が勢いづいた。井岡本人も昨年夏には自身のYouTubeで入れ墨の規制に対する疑問を語っている。
ただ、JBCの規則が現在のご時世から取り残されているのかどうかについては実は別の問題。
現状、そういう規則があり、それを納得したうえでリングに上がっている以上は規則は守らなければいけない。試合とは別の場面でルールの変更等の提案をすればいいだけの話なのは明らかだ。
6日にはWBA・IBF世界バンタム級統一王者の井上尚弥が自身のツイッターで「タトゥー 刺青が『良い悪い』ではなくJBCのルールに従って試合をするのが今の日本で試合をする上での決まり事。このルールがある以上守らなければね」と見解を記したのだが、これがごく真っ当な意見であろう。
JBCがなんらかの処分を下す可能性もあるのだが、一方で結果的に“容認”した形となったことにも疑問の声はあがった。
ファンデーションの塗りが薄く、直前のアップ時に落ちてきたという可能性が高いのだが、リングに上がった段階であれだけ見えていたのなら、その時点で塗り直しを命じることはできなかったのか。
ちなみに総合格闘技の修斗の試合では選手が禁止されている整髪料をつけてリングに上がってしまい、レフェリーが一度控え室に戻してふき取ってくることを命じ、1ポイントペナルティーを与えたうえで試合を行ったこともある。
今回の場合はTBSの生中継との兼ね合いで、リングに上がってしまってからそういう措置を取ることができなかったのだろうということは想像できるが、それならそれ以前の徹底したチェックが必須となろう。
「RIZIN.26」(12月31日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)で五味隆典(イーストリンカンラスカルジム)と皇治(TEAM ONE)が「RIZINスタンディングバウト特別ルール」のスペシャルワンマッチで対戦した。
この試合はカード発表会見時は判定なしの「スペシャルエキシビジョンマッチ」という2年前の那須川天心vsフロイド・メイウェザー戦に限りなく近いルールで行われることになっていたのだが、皇治が「判定なし」に異論を唱えるなど、協議が行われ、最終的には試合時間は3分3R(インターバル1分)。試合形式はキックボクシングからヒザを含む足によるあらゆる打撃行為を禁止としたスタンディングバウト。3ノックダウン制とし、試合時間内に勝敗が決定しない場合は判定で勝敗を決定することとなった。
2人に体重差があることからグローブハンディもつける予定だったが、これもなしになり、ともに12オンスのキックボクシンググローブを使用することとなった。
ルール問題はもとより、会見からの皇治の度重なる挑発に29日に行われた会見では五味が不快感をあらわにするなど不穏な空気が漂う中、この日を迎えた。
「RIZIN.26」(12月31日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)の前々日会見が12月29日、オンラインで行われた。
「RIZINスタンディングバウト特別ルール」で皇治(TEAM ONE)と対戦する五味隆典(イーストリンカンラスカルジム)が一連の皇治の挑発に不快感を示した。
2人の対戦は21日の会見で発表されたのだが、ここで皇治は五味に対し、「五味ちゃん」、「昔は“火の玉ボーイ”だったかもしれないけど、今は“金玉ボーイ”。ボーイというのもおかしいんで“金玉おじさん”」などと挑発。
これを受け流していた五味だったが、この日は「彼の年上の人間に対する態度とか、そういったものに僕もちょっと驚いているというか、戸惑っているというか。あと発言ね。差別的と言うか。ここ数日、自分も大晦日に出ることを喜んでくれる女性ファンなどがちょっと引いて、怖がっていた。どういうつもりなのか、俺には理解できない。またそれをツイッターでも番宣でも、人に対して隠語を言っているのをそのまま使い続けるというのは俺にはなかなか理解できない世界なんだよね。傷つくしね。よく分からないですね、俺には」と不快感を示した。
「RIZIN.26」(12月31日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)の追加対戦カード発表会見が12月21日、都内で開催された。
スペシャルエキシビジョンマッチとして五味隆典(イーストリンカンラスカルジム)vs皇治(TEAM ONE)の一戦が発表された。この試合は「RIZINスタンディングバウト特別ルール」で行われる。
五味は2018年7月に「RIZIN.11」でメルビン・ギラードに勝利を収めて以来、1年半ぶりのRIZIN参戦となる。
対する皇治は今年7月にRIZINへの電撃参戦を発表。9月の「RIZIN.24」で那須川天心と対戦し、3Rを戦い判定負けを喫し、それ以来の参戦となる。
会見で榊原信行CEOは「パンチのみ。バックブローあり。素足で戦う。3分×3R判定なし。メイウェザーvs天心戦のルールに近いもの。KO、TKOはあり」などとと今回のルールを説明。2人の階級差については「体重差に応じてグローブハンデをつけるかどうか。体重をどうするかは今後最終調整する」とした。
「K-1 WORLD GP 2020 JAPAN ~K-1冬の大一番~」(12月13日、東京・両国国技館)でK-1 WORLD GP スーパー・バンタム級王者の武居由樹(POWER OF DREAM)が王座を返上し、ボクシングへの転向を発表した。
武居は12月9日に行われた会見でK-1からの卒業を発表。その理由についてはこの日の両国大会で発表するとしていた。
第7試合の朝久泰央vs蓮實光戦の終了後にリングに上がった武居は「1年ほど前からケガがあったりコロナがあったりで自分と向き合う時間が長くなり、そんな中で新しい夢ができた。このリングにはたくさんの思い出がある。まだまだやりたいこともあったが、これからは新しい道へ挑戦していきたい。僕の今の夢は、ボクシングでも世界チャンピオンになることです」とその理由を語った。
そして「所属ジムは前から会長同士が仲の良い大橋ジムへ行き、トレーナーは世界3階級制覇の八重樫(東)さんのもと、最高の環境でトレーニングしています。今日でK-1は卒業しますが、K-1代表、K-1ファイターとして必ずボクシングでも結果を残してきます。いつかボクサーとしての武居由樹の試合を会場に応援しにきてくれたら僕にとって一番の幸せなことなので、いつか会場に応援に来てください。これからもK-1、そしてPOWER OF DREAMの応援をよろしくお願いします。今日までこんな僕にたくさんの応援をありがとうございました。K-1最高!」とファンに感謝の言葉を述べた。
第88回アカデミー賞外国語映画賞の日本代表に選出されるなど、多数の映画賞を席巻した『百円の恋』から6年。監督・武正晴、脚本・足立紳の黄金タッグが、再びボクシングを題材に描く大作! 過去のささやかな栄光が忘れられず“かませ犬(=アンダードッグ)”になり果てながらもボクシングにしがみつくしか生きる術を知らない主人公・晃を演じるのは、役者としてのみならず身体表現の世界でも活躍する森山未來。渾身の役作りに込めた思いを語る!
来年1月24日の開催が発表された「K-1 WORLD GP 2021 JAPAN~K’FESTA.4~」(東京・代々木第一体育館)でボクシングの元WBOアジア太平洋ヘビー級王者の藤本京太郎がK-1に復帰することが11月17日、発表された。
藤本は2006年5月にJ-NETWORKでプロデビュー。2007年に旧体制のK-1に参戦し、貴重なヘビー級戦士として活躍。2009年に行われた「第2代K-1ヘビー級王者決定トーナメント」で優勝し、日本人初の重量級の世界王者となった。
2011年にプロボクシングに転向し、2013年に日本ヘビー級王座を獲得。2017年にはOPBF東洋太平洋ヘビー級、WBOアジア太平洋ヘビー級の2冠を獲得した。
藤本については所属の角海老宝石ジムが13日に12日付で日本ボクシングコミッションにライセンスを返上したことを発表。新型コロナ禍で海外遠征や外国人選手の招へいが難しいことから「一度ライセンスを返上とし、再び総合格闘技(K-1など)へ挑戦する事となりました」としていた。
新型コロナウイルスが日本のスポーツ界に激震をもたらした。
11月3日に開催予定だった世界ボクシング協会(WBA)ライトフライ級タイトルマッチに出場予定だったスーパー王者の京口紘人が新型コロナに感染してしまい、タイトル戦が中止となってしまった。京口は2日の検査で陽性と判定された。
またサッカーのJ1柏は監督、選手、スタッフ計13人がPCR検査で陽性と判定されたことから7日に開催予定だった「ルヴァン・カップ」決勝の柏-FC東京が延期された。
初代K-1 WORLD GPウェルター級王者の久保優太が6月3日、会見を開き、王座の返上とボクシングへの挑戦を発表した。
久保は今年3月のK-1の年間最大のイベント「K’FESTA.3」でジョーダン・ピケオーを破り、王座を防衛したのだが、試合後「今後の活動について大きな発表がある」と発言していた。
久保は「7歳の頃からテコンドーを始めて、K-1を見て育っち、高校1年生でキックボクシングに転向した。それから2011年にK-1に出られるようになった。そしてこのベルトを約2年半保持することができた。K-1では最後のラスボス的なピケオー選手も破って、やり切ったという思いがあった」とこれまでの格闘家人生を振り返り「今後はボクシングに転向しようと思う。来年、東京でオリンピックもある。ボクシングでオリンピックの金メダルを取りたいと思っている。あと、(プロでも)チャンピオンになりたいということもあって、転向を決めた」と語った。
その理由については「妻のサラちゃんに“久保ちゃんはオリンピックに出ないの?”と言われ“ああ、オリンピックか”と思った。でもK-1はオリンピック競技ではない。ボクシングはオリンピック競技だった。調べてみると元プロでも出られるということなので、K-1を引退して、ベルトを返上してオリンピックを目指そうと決めた」などと明かした。
そして「K-1は僕の青春だった。それを“捨てて”ではなく“生かして”いきたい。僕は自分のことをK-1ファイターで、生涯格闘家だと思っているので、これからも皆さんのパワーを借りて、新しいチャレンジを応援してくれたらと思っている」などとK-1ファンへのメッセージを送った。
久保の所属先などは今後、改めて発表される。
空位となったウェルター級王座の新しいチャンピオンを決めるトーナメントについても今後改めて発表される。
新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた緊急事態宣言のもと、不要不急の外出の自粛が要請されている。それに伴いスポーツ界もほとんどの大会や興行が延期・中止となっている。緊急事態宣言がさらに延長されるという見方もあり、いまだ再開のメドは立っていない。
ファンはCS、BS放送などで流される過去の映像で気持ちをつないでいる状況なのだが、そんな中、日本で唯一のプロボクシング専門動画配信サービスである「BOXINGRAISE」( https://boxingraise.com/ )が2019年1月~2020年2月に開催、配信された66興行を期間限定で無料公開している。配信されるのは東洋太平洋タイトルマッチ、日本タイトルマッチをはじめとした計470試合。会員登録は必要なく、緊急事態宣言が解除されるまで視聴可能となっている。
東京での興行ばかりではなく大阪や他の地域で行われた興行も見られることから、今まで試合を見ることのなかった意外な選手や未来のチャンピオンを発掘する楽しみもありそうだ。